あさのあつこのレビュー一覧
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この「弥勒」シリーズは、絶対見逃せなくなってしまった。
麻薬のような、と言ったら語弊があるだろうか、読みだしたら止められない、それほど魅力的ということであるが。
毎月大量生産されている文庫書下ろしの時代小説(ほとんどが延々と続くシリーズもの)とは、確かに一線を画すこの小説を、「全体時代小説」あるいは「創造的な時代小説」と、解説者の高橋敏夫氏は書いている。
本屋の書棚にずらりと並ぶ「最近大流行の平板で紋切型の時代小説」を苦々しく思っている身にとって、解説者の言は、まさに言いえて妙であり、留飲の下がる思いである。
武士としてではなく、商人として故郷に帰り、大仕事を成し遂げた清之介が、今後どういう活 -
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【本の内容】
<1>
落ちこぼれ高校に通う理穂、美咲、如月。
十七歳の誕生日を目前に理穂は失恋。
身体が弱く入院を繰り返す美咲は同情されるのが大嫌い。
如月は天才野球選手の兄・睦月と何かと比較される。
でもお構いなしに、それぞれの夏は輝いていた。
葛藤しながら自分自身を受け入れ愛する心が眩しい、切なくて透明な青春群像小説。
<2>
落ちこぼれ高校に通う理穂、美咲、如月も三年生になった。
高校最後の夏、周りは着々と進路を決めていくのに、三人は行く末をまだ決められない。
恋、友情、進学…タイムリミットが迫る中、私たちの答えはどうしたら見つかるのだろう。
未来へ一歩を踏み出す姿を清々しく -
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生きることに飽いて、皮肉な言動しかできない北定町同心信次郎、尋常ならざる過去を持つ小間物問屋「遠野屋」主人清之介、そしてこの二人の緩衝役ともいうべき岡っ引きの伊佐治親分、3人が織りなす「弥勒の月」に続く第2作。
弥勒と夜叉、対をなす二語が文中でも語られる。
「弥勒にも夜叉にも、鬼にも仏にもなれるのが人なのだ。身の内に弥勒を育み、夜叉を飼う。鬼を潜ませ、仏を住まわせる。」
人の抱える底なしの闇に、筆で迫る作者の手練に、冒頭から取り込まれ、たちまちのうちに読み終える。
この作品の主題は「運命と意志」「孤独と希望」だという三浦しをんの、帯の惹句「『読書の楽しみそのもの』といった、贅沢な時間が味わえる -
Posted by ブクログ
5巻目ですね。
さすがにここまで来ると、
脇キャラ達もかなり立ってきてます。
巧と豪のバッテリーは
なんだかぎくしゃくしているけど、
誰にも負けない自信だけはあるとかわかりにくw
巧の母ちゃんが入院してます。
そして、巧は何でもそつなくこなせる奴だと
わかりました。
1度家庭科でならったからって、
お家でてきぱき作れるなんて・・・
ちゃんと青波とおじぃちゃんの面倒もみれるしねw
おじぃちゃんのぼけっぷりはかわいいのぉw
ご飯ちゃんと炊けないとか、
そのあとのやり取りがほほえましいw
巧はかなり変わったよね。
豪以外ともそれなりに会話してるし。
でも、友達が必要と -
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なんすか!
またいきなり巧と豪が上手くいってないよ!!
どぉやら、例の学校に内緒でやった対抗戦で
凹まされたらしい。
てっきりこのコンビで完封ぐらいしちゃうんじゃないか
と思ってたけど、そんな調子のいい話じゃないんだね。
そしてお互い口きかなくなってるとか。
下手すると、恋愛がうまくいかない
カップルに見えちゃうよww
周りもこれは大変だなぁ。
やたら二人に気を使ってるもんね。
でもそれはみんなが、二人がお互いを必要としてるのを
わかってるからなんだよね。
友達はいいのぉ。
なんだかんだ言いながらも助けてくれて。
瑞垣はなんつーか、あくが強いキャラだよね。
こ -
Posted by ブクログ
結局部活動停止されちゃってたんすね。
ほんと、連帯責任ってシステムは良い面少ないな。
でも、何とか部活動は再開できてよかったよ。
豪のマジギレはわからなくもないよね。
大事なところで、
お前はダメだと言われたような感覚はキツイ。
でも、豪はそこでさらなる高みを目指そうとするとか、
大人だなぁ。
巧も今までと違った感情をもった自分に戸惑いつつも、
変わらないしすごいもんだねぇ。
文庫本には読みきりの青波のお話がついててお得。
青波いいなぁ 一番成長してるんじゃね?
がんばってほしいな、青波には。
今回も一気に読み倒せました。
いいねぇあさのさんの文章は