櫻田智也のレビュー一覧

  • 六色の蛹

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    『蟬かえる』に続く、魞沢泉シリーズ最新作。
    昆虫好きの心優しい青年魞沢泉(えりさわせん)は、行く先々で事件に遭遇してしまいます。
    そこで彼は謎を解き明かし、事件関係者の心の痛みに寄り添うのでした。
    ハンターたちが狩りをしていた山で起きた銃撃事件の謎「白が揺れた」。
    一年前に季節外れのポインセチアを欲しがった少女の真意を読み解く「赤の追憶」。
    遺品から、一枚だけ消えた楽譜の行方を推理する「青い音」などの全六編。
    すべてがつながっているよう感じもある、珠玉の短編集です。

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    2025年12月08日
  • サーチライトと誘蛾灯

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    ネタバレ

    昆虫好きで挙動不審で亜愛一郎と設定は似ているけど、エリ沢泉の方がより変わっている気がする。エリ沢もキャラクターが強いけど事件関係者も濃いというかあまり好きになれない人もいたりしたな~。『サーチライトと誘蛾灯』の公園の夜回りのおじさんとか『ナナフシの夜』の女性とかは読んでいてちょっと不快になってしまった。『ホバリング・バタフライ』とか『アドベントの繭』は割りと好み。次は単行本と言うことでちょっと悩む…。

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    2025年11月20日
  • 蝉かえる

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    ミステリーという枠と虫などの自然に纏わること
    そして話は終わったの?
    問題提起?主人公「エリ沢泉」が事件に関わるヒントを引き出す。

    秋の紅葉を観ながらカフェで読むと
    より没入しそう

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    2025年11月09日
  • 失われた貌

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    面白かったです。初読み作家さんでした。伏線回収とどんでん返しがウリとされてましたが、その帯の高いハードルを越えるには至らなかった印象です。期待し過ぎてしまいました。ただ、無駄無く淡々と事件に向き合いテンポよく話しが進んでいくのでダレることなく読み進めることが出来ました。特に後半は事件解決の裏にある刑事の苦悩や葛藤、事件に関わる人間の様々な感情といった部分がしっかりと描かれていて、作品に厚みをもたらせておりこの辺りは良かったと思います。主人公や登場人物に特別な特徴や個性があるわけではないので、なんとなくテレ朝系のサスペンス2時間ドラマ感は少しあったかなと、決して悪い意味ではないのですが…。櫻田さ

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    2025年12月15日
  • 失われた貌

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    山奥で、顔を潰され、歯を抜かれ、手首から先を切り落とされた死体が発見された。事件報道後、警察署に小学生が訪れ、死体は「自分のお父さんかもしれない」と言う。彼の父親は10年前に失踪し、失踪宣告を受けていた…。

    このミスや文春ミステリーなどで1位を取った作品。新聞広告で伊坂幸太郎や米澤穂信がべた褒めしていたので期待して読んだけれど、ちょっと残念だった。登場人物たちに魅力がなく感情移入できないし、タイトルから内容が予測できるからどんでん返しと言わても…。
    (C)

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    2025年12月13日
  • 失われた貌

    匿名

    購入済み

    期待をしすぎた

    新しさや驚きは無く、全体的に凡庸で、これがなぜ高評価なのかと。
    ハードボイルドによくあるバーのシーンが取ってつけたようで、むずむずしました。
    他の部分がスカスカなのに、そこだけハードボイルドごっこをしてもなぁ。
    別の海外作品(警察小説)と同時に読んだのですが、表現方法の豊かさ、
    心情の掘り下げ、キャラクターの魅力、没入できる世界観において、
    この作品はどれも足りない気がしました。

    0
    2025年09月30日
  • サーチライトと誘蛾灯

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    浮世離れした、捉えどころのない昆虫好きの青年が行く先々で事件に遭遇し、謎を解き明かしていく連作集。

    軽妙に語られる事件は中々ヘビーなものが多かったけど、鮮やか&丁寧に主人公が紐解いていく真相はどこか切なさと虚しさを含んだ余韻が残り、とっても好みでした。

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    2025年09月30日
  • 六色の蛹

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    この作家さんが初読みでしたので、最初主人公は串呂かと思いました。
    その後「昆虫好きの優しい青年」魞沢泉だとわかる。
    ただ、主人公にしては外見とかの描写がないな、と。
    表紙の青年を思い浮かべましたが。

    そしてこの、観察眼と推理力がすごい飄々とした青年像はすでに「ミステリと言う勿れ」の久能整がいる。今後の差別化に期待したい。

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    2025年09月23日
  • サーチライトと誘蛾灯

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    昆虫オタクの魞沢君が、飄々としていいキャラクター。
    探偵役を担う彼が、事件の謎を解き明かすミステリー。
    短編集なのでサクサクいける感じ。
    昆虫についての豆知識も盛り込まれてたり、コミカル
    な会話がテンポよく繰り広げられたりするのも、
    読み心地抜群だった。
    シリーズものみたいなので、次も楽しみ。

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    2025年09月05日
  • サーチライトと誘蛾灯

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    昆虫をモチーフにした連作短編集。奇妙な主人公と突拍子のない展開は、後作の「蝉かえる」よりも亜のシリーズに似ています。また表題作は、「煙の殺意」収録作品を彷彿とさせるものです。伏線の切れ味はレジェンドには及びませんが、物語の紡ぎ方はよく出来ていると感じました。

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    2025年08月11日
  • サーチライトと誘蛾灯

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    魞沢泉シリーズ1作目。
    個人的には間違って最初に読んだ2作目の方が
    好きでしたが、
    こちらの方でも
    とぼけたようで鋭い観察力や、推理力と
    豊かな昆虫知識でそれぞれの事件の謎を
    解いてしまう主人公の掴めるようで
    掴めないキャラクター性は、とても魅力的だし
    彼が果たして何をして生計を立ててるのか
    本当にそれが1番の謎かも(笑)

    2作目に出てくるキャラクターの何人かが
    1作目で登場していたので
    そこから2作目に繋がるのねという発見も
    ありました。

    作者のあとがきの中に作家泡坂妻夫さんの
    亜愛一郎を意識しているという
    ことで泡坂さんのこの亜愛一郎シリーズについても
    興味があるので読んでみようかな。

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    2025年08月05日
  • サーチライトと誘蛾灯

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    昆虫オタクのとぼけた青年・エリ沢泉(えりさわせん。「エリ」は「魚」偏に「入」)。昆虫目当てに各地に現れる飄々(ひようひよう)とした彼はなぜか、昆虫だけでなく不可思議な事件に遭遇してしまう。奇妙な来訪者があった夜の公園で起きた変死事件や、〈ナナフシ〉というバーの常連客を襲った悲劇の謎を、ブラウン神父や亜愛一郎(ああいいちろう)に続く、令和の“とぼけた切れ者”名探偵が鮮やかに解き明かす。第10回ミステリーズ!新人賞受賞作を含む連作集。


    魞沢君が可愛い笑
    読んでてニヤニヤしながら読んでしまってました笑
    全部虫のお話でそうなんだ!っていうのが沢山ありました!

    2巻があるので楽しみにしたいと思いま

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    2025年08月03日
  • 六色の蛹

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    主人公は昆虫好き
    この設定が如何なく発揮されているかは微妙でしたが、彼の洞察力・推理力が対した人の心の氷を溶かしていくミステリー作品
    主人公の性格が優しさはあるが、ベタベタとした人との関わり合いをしないところが好感を持てました
    その優しさ故に関わる人の闇に光を当て、打ち解けていく物語の展開は良かったです
    短編なので読みやすく、シリーズものらしいので他の作品も読んでみたいと思いました

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    2025年08月01日
  • 蝉かえる

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    昆虫好きの主人公が事件の謎を昆虫に絡めつつ解いていく短編集。
    日常の謎系かなと思っていたが事件は結構重めの事件で読み応えあり、昆虫知識も学べた。
    少し悲しげな余韻を残すラストも良し!
    「ホタル計画」「サブサハラの蝿」が面白かった!

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    2025年08月01日
  • 蝉かえる

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    ずっと気になってた昆虫が絡むミステリー本。

    読み始めたら、まさかのこっちはシリーズ的に
    2作目の連作短編集だった!
    失敗したな〜と思いつつもシリーズ1作目を
    読まなくても楽しく読むことができました。

    昆虫好きでのほほんとした性格の青年
    魞沢泉は全国各地を旅しつつそこで起きる
    事件を昆虫の知識を活用しながら解決していく。

    この主人公ののんびりとしつつも時々鋭い観察力や
    発言にはドキッとさせられました。
    事件の中には悲しみがありつつもこの主人公によって、最後には希望を感じる終わり方がよかった。

    個人的には、彼方の甲虫とサブサハラの蝿の
    2つの話が心に残りました。
    特にサブサハラの蝿で出てく

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    2025年07月30日
  • 六色の蛹

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    虫好きの魞沢泉がどの話にも登場する連作短編。
    誤発射事件からちょっとした謎まで、彼は行く先々で何かしらのアクシデントに遭遇する。

    色と虫縛りの本連作短編は、話も多岐に渡り読みやすさも様々。「赤の追憶」が読みやすかったな。
    独立していながらもそれぞれに繋がりがあるのが面白い。
    でも、なんといっても作者あとがきが一番良かった。

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    2025年07月11日
  • 六色の蛹

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    ネタバレ

    魞沢泉シリーズ第三弾。
    魞沢はへぼ(クロスズメバチ)獲りを学びに行った山中で、銃撃事件に遭遇する。状況からは獲物と間違えて撃たれたと思われるが…『白が揺れた』
    花屋の店主は一年前に来店した少女と季節外れのポインセチアを入荷する約束をして…『赤の追憶』
    工事現場で土器の破片と白骨が発見された。近くの埋蔵文化財センターでは過去に捏造事件があり…『黒いレプリカ』
    魞沢は偶然知り合った男性に、音楽家である父が遺した楽譜の話を聞く。発見した隣人によると一枚失われたと言うが…『青い音』
    へぼ獲りの名人が亡くなった。名人が棺に入れて欲しいと言い遺した一体の木製の仏像に秘められた秘密とは…『黄色い山』
    魞沢は

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    2025年06月24日
  • サーチライトと誘蛾灯

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    昆虫オタクが昆虫採集中などに事件に遭遇、とぼけた感じながらなんとなく事件を解決していく。
    軽い読み物的な感じ。
    著者のデビュー作とのことで少しモタモタ感もあるが、続編はこのミス等でランキングしており、今後こなれていくのか。次作に期待。

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    2025年05月03日
  • 六色の蛹

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    昆虫好き青年、魞沢泉の短編集。虫つながりで狩場、花屋、文化財センターなどに顔を出して事件と遭遇する。最初の2編の後日談が最後にあったのは嬉しい驚き。特に「赤の追憶」からの「緑の再会」は泣けた。また、狩猟場での銃撃事件を描いた「白が揺れた」は狩猟の実情がわかって面白かった。

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    2025年04月30日
  • 蝉かえる

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    難しい名前 えりさわ せん が、主人公。
    虫に関わる短編集。重くない本格的なミステリーで、怖くない程度のスリルを味わうことができた。

    ストーリーは良いのだが、『ミステリーという勿れ』 の漫画主人公とキャラクターが被り残念でした。
    (脳内で整くんを思い浮かべて読んでしまった)

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    2025年04月18日