櫻田智也のレビュー一覧
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面白かったです。初読み作家さんでした。伏線回収とどんでん返しがウリとされてましたが、その帯の高いハードルを越えるには至らなかった印象です。期待し過ぎてしまいました。ただ、無駄無く淡々と事件に向き合いテンポよく話しが進んでいくのでダレることなく読み進めることが出来ました。特に後半は事件解決の裏にある刑事の苦悩や葛藤、事件に関わる人間の様々な感情といった部分がしっかりと描かれていて、作品に厚みをもたらせておりこの辺りは良かったと思います。主人公や登場人物に特別な特徴や個性があるわけではないので、なんとなくテレ朝系のサスペンス2時間ドラマ感は少しあったかなと、決して悪い意味ではないのですが…。櫻田さ
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Posted by ブクログ
魞沢泉シリーズ1作目。
個人的には間違って最初に読んだ2作目の方が
好きでしたが、
こちらの方でも
とぼけたようで鋭い観察力や、推理力と
豊かな昆虫知識でそれぞれの事件の謎を
解いてしまう主人公の掴めるようで
掴めないキャラクター性は、とても魅力的だし
彼が果たして何をして生計を立ててるのか
本当にそれが1番の謎かも(笑)
2作目に出てくるキャラクターの何人かが
1作目で登場していたので
そこから2作目に繋がるのねという発見も
ありました。
作者のあとがきの中に作家泡坂妻夫さんの
亜愛一郎を意識しているという
ことで泡坂さんのこの亜愛一郎シリーズについても
興味があるので読んでみようかな。 -
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昆虫オタクのとぼけた青年・エリ沢泉(えりさわせん。「エリ」は「魚」偏に「入」)。昆虫目当てに各地に現れる飄々(ひようひよう)とした彼はなぜか、昆虫だけでなく不可思議な事件に遭遇してしまう。奇妙な来訪者があった夜の公園で起きた変死事件や、〈ナナフシ〉というバーの常連客を襲った悲劇の謎を、ブラウン神父や亜愛一郎(ああいいちろう)に続く、令和の“とぼけた切れ者”名探偵が鮮やかに解き明かす。第10回ミステリーズ!新人賞受賞作を含む連作集。
魞沢君が可愛い笑
読んでてニヤニヤしながら読んでしまってました笑
全部虫のお話でそうなんだ!っていうのが沢山ありました!
2巻があるので楽しみにしたいと思いま -
Posted by ブクログ
ずっと気になってた昆虫が絡むミステリー本。
読み始めたら、まさかのこっちはシリーズ的に
2作目の連作短編集だった!
失敗したな〜と思いつつもシリーズ1作目を
読まなくても楽しく読むことができました。
昆虫好きでのほほんとした性格の青年
魞沢泉は全国各地を旅しつつそこで起きる
事件を昆虫の知識を活用しながら解決していく。
この主人公ののんびりとしつつも時々鋭い観察力や
発言にはドキッとさせられました。
事件の中には悲しみがありつつもこの主人公によって、最後には希望を感じる終わり方がよかった。
個人的には、彼方の甲虫とサブサハラの蝿の
2つの話が心に残りました。
特にサブサハラの蝿で出てく -
Posted by ブクログ
ネタバレ魞沢泉シリーズ第三弾。
魞沢はへぼ(クロスズメバチ)獲りを学びに行った山中で、銃撃事件に遭遇する。状況からは獲物と間違えて撃たれたと思われるが…『白が揺れた』
花屋の店主は一年前に来店した少女と季節外れのポインセチアを入荷する約束をして…『赤の追憶』
工事現場で土器の破片と白骨が発見された。近くの埋蔵文化財センターでは過去に捏造事件があり…『黒いレプリカ』
魞沢は偶然知り合った男性に、音楽家である父が遺した楽譜の話を聞く。発見した隣人によると一枚失われたと言うが…『青い音』
へぼ獲りの名人が亡くなった。名人が棺に入れて欲しいと言い遺した一体の木製の仏像に秘められた秘密とは…『黄色い山』
魞沢は