雨穴のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
シリーズお馴染みの協力者である設計士・栗原、その若き日の物語。亡き祖母と母にまつわる謎の古地図を手に、家族のルーツを辿る旅の中で彼が手に入れたものとは——。
実に面白かった。雨穴氏の「変なシリーズ」はすべて読んできたが、文句なしの最高傑作である。
本作の主人公は著者の雨穴氏ではなく、これまで幾度となく彼を助けてきた栗原氏だ。若き日の物語を通じて、彼の人格がいかにして形成されたのか、そのルーツが明かされる。シリーズ屈指の人気キャラクターである栗原氏のファンとして、迷うことなく手に取った。
舞台は2015年。就職活動に励む大学生だった栗原氏は、父から亡き祖母の家を売却すると相談を受ける。父の言 -
Posted by ブクログ
ネタバレ奇妙な部屋の間取りから始まるモキュメンタリーホラー。ベストセラーになるのも頷けるほど読みやすく、ほぼ2時間もかからずに読み終わってしまった。それはひとえに無駄を省き、読みやすさに特化したルポルタージュ風の文体というだけでなく、情報開示の巧さもあるのだろう。冒頭の段階で変な家の間取りに感じるちょっとした違和感が突き詰めていくに従って一気にゾワゾワとした恐怖へと移り変わっていく。
若干難点を挙げるのであれば、真相に肉薄しているとはいえ栗原氏の推理が序盤で披露するにはあまりにも突飛すぎる点にあり、よく言えば勘が鋭く、悪く言えばそこに作為性を感じてしまった。後半に辿り着いた事実はどちらかといえばその