たかどのほうこのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
「子供を正しく導かなくては」という思いを全く感じさせない、突き抜けた明るさを持つ「つんつくせんせい」のシリーズ。特にこの巻では、よくばりでうそつきでずるくって・・でもにくめなくっておかしい、そんなつんつくせんせいの姿がよく出ています。いいなあ、こんな先生。子供達一人一人が割と没個性なので、よけいに先生のキャラが際立つんでしょうね。他にも、くまに出会って仏像のフリをしてごまかそうとしたり(『つんつくせんせいとくまのゆめ』)、「どうしてこんなこと思いつくんだろう〜!!」って笑っちゃうお話がたくさんあります。最後のオチも、くすっと笑えて楽しいです。
星が一つ欠けているのは・・ごめんなさい。読み聞かせで声に出して読んでいるうち、「この文章ならここをこうした方が子供にウケるかなあ・・」と思えてしまうところが一箇所あったから。個人的な好みの問題だと思うけどね。
それにしてもびっくりするのは、絵も自分で描いていること! この作者は高学年向けの長い童話も書けるような人なのに、絵まで描けるなんてすごい!! 今までこの人の本はあまり読んでいなかったんだけど、これから制覇するのが楽しみです。森絵都さんもそうだったけど、お気に入りの作者を見つけて、まだ読んでいない本がたくさんある時って、最高にワクワクします♪ -
Posted by ブクログ
「ヘンテ・コスタ」さんが作った森だから『へんてこもり』と呼ばれる、たかどのほうこ(高楼方子)さんの「へんてこもりのはなし」シリーズ6作目は、前作「へんてこもりの まるぼつぼ」以来、実に13年振りの発売(2024年)となった。
今回も「そらいろようちえん」の仲良し4人組「アキオ」「ケケコ」「ノンコ」「ブンタ」が、へんてこもりに遊びに行って、「まるぼ」を始めとした、へんてこもりの仲間たちと共に、へんてこな出来事に巻き込まれていく、お馴染みの展開に於いて、今回最大の読み所は何と言っても、6作目にして、ついにヘンテ・コスタさんがおやつのじかんにやって来るということで、そのおもてなしをするために皆で色々と準備をしなければならないのだが、そこはシリーズ恒例の、すんなりとはいかない展開が待っているのであった。
いつものごとく立ちはだかる今回の壁は、題名にもある「ころがりざか」で、一見、何てことのない草で覆われた普通の坂と思われるが、すべり方をちょっと間違えると、他人事としては面白く感じられても、本人の立場にしたら地味に悲しいことになってしまう、そんな絶妙な罠が待ち受ける中、まるぼたちはどう切り抜けるのか?
前作以上に、ほぼオールキャストで構成された物語は、これまでの集大成のようで楽しいのだけれども、へんてこもりの仲間たちも、すっかり良い人(?)ばかりになってしまったように思われて、皆がまとまって一つのことを成し遂げる素晴らしさのある一方で、皆が同じように見えてきて、それぞれの個性をあまり感じられなかったのは、現実の子どもたちの中にも個性豊かな問題児がいることを思えば、少々物足りなく感じるものもあってと、このシリーズの4作目からずっと同じようなことを書いていて申し訳ないのだが、私の中で方子さんの作品にしては薄口な感じが、どうしても気になってしまった。
とは書きつつも、児童書のお話として決して悪くはないと思うことを付け足しながら、方子さんのファンが満足するのかといえば、また別の問題があるのかなというのが正直なところなのだが、それでも一作目は群を抜いて面白かった名作だということは、最後に書いておきたい。 -
Posted by ブクログ
本書は、たかどのほうこ(高楼方子)さんによる「へんてこもり」シリーズの5作目にあたり(2011年)、前作から8年あまり経過していることもあって、お話の前にキャラクター紹介が入っており、そこで、「そらいろようちえん」の4人の子どもたちや、へんてこもりの仲間たちの名前も知ることができるので、ここから初めて読む子どもたちも、自然とお話の世界に入ることができるようになっている。
私個人の思いとして、前作から変わってしまったような印象を受け、本書もお話自体は楽しいのだけれど、方子さんが書くにしては少し物足りないというか、以前には感じられたへんてこもりのへんてこさも無く、皆が皆、いい人っぽいのも、せっかく見た目から連想させられそうな個性の違いが曖昧化しつつあるようで気になるところではあった。
しかし、だからといって、それが実際に本書の対象となる子どもたちにとって面白くないのかというと、そういうわけでもなく、その独特な緩さを持ったキャラクターと子どもたちが一緒に何かをやる展開にワクワクさせられるものがあるのも確かで、更に本書に於いては、ある意味主役ともいえる「まるぼ」のにせもの(!?)が登場したり、名前に込められた効果が実際に起こる、魔法のような草の存在に夢があって想像力を刺激させられたりする中、それぞれの望むものに対して、どう手を差し伸べればいいのかといったことも教えてくれる点には、対象の子どもたちに向けた周りとの寄り添い方を示しているようでもあり、こうしたお話の作り方には、やはり幼年童話なのだなということを感じ取ることができ、私の印象も完成度というよりは好みの問題なのだということを実感する。 -
Posted by ブクログ
たかどのほうこ(高楼方子)さんによる、『へんてこもりのはなし』シリーズの4作目(2003年)。
「ヘンテ・コスタ」さんが作ったから「へんてこもり」と呼ばれる、そらいろようちえんの裏にある森に今日も遊びに行く、「アキオ」「ケケコ」「ノンコ」「ブンタ」の4人は、早速いつも通り、へんてこなキャラクター「まるぼ」と出会い、皆でお菓子を食べようとしたところ、「ホンリエーヌちゃん」の読んでいる本から逃げ出してしまった、その本の主人公「きまぐれろ」を探すため、まるぼを中心とした捜索隊を結成し、皆で探すことになったのだが、これが気まぐれなだけに中々見つからず・・・。
このシリーズの魅力の一つに、方子さん自身が描く素朴な温かみのある親しみやすい絵があるのではないかと感じ、それは表紙の絵で、いつもアキオたち4人が仲良く並んでいる微笑ましい姿と重なることによって、まるで子どもたちとへんてこなキャラクターたちが気軽に繋がることができるような、そんな分け隔てのない世界こそが魅力なのだとも感じられた、それは本書も同様で、今回は表紙の絵を見ても分かるように、これまで登場したへんてこなキャラクター達が競演する豪華さ(プラス新キャラ)に加えて、そんな彼らをアキオたちが遊んでいる『でんしゃごっこ』と絡めることで、彼らの思いが一つになるような一体感を引き出しながら、更に一緒に口ずさみたくなるような『きまぐれろのうた』(巻末に楽譜付き)が、読み手の気持ちも盛り上げてくれるのだと思う。
ただ、これまでのシリーズにあった、もう一つの方子さんらしさともいえる破天荒さや毒っ気のあるユーモアが無くなったのが残念で、明るくワイワイとした雰囲気でへんてこなキャラクター達と遊びながら、きまぐれろを探すお話は児童書としてシンプルに良かったと思えるけれども、私には何かが足りないと感じてしまったことから、逆にこのシリーズを読みたい方には、最初に本書をおすすめするのがいいのかもと思った、それくらい、あっさりとした風味なのが残念ではあるものの、『事実は小説よりも奇なり』を思わせる展開の上手さなど、印象に残る点もあった。 -
Posted by ブクログ
こんな自由なしりとり、やってみたい!遊びのルールがありながら、それを軽々乗り越えてしまった4人は、自分の言葉であたらしい生き物?を生み出します。まるぼ?ぼさこう?うるりんぞ?語感も楽しいし、出てきた生き物?の姿も超楽しい。しりとりどうぶつたちは、謎のルールでぐるぐると森の中の広場を駆け回ります。うるりんぞの登場でしりとりは最初の象につながってぐるぐるぐるぐると猛スピードでまわりはじめて、ヤカンにそっくりのまるぼのお湯がわいてしまう。ぼさこうの葉っぱで入れたお茶を飲んだしりとりどうぶつたちはやがてふわふわと浮いては消えていくのでした。
まさにへんてこもりで起きるのにふさわしい、すごいナンセンスな話だ。まるぼの見かけがとても可愛くて愛嬌もあって魅力的。口調がときどき偉そうな感じになるのもなかなか良い。挿絵が魅力的で他の作品も読んでみたい。 -
Posted by ブクログ
今回のつんつくせんせいは大人向けかな。
浦島太郎を知らない息子はおもしろいね~と言っていたけど、子供より大人が笑っちゃうと思う。
つんつくせんせいが助けた(と思っている)かめ。
実は海から来たのではないんだけど、つんつくせんせいは浦島太郎になりきって背中に乗り、かめの意思などお構い無しで竜宮城?に連れていってもらう。
たいやひらめの舞踊りを楽しみ、さらに乙姫役を演じてご満悦。
極めつけは帰り間際にかめに玉手箱を要求する!
自分の欲望に素直すぎて不思議と欲深さを感じさせないつんつくせんせい!
完全につんつくえんの子供たちはエキストラ状態だった。
玉手箱のオチはなかなか面白い!