あさのあつこのレビュー一覧
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医者の父松庵の娘おいちは不思議な力を持っている。あさのあつこさんの「おいち」シリーズ。作品のジャンルとしてはミステリーだろう。
医という漢字は、匸(かくしがまえ)の中に矢が入っている。矢を打つという意味と酒から成り立っている。かくしがまえの中に矢があるが、かくしがまえには抜け道がある、囲まれていないのである。私は医は完全なものではなく、これから先も未完成のままだと思っているのである。臨終の際に少しでも笑顔になるようにできれば良いのかもしれない。あくまでも個人的見解である。
優しさの中にハッキリとした物言い、一筋通った考え方においちの魅力がある。そして見えないものと遭遇できる能力。その能力で -
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ネタバレついに父の隠していることが明らかになりました。そして、兄の真相も語られることに。隠されていた部分を知ることで、疑心暗鬼からの不安や恐れが、知ることで未来への不安や怖れに変わっていきます。生きることは、苦しみを2倍にも3倍にも背負っていくものなのかと、それでも生きていくことにためらわないことが、主人公の魅力です。
「何のために生きているのか」は「何故生まれたのか」の理由付けになると思います。必ずしも明確な答えが必要ではないけど、未来を明るくするためにとか、豊かに生きるためにとか、希望を感じられる生き方に繋がるのならいいなぁと思います。 -
Posted by ブクログ
【読み終わって感じたこと】
碧李と杏樹の未来に希望を持てる終わり方で、ホッとした。できない理由や辞める理由を探すのは、案外簡単だ。だけど、できない自分や辞める自分の弱さや狡さを認めることは、容易いことではない。碧李は強い。私も全てを背負った上で、何かに挑める人間でありたいと思った。
【印象に残ったシーン】
謙吾に引き取られる時に、杏樹が千賀子に向かって走り出し、2人が抱き合って号泣するシーン。やっぱりお互いを深く愛していたんだなと感じられて、私も泣きそうになった。
【好きなセリフ】
「走るの、怖くねえか?」
久遠が、自分の弱さを認めた上で問うセリフ。そして碧李も怖いという自分の感情を認める