よしながふみのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ世にも名高いアレな上様はさすがに男性でした……そりゃ、うっかり女性にしたら死ぬよね。
男性が主となり大奥はどう変わったかというと、あまり変わらない。むしろ、一人の女を取り合っていた以前よりほのぼの状態。
しかし、そこに現れたのが恐ろしい権力者。
今までも綱吉や家光など、非情な執政を行ったトップは出てきたが、これはそうじゃない。
権力で何かをしたいというのじゃない権力者。
おそらく、少女漫画史上歴史に残る悪女…いや悪役になるだろう。
ようするにサイコパスってことですけど。
九州や尼崎、さらには女子高生と現実にぞろぞろ出てきてここ数年日本を震撼させていますが、全員に共通するのは(あくまで報道やwikiでしかしらないけど)
『うそつき』
であること。
この人物の幼少期のエピソードで長女が「なぜ、しようもないウソをつくのか」と不思議がるシーンがあるけれど、サイコパスといわれる犯罪者は本当にしようもない益体もないウソをつく。
人は誰だってウソをつくけれど、そこには大小ためらいがある。
『寝坊したっていえないから具合が悪いことに…』
『別れたいけど、好きじゃないと言ったら泣かれるから、家の都合ってことに』
とか、なんらかの理由をつける。
これは卑怯だけれど一種の『罪悪感』の現れだ。
だから、あまりうそを積極的につきたい人間はいないと思う。
しかし、彼女はたいした理由もなしにウソをつく。
『ためらい』がまったくないのだ。
ウソという行為に罪悪感は全くない。
そもそも罪悪感という観念が欠けているのだ。
そういう人種は。
関係ないことですが、同月購入して感動の大団円だった『澪つくし料理帖』がまさにこの時代が舞台だったことを思い出し、思わず『逃げてぇぇぇ小松原さまぁああ』と叫んだ。 -
Posted by ブクログ
11巻。久方ぶりの男将軍となった第十一代・徳川家斉。だが権力を振るうのは田沼意次を失脚させた実母・徳川治済だった。
男将軍となり大奥の顔ぶれも一変、女社会に。
表に立たずして実権を振るう治済の筋金入りの鬼畜さが際立った。親族を涼しい顔で殺め、子供を道具のように扱い、孫も“間引く”。それも権力を握り思うがままに政治をコントロールするため、さらに退屈しのぎという極悪ぶり。
そんな治済の非情さと大奥の絶望が全面に出た本巻ラストではただのお飾りと化していた家斉が治済に刃向うように、少し希望にも似た変化を感じさせる様子が。
期待をするような結末へと一筋縄にはいかなそうで怖い。でも気になる。次巻も待ち遠しい。 -
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初めて読んだよしながふみ作品。
よしながふみといえば「大奥(=BL?)」という偏見を持っていたのですが読んでびっくり。
女性の感情の機敏を描くのがこんなに上手い作家さんだったんですね。
5話収録されているのだけど、どの話も素晴らしい。
個人的には1話が秀逸。
娘→母の視点で描かれる1話。
母が連れてきた若い再婚相手。外見も人柄も良く、気が利いて、真っ直ぐに夢を追いかけている彼を、主人公が最初は疑いの目で見るものの、だんだんケチのつけどころがなくなっていく過程がリアル。
「わかってるわよ だからあたしも出て行くのよ」
「ずっと私だけのお母さんだったのよ」という台詞に泣けた。
自分にはできないことをサラッとやってのける再婚相手。
この人は自分なんかよりもっとずっと母を幸せにできるんだ、っていうショックや敗北感や悔しさ...
色んな感情が、上の台詞に余すところなく表現されていて、心にせまった。
出てくる登場人物がみんな素敵。雪子も麻里も健も、冷静で、自立していてカッコ良くて、ちょっとひねくれてたり毒舌だったり。
4話に出てくる雪子、牧村、佐伯の中学時代の会話もいい。
将来は公務員がいいとか、定年まで勤め上げるんだとか。
うんうん、中学生でも女の子はこれくらいしっかり考えてるよねーと共感。
派手なエピソードはないけど、表情と台詞のリアルさに唸り、共感の波に心をがつんと持っていかれた作品でした。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ好きなセリフや場面がガンガン出てくる巻だったなあ~。
クリスマスディナーを食べながら、初めてシロさんが作ってくれたご飯の献立を思い出すケンジとか、
ふにゃ~んとした顔をして美味しそうにご飯を食べるケンジを見ながら思うシロさんの言葉とか、
お父さんの手術成功を祈るお母さんの言葉とか。
「見れば見るほどオレの好みのタイプじゃないんだけどな… 40になる頃、こいつにあったのが良かったんだろうな」ていうのはなんかほんとそうそう、わかるわ~って感じ。
同じ相手でも、付き合いだす年齢やタイミングによって、上手くいったりいかなかったりするだろうな、って思う。
牛肉って私もほとんど使わないけどセロリと牛肉のオイスターソース炒めは美味しそうだな。 -
Posted by ブクログ
シロさんとケンジの美味しい生活。
主婦友のところに孫が生まれたり、二人で京都いったり、相変わらずほのぼのと暮らしてますよ。
とはいえ、弁護士であるシロさんのところには色々事件というより相談がきて…。
旦那が痴漢でつかまって、って妻がころっと離婚の相談に切り替えるところ、面白かった。というか、結婚生活における供依存つか思いこみの怖さがにじみでてたな。
うむ。
シロさんとケンジだから、ある意味そういう思い込みから脱している生活を描くことができてるのか?
あと、ホント、ケーキは砂糖と油@バターの量が怖いです。
世の中の甘いもの好き男性は、一回作ってみるといいよ。恐れをなすからさ。そしたら、作ってやったのにさ「甘くない」とかって文句なんて恐れ多くて言えなくなるさぁww