サマミヤアカザのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
10年以上前の作品に書下ろしがついて、新装文庫化。
砂原作品の原点のような話でした。研修医×ホストとか、無骨で一途な攻とか、強がってる寂しがり屋の受とか。
センセの作品での大好きな要素がいっぱいつまってるかんじです。
改稿されているんだろうけど、どことなく古臭さを覚えるのもまたよかったりしました。
ホストで稼いで荒んだ生活を送っている志上は、仕事帰りに車に撥ねられてしまいます。加害者は中学時代の同級生だった保高で、ずっと嫌っていた相手。今は研修医として働いている保高は超がつくほど善人で、腕を骨折した志上を自分のアパートへ連れ帰りあれこれ世話を焼くのですが、志上はそんな彼に素直に感謝できずに酷い態度を取ってしまいます。
昔マジメで正義漢だった男は、今もマジメで、それが志上の心を逆撫でします。
だんだん、明かされていく志上の背負うもの。単にやさぐれてしまったわけじゃないのが切ないです。
そして、保高もまたずっと隠してきた気持ちがあります。
二人とも、とっても不器用!
不思議なことに読んでるうちに、無骨で気の利いたところなんてない、ちょっとダサい保高がどんどん、とてつもなく優しくカッコよく見えてきます。
そして、素直じゃなくてひねくれ美人の志上の寂しい人生にも泣けてしまいます。
見えないところに、優しさがいっぱい隠れていて、じわじわやられてしまいました。
「夜明けには好きと言って」と「真夜中に降る光」は、ホストものとして大好きで思い入れの激しい作品なんですが、このストーリーはその前身とも思えます。砂原作品らしさにあふれています。心に響く良作。 -
Posted by ブクログ
虎に育てられた野生児を世話することになった、霊長研究所の入江。人嫌いで無愛想な入江は、対人関係を築くのが上手くありません。
浅葱という野生児も、他人に対して警戒心むき出しで人間らしい常識や知識に欠けている18歳(年の割には可愛くて小柄)。
ある意味似たもの同士?の二人が心を通わせあうようになるまでのストーリーです。
無垢で無知な受に愛を注ぎ育成する、という話は好物の一つです。
5歳で両親を密猟者に殺され、その後密林でジャングルブックみたいに虎に育てられていた浅葱。入江は、そんな浅葱に言葉を教え、人間としての行いを一つ一つ覚えさせ、人並みに生きていけるようにと教育していくのですが、その過程で自分自身もまた変わっていくのです。
成長していくのが浅葱だけではないところに非常に惹かれました。
入江も始めは面倒な子供かペットの世話くらいにしか考えていなかったのが、次第に庇護欲を掻き立てられ、愛情を感じるようになり、それをあえて否定して逃避したくなるほどの欲情まで感じるようになるのです。
描き方によっては、弱者を手篭めにしてしまうような印象になるところですが、全然そんなイヤな展開になってないのが良かったです。
互いに同等に愛し合っているんですよね。
浅葱が涙ぐむほどいじらしく可愛いんです。アイスクリームもバス停も胸がキュンキュンしてどうにかしてあげたくなりましたが、「あなたが教えてくれたこと」では、もっと泣かされました。みんなが知っていて当たり前のことを、自分は知らない、ということに悲しくなる浅葱です。
そんな浅葱に対して「浅葱はもうこれまでに、すげぇたくさんのことを俺に教えてくれてるんだよ」と入江が言うんですよね。胸にこみ上げるものがありました…
風見香帆センセが鈴本ちさ名義で書かれている作品。好きな作家さんです。特にHシーンが好みですが、今回はそっちより二人の心情に萌えました。独特の色香があります。
裸エプロンは普通に萌えましたw -
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ネタバレ自堕落な生活をしている王子ディーンを自分の虜にするよう命じられたレダリア。お互いに敵なはずがいつしか好きになって、しかもダメ王子ぶりは演技だったということで、最後は立派な王子様にっていう感じですが、設定としては好きなお話です。イラストも嫌いじゃなかったです。
ただ、最初にディーンとレダリアの年の差が結構あるんだなあって思いました。イラスト的には20歳前半っぽく見えるのに、これで30代半ば。確かにレダリアが子供の頃に大人として出会うっていうのであれば、現在これくらいの設定は必要なのかもしれませんが、レダリアは最後まで気付いてなかったですねぇ。ディーンが気付かないのは分かりますが・・・。
あと、結構最初から最後まで、え?こんなところでっていうところでもくっついている二人でしたけど、ディーンの絶倫ぶりにはビックリです。しかも焦らしもすごいし。大人だからなのかは分かりませんけど、H時間の余りの長さに驚きました。
最後は王様とも和解できたし、ハッピーエンドに終わりましたけど、ちょっと敵の蹴散らし方があっさりしてて、物足りなかった。王妃はあっさり死んじゃうし、ハディスもレダリアに執着している割には、レダリアに身の危険はなかったのは、ちょっと残念でした。 -
Posted by ブクログ
読んでみたら結構な歳の差恋愛でびっくりした。王子三十代に見えねぇ。ヒロインとの年齢差がダブルスコア。相手が娼婦とはいえ、三十過ぎた男が十代の女の子を手籠めにするというのは、最初はなんともいえない罪悪感というか、背徳感が若干ありました。どっちかというと最初は女の子の方から仕掛けてるから自己責任なんだけど。
全体的には決して嫌いではなかったんですが、女の子がすごい感情的で、あんまり自分の好みではなかったです。頭良いしいい子なんだけど、今まで押し込めてた反動か、かなり暴走してるぞ・・・はっきり言うと苦手なタイプでした。
反面王子は、最初のイラストが気だるげな色気のある表情をしてて、でも読み進めてみると頼りがいのあるいい男で、すごく好きでした。顔だけで言えば多分、ほぼ私の理想に近い。ちょっと強引すぎるきらいはあるけど、ちゃんと優しさもあっていい人でした。王子のために☆四つ。 -
Posted by ブクログ
大正時代、侯爵である冬馬は地位、名声、美貌と全てを持っているのにもかかわらず奔放な暮らしぶりで浮名を流していて、幼馴染の馨がヤキモキしています。
軽井沢で行われる佐東家主宰の狐狩りで小城館に呼び出されて無体を受けていた悠里が逃げ出したところを冬馬が見つけて屋敷へ連れて行きます。
決して恵まれた生活を送っているわけではないのに義兄を恨むこともなく明るく慕う悠里が健気で可愛い。
花街の花魁の妾腹の子である悠里は母を亡くして父親に引き取られますが、家族として迎えられるのではなくてした働きと同じに扱われるのです。
それでも悠里はいつかお兄さんと暮らせると以前兄が言った口約束を信じて健気に働いていたのでした。
小公女的な部分もありますが時代も大正ですし凄くよかったです。
書き下ろしは悠里を邪険にしていた兄和臣が性懲りもなく悠里を手元にと訪ねて来た時のお話。
御園生家の家政婦千代さんが焼いた蜂蜜のサブレを悠里が紅茶と一緒に持って行ったりと優雅な時を過ごしています。