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Posted by ブクログ
ここまでに読んだへんてこもりシリーズの中でいちばん好きかも。
・まるぼ(実はヤカン)が、頭の上のなべごとお水を奪われてしまったなべえもんのために水を提供するべく、気持ちをひきしめて興奮を鎮めて自分の中のお湯を水にする姿のかわいらしさ。
・きまぐれろの美点と欠点が「やさしいこだけど すぐあきる」と、即席で作ったきまぐれろの歌に歌われているところ。
・マドモアゼル・クックちゃんのお料理教室の黒板に書かれていた指導内容。お料理の心がまえ(要点は「くいしんぼうかつおせっかいであれ」)が長くて、炊き込みご飯のレシピは一行「①きる②たく」のみ。
・クックちゃんとホンリエーヌちゃんが実は仲良しのお友だちで「あら〜なにしてるの」と始まる女の子トーク。
・きまぐれろのきまぐれぶりをみんなが実はかなり理解していて、「なべを持ってこの状況になったらやつはこうしたくなったに違いない」と簡単に推理できちゃっている。
・ぼさこうが最近ハマっているのがフライパンテニスという遊びであること、ラケットにされる自分のなべを想像して泣いちゃうなべえもん、テニスって難しいからどうせ空振りだよとなぐさめる面々、そして本当にへたっぴで空振りだったことがあとで確認されるながれ。
Posted by ブクログ
たかどのほうこ(高楼方子)さんによる、『へんてこもりのはなし』シリーズの4作目(2003年)。
「ヘンテ・コスタ」さんが作ったから「へんてこもり」と呼ばれる、そらいろようちえんの裏にある森に今日も遊びに行く、「アキオ」「ケケコ」「ノンコ」「ブンタ」の4人は、早速いつも通り、へんてこなキャラクター「まるぼ」と出会い、皆でお菓子を食べようとしたところ、「ホンリエーヌちゃん」の読んでいる本から逃げ出してしまった、その本の主人公「きまぐれろ」を探すため、まるぼを中心とした捜索隊を結成し、皆で探すことになったのだが、これが気まぐれなだけに中々見つからず・・・。
このシリーズの魅力の一つに、方子さん自身が描く素朴な温かみのある親しみやすい絵があるのではないかと感じ、それは表紙の絵で、いつもアキオたち4人が仲良く並んでいる微笑ましい姿と重なることによって、まるで子どもたちとへんてこなキャラクターたちが気軽に繋がることができるような、そんな分け隔てのない世界こそが魅力なのだとも感じられた、それは本書も同様で、今回は表紙の絵を見ても分かるように、これまで登場したへんてこなキャラクター達が競演する豪華さ(プラス新キャラ)に加えて、そんな彼らをアキオたちが遊んでいる『でんしゃごっこ』と絡めることで、彼らの思いが一つになるような一体感を引き出しながら、更に一緒に口ずさみたくなるような『きまぐれろのうた』(巻末に楽譜付き)が、読み手の気持ちも盛り上げてくれるのだと思う。
ただ、これまでのシリーズにあった、もう一つの方子さんらしさともいえる破天荒さや毒っ気のあるユーモアが無くなったのが残念で、明るくワイワイとした雰囲気でへんてこなキャラクター達と遊びながら、きまぐれろを探すお話は児童書としてシンプルに良かったと思えるけれども、私には何かが足りないと感じてしまったことから、逆にこのシリーズを読みたい方には、最初に本書をおすすめするのがいいのかもと思った、それくらい、あっさりとした風味なのが残念ではあるものの、『事実は小説よりも奇なり』を思わせる展開の上手さなど、印象に残る点もあった。
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