小森陽一のレビュー一覧
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ネタバレ大松教官の「俺達の仕事にやり直しはきかん。死んでるからな」という言葉がズシリと来ました。本当に常に命がけのお仕事で生半可な気持ちではできないということがわかります。ご家族の方も心配で気が気じゃないだろうな…。一緒にいるときは、きっと心を乱れさせないように・居心地が良いように気を配り、離れているときは余計な心配をかけないように気を遣い…支える家族も大変だと思いました。
様々な厳しい訓練を耐えて乗り越えて、職務に日夜従事している自衛隊関係者のみなさん、 国を守ってくれて、本当にありがとうございます。
速の操縦の伸び悩みの原因はプライドの高さ。教官はそれを見抜いて本人に伝えるのは、きっとツラいは -
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ネタバレ小森陽一氏の村上春樹論である。『海辺のカフカ』を再読した後、この本を読んでみようと思い立ち、再読をして今回読み終えた。
自分自身の研究のアプローチに役立った点がある。自分が援用しようとする理論を十分に説明した後で、それを作品の解釈に当てはめていく点である。まあ当然のこととはいえ、これをやることが必要なのだなと改めて感じた。
小森氏はこの『海辺のカフカ』において村上春樹を痛烈に批判する。そして文学の貶めるものだという。だが、かくいう小森氏の文学観はどこから来ているのだろうか。どうもそれが十分に説明されているとはいいがたい。その文学観はアプリオリに設定されていて、自明のもの、そしてそれしかな -
Posted by ブクログ
刑事を夢みて今は交番勤務を続ける早川勇作は、手柄をたてれば刑事部に引き抜いてもらえるという思いが先走り、上司の命令に背いて持ち場を離れてまで一人で犯人を追いかけるなどの行動が続いていた。そんな勇作にある日辞令が。覚せい剤所持犯を逮捕した次の日だったので、いよいよ刑事になれると意気込んだ勇作だったが、行き先は思いもしなかった所――【警視庁警備部警備第二課装備第四係】――警備犬を育成する課であった。
映画がおもしろかったし、レビューで小説の方がさらにおもしろいとあったので読んでみた。ノベライズではなく原案小説らしく、ストーリーは半分程映画とは違う。著者の初めての小説らしく、小説というよりは脚