糸柳寿昭のレビュー一覧
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ネタバレ読み応えのあるホラーオムニバス
好きだった話抜粋
「氷室」
途中でオチは読めたけど更なるオチがついてるとは…読んでくとひんやり感が伝わってくる
「旧居の記憶」
昔住んでたとこ変なこと多くて〜心霊現象多かったンスよ〜で済んでいいのか分からない作者の体験記
かつてのノスタルジックな情景を思い描きながら読んでくとオチに突き落とされる
「やなぎっ記」
怖くて((((('Д')))))泣いちゃう(ToT)/~~~
「笛を吹く家」
3歳の息子と散歩した時に思いついた創作って始まるのが怖い
「終の住処」
この作者結構な確率で読者巻き込む
「ろろるいの家」
文章の密度が凄い。他 -
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表紙が怖すぎる。
でもカバーするのはもったいない。
みんなに、見せたいから笑
『文化住宅』『不審者』『O山』『居心地の悪い部屋』『黒いナースコール』『濡れたシャツ』『デスクの下』『電柱』『佇むひと』『Oさんがいるアパート』『死にたくなる部屋』が良かったです。
『電柱』は都市伝説ぽさもあって、こっちに戻る戻れないはなしはやっぱり面白いです。
『Oさんがいるアパート』も糸柳さんが実際体験してはるから余計リアリティー感じて怖さと興味深さと強いです!Oさんがだんだんはなしがおかしくなるとか異世界に入り込みそうで、怖すぎます。
そして福澤徹三作家の文体は相変わらずめちゃくちゃ好きです~!!
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ネタバレ怪談を蒐集する際、怪談社を任されている糸柳と上間は現地に行って取材をするのだ。徒労に終わる事もあるが、現地に行って取材をした分関連した話を収穫できる事が多いらしい。本書は、それぞれが同じ色を帯びた話を集めた怪談実話集である。
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実話怪談集。今までずっとホラー小説ばかりを読んでいたのでとっても久しぶり。こちらの本は、ただ怪談を集めただけではなくその怪談を聞くに至ったプロセスも一緒に書いてあり、新鮮だった。どうした理由でという前後があるおかけでより一層、リアリティがあった。(実話怪談なのでリアリティという言葉はやや不適切か?)オチがきっちりつくホラー小説と違って、結論が曖昧模糊としているがそ -
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2025.06.06
久しぶりにザ・怪談といったホラー本を購入してみた。この手のものはたくさん書店に並んでいてどれを読んでいいかわからないがこちらはタイトルに惹かれたので購入。
忌み地、というタイトルから、特定の呪われた場所の検証的なホラールポ(冒頭に出てきたK市)かと思いきや、次々と取材場所が移るので少し混乱したが、取材した内容を淡々と伝える書き口が好きだった百物語シリーズと似ており、とても面白く読み終えた。とても好みだった。
とても薄い本だからすぐ読み終わると思いきやなかなか読み進められず。それだけ内容が濃かったということだと思う。
惨、と屍、にも出会えたら読みたい。 -
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竹書房から出ている沿線怪談シリーズ(と勝手に名付けてみた)。
私の愛する京浜東北線版が出ていたので、初めて買ってみた。各駅の地に纏わる内容の怪談を読むことが出来る、面白いコンセプトの怪談集。
結論、内容は面白い。8人の怪談師が代わる代わる執筆してくれているのだが、怪談師が書いているのでちょっと語り口調だったりするのも面白い。
程よいヒヤッと感を味わえるし、単和式で1話あたりの長さも短いので、本当に京浜東北線に乗りながら読みたいなと思った。
もう少し心温まるような怪談が多くてもよかったかな?
それと、集めやすいのだろうが横浜東京大宮など大(?)都市の話数が多くなってしまうのは、ずるいなぁと思 -
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家、部屋、土地に纏わる超怖いアンソロジー
“物件怪談小説集”
人気作家+事故物件サイトの大島てるさんの11編
土地や建物に関わるホラーが好きなのです
と思い、読みましたが、人がやっぱり怖いという作品が多かった気がします
「妹の部屋」神永学
死んだ妹の賃貸の部屋
片付けて解約するも 元に戻っている
事故物件小説ではなかったけれど
ありそで怖い
「笛を吹く家」澤村伊智
息子を預かってくれる家は、幽霊屋敷
両親の望む息子の行末
この2編が、私のBestかな
「倒福」大島てる
事故物件系かなと思っていたけれど
反発もある情報提供をしているから
こんな経験もあるのかな
いろんな摩擦があるのでし -
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実話怪談蒐集のシリーズ第四弾。
今作は、また現地取材・現地での聞き取り調査の状況が復活してきたことが窺える内容となっていました。
前作はコロナ禍の自粛期間でなかなか取材が進まなかった様子だったので、またあちこちで話を聞いているうちに内容が寄ってくる感覚を味わえる構成になっていることが興味深かったです。
青木ヶ原樹海は、やはり色々なことが起きているのだろうと、読みながらぞわぞわしました。富士五湖周辺の旅行が好きだったこともあり、時々車を走らせる方向なので、知った地名が出てくるとぞっとします。
一方で、ホテルの支配人さんの話は少しほっこりする内容でした。けれど、いつまでも心配をしていな -
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実話怪談蒐集のシリーズ第三弾。
各地で取材した怪談のファイリング集です。前作二作もとても読みやすかったですが、今作も安定の読みやすさでした。淡々と、現地取材で聞いた話をその語り口で読ませてくれるので怖い話なのに安心して読んでいくことができます。
オーディブル視聴で聞いているため、語っている口調そのままに聞くことができて違和感がありません。
今作では、取材をした人たちにもなにか怪しい雰囲気を感じることが多かったようで、ところどころドキッとする場面がありました。
印象深かったのはN島でしょうか。
あそこは暗い、なんだか空気が重い、よくない気がする、そういう直感は根拠がないだけに何か -
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家にまつわるホラーのアンソロジー。玉石混交という感じ。
【収録作品】
「氷室」宇佐美まこと
「倒福」大島てる
「旧居の記憶」福澤徹三
「やなぎっ記」糸柳寿昭
「たかむらの家」花房観音
「妹の部屋」神永学
「笛を吹く家」澤村伊智
「牢家」黒木あるじ
「トガハラミ」郷内心瞳
「終の棲家」芦花公園
「ろろるいの家」平山夢明
たとえば「倒福」「旧居の記憶」「やなぎっ記」の御三方は実話怪談や事故物件をメインにしているだけあって実録風というかとりとめがない。それもそれで好きだけどほかの短編小説の中では浮いてるように個人的には感じた。
この中で怖かったのはやはり「終の棲家」と「ろろるいの家」。芦花公園さ -
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福澤&怪談社シリーズ、第四巻。
相変わらず、訳がわからない・不気味な実話怪談が目白押し。ただ怪談の特定地域≒「忌み地」要素は薄めで、主だったものは千葉のおせんころがし周辺、巻頭巻末の青木ケ原樹海くらいになっている。
おせんころがし周辺は山やトンネルといった定番かつ不気味な話でなかなか。
単なる伝承だけでなく、実際の事件現場というのもリアルさをプラスして別な怖さが増してくる。
…しかし、読み終わるとこのカバーにとんでもない「詐欺」があることに気づく。これもおせんころがしの一件。
「怖いワードがたくさん!こりゃ凄そうだ!」と買った時は思ったんだけどねぇ…上間さん。
あとそれで思 -
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福澤&怪談社、三巻目。
まだコロナ禍のなか、取材はまだまだ本調子でないけれど、宮崎の怪しげな商店街周辺、お馴染みK市、埼玉N駅など、コンセプトの忌み地的な局所怪談はなかなかのインパクト。
特に今回はそういう取材先の人物、怪談のなかの登場人物も怪しげでインパクトのある人がちらほら。
こういう忌み地に住む人というのも怪談じみてくるのだろうか。
個人的にすさまじさを感じたのは一話目の「押し入れの腕」。怪談ではなくその背後にあった事件だが、ちょうど柳田国男の「山」に関する本を読んでいたためか、この話も何か「山に憑かれた」ものを感じた。柳田国男ならこの話も「山の人生」に組み込んでいそうだ。 -