雨穴のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ「変な家」より、一篇のストーリーが仕立てあがっている雰囲気の今作。
「あとがき」で栗原氏に語ってもらったという(体裁)になっているのだが、誇張しすぎじゃない?と雨穴氏から突っ込みが入っているのが、笑います。
栗原氏の祖母は、実は妹の喜見子ではなく、知嘉子だったというミスディレクションは、理解が追い付けば、面白かったですが、最初は少し混乱しました。名前が覚えづらかったから……自分のせい。
それを抜きにしますと、相変わらずの、分かりやすい挿絵とトントン拍子に進むテンポで、初心者にお勧めできるミステリに仕上がってるんじゃないかと思いました! -
Posted by ブクログ
巻頭に掲載された考察マップを眺めながら、「これはどういうことなのだろう」と自分なりに考え、物語を読み進めていく時間が楽しかった。
今作では、前作からお馴染みの人物が主人公を務める。謎や事件の真相が少しずつ明らかになっていく一方で、その魅力的な人物の過去や内面も掘り下げられており、シリーズを読んできたからこその面白さがあった。
特に印象に残ったのは、真相に近づくにつれて、当初はただ不気味に見えていた地図の意味が変わっていくこと。同じ地図であるはずなのに、知る前と知った後とでは、まったく異なるものに見えてくる。その感覚がとても良かった。
事件の背後にある風習やしきたり、教えや思想の描き方も、 -
Posted by ブクログ
シリーズ4作目。
最初の『変な家』を新聞広告で知って手に取った時は、まさかこれほど長く続くシリーズになるなんて思ってもみなかった。
今回も、シリーズの強みである軽妙なテンポと、理解を助ける図解や挿絵が随所に健在している。ひょんなきっかけで手に入れた古地図を軸に、ミステリアスな世界観に興味をそそられてグイグイと読み進められた。
本作では、主人公・栗原の過去のトラウマや、感情面の起伏が丁寧に描かれていた。人間臭い意外な一面もあったりで印象深かった。彼がなぜ理屈っぽい性格になったのか、あの飽くなき知的探究心はどこから来るのかなど、その背景に触れることで共感できたし、彼の鋭い推理に一層好感が持てた。 -
Posted by ブクログ
これは家なんかじゃない、生きている「トラバサミ」だ!
最初読む時には、ただ11枚の間取り図を見ているだけだと思っていた。
しかし、栗原が一見無関係に思える歪な空間、行き止まり、窓のない暗室を一つ一つ繋ぎ合わせていった時…
背筋が凍った。
あの通り抜けられない長い廊下は、建築業者のミスではなく、「中にいる人間を絶対に逃がさない」ためだったのだ。全ての不条理が、ある恐るべき一族の儀式と、あの失踪事件に結びついた時、この本の本当の恐怖が蔓延し始める。
絶対に真夜中には読まないでほしい。自分の部屋の壁の裏にも、何かが潜んでいるのではないかと疑い始めてしまうかもしれない…