水原とほるのレビュー一覧
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購入済み
真面目に真っ直恋をする話
水原さんの作品は以前から好きだったのですが、特に好きになったのはここ2〜3年でしょうか。レビューの星が余り高くない作品でも波長が合うとでも言ったらいいのか、まず間違いなく読んでしみじみ嬉しい満足した気持ちになる。この作品は素材はいくらでもドラマチックになる設定なのに、内容は抑えて抑えてストーリーが紡がれていると感じました。只々真っ直ぐに恋の話にしたかったのかしらと想像するくらい由希の心情が恋愛という形に整っていく過程を丁寧に大切に、そして慎重に描いてあるように思いました。そういうの私はとても好きで、よくある二転三転する展開があるのかとある意味ハラハラしながら読み進める内に、この作品は「由希の恋
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購入済み
良かった!
久し振りに良質なBL恋愛小説を読みました😃
二人が出会い親しくなり恋に落ち、共に人生を歩んでいく決意をするまでが丁寧に描かれていて、まるで一本の映画を観ているようでした。
趣味を楽しみながら、自分達の仕事に真摯に向き合い生きている、大人な二人の恋愛です。
お互いの立場を認め合い、さりげなく支えあえる関係って素敵だなぁ
水原先生お得意のドンパチはもちろん、とりたてて大きな事件は起きませんが、しっとりじっくり恋愛を楽しめました。
水原先生の「恋愛に真面目に取り組むキャンペーン」がまだまだ続きますように~ -
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作家さんもイラストレーターさんも存じ上げず、まったくの衝動買いです。ジャズピアノを弾くガタイの良い年下攻めと聞けば、買わずにはおられませんでした。
結果、大当たりでした。
今まで読んで来たBL小説の中では群を抜いて地の文が多く、会話の中で説明したりすることが少ないのが印象的でした。そのぶん、会話がすごく効いていて、特に攻めの泰介があまり話さない感じなので、たまの会話で彼が喋ると説得力が増すというか。
受け目線で話が進んでいくんですが、とにかく攻めが魅力的です。ガタイが良くて、彫刻みたいな顔をしていて、苦労人で努力家で、無骨だけど優しい。こんなん好きになるに決まってるやろがーい!と、彼が微 -
購入済み
良かった
途中ものすごく怖い展開になるのかとヒヤヒヤしましたが、甘めに終わって良かった!
2人の気持ちがちゃんとまとまるのは最後の方なので続編が読みたくなりました! -
Posted by ブクログ
ネタバレ▼あらすじ
計日本美術界を揺るがす無名の天才画家のコレクション――
突然伯母から莫大な価値を秘めた絵画を相続した祥。その取り扱いに戸惑う祥に、数多の画商が群がってきた!! 一番乗りで現れたのは、業界で「詐欺師」と黒い噂の若き画商・久木田。
「わたしに預ければ、悪いようにはしない」
そう微笑まれ、胡散臭く思うけれど、なぜか拒絶できない。一体誰を信じればいいのか――祥は選択を迫られるが!?
***
水原とほる先生の作品はどこか少し影があり、純粋に萌えさせてくれないので自分には合わないなと思っていた矢先に発売されたこちらの作品。
北沢きょう先生の表紙に一目惚れしてしまい、迷った挙げ句に購入しまし -
Posted by ブクログ
やっぱり出ました「The Barber」続編です!アダルトで洒落たムード漂う会員制の理容室が舞台のストーリー。前作では終わり方がフランス映画みたいに曖昧で、いい余韻はあるにはありましたが、そこで終わる?その先はどうなるの??と気になって仕方なくさせられてしまいました。なので、続編の登場はとび上がるほど嬉しいです。
仕事ができて勘もよくて美人だけど、辛辣なことも言ってのけるハル。
この優雅な雰囲気に違和感だらけの事件を持ち込んでくる、刑事の正田。
そして、ハルの幼少からの支援者であり、保護者であり、愛人である経済界の影の大物、陳。
三者三様の愛が入り乱れて、絶対何かが起きると思ってたらやっぱり -
Posted by ブクログ
The Barberの続編です。
まだ恋人にはなっていなかった二人がお互いに強く惹かれあい
離れられなくなる。
ハルにはハルの全てを愛し慈しんでくれる大きな存在、陳がいる。
両親との確執があって孤独に耐えている時も、念願かなって
会員制の高級理容室を立ち上げた時もいつも陰日向になって支
えてくれたハルにとって父であり母であり兄でありアドバイザーで
スポンサー。
一生陳の物であると思っていたのに野生の狼に惹かれてしまった
ハル。
その手で大切に育て上げた薔薇を黙って手折られるのを許す筈の無
い陳が、正田の入室を許しハルが自分から去ってしまうと悟った
時の行動は最早世界を牛 -
Posted by ブクログ
ネタバレ血が繋がった兄弟もの。禁断に禁断を重ねて、もう大変なことに。
堕ちて壊れてしまった兄の変貌ぶりが痛々しい。
離れていた年月の間に弟が負った心の傷への引け目から
DVを甘んじて受け入れ……いつしか歪んだ愛情に。
単なる共依存じゃね?と思わないでもないけど、
たとえ病んでても愛があるようだし、
本人がそれを望んでるんだったら、これでいいのかな。
個人的には10年以上片思いしてたのに報われない親友とくっついたのが、
幸せだと思うんだけど……。
あとがきイラストの狂犬弟に押し倒される兄の図が可愛かった♪
それにしても「兄さんは俺のものだ」て大好き♪ -
Posted by ブクログ
水名瀬絵師のイラストがイメージ通りで、満足度アップです。表紙に一目惚れ。
ストーリーも水原作品にしては甘め胸キュンで、何度も読み返してしまいました。
893の跡継ぎとして生まれながら、その運命に反逆し続ける彰信。中学の時に、生まれつき不自由な右足のせいで虐めを受けていた宏樹を彼が救ったことから二人の10年以上にわたる関係が始まります。
ほんとに不器用同士。自分の気持ちを相手に伝えることが下手くそ過ぎです。彰信は無口で、言葉で自分の気持ちを伝えるよりは行動や態度で示すタイプ。わかりにくい…読者的には、もうラブがまるわかりですが、鈍くてハンデのせいで遠慮ばかりしている宏樹には無理でしょう。
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Posted by ブクログ
初読では、容赦ない暴力描写や理不尽すぎる凌辱ばかりが目に付いて、痛い!好みじゃない!と思ったんですが、水原作品をいろいろ読んでいるうちに、そのちょっと毒のある世界観にはまってしまい、改めて「夏陰」読み返してみて、つくづく私は何も読み込んでいなかったなーと思ってしまったのでした。反省。
893モノです。しかも、昭和の任侠な香りがそこはかとなく漂うザ・893。そして、ハードでシリアスでまさに仁義無き世界。
攻の岡林は冷酷で頭脳明晰であるにもかかわらず、人の痛みを知らない怖い男です。そんな彼にいきなり何の前フリもなく犯され、囚われてしまった美形の大学生雪洋は、抵抗し拒絶しまくるけど無理矢理「姐さ -
Posted by ブクログ
読み応えのある短編集。「夏陰」「こ冬」に続くピアスノベルズの三冊目。
短編とは思えない重厚な作品でしたが、息を呑む間もなく一気に読みました。
表題作は「窓」高校二年の時にふとした事から三年の不良グループに温室で無体な事をされかかった保は間一髪で一年の西村に助けれれ、そのまま身体を奪われてしまう。
大学進学と同時に離れた二人だが、執拗に追いかけられてまた元の身体を繋ぐ関係に。西村に対して脅えていた保だが、それが愛だと愛だと気づいた時突然別れを切り出され。。。
二人で住むマンションの使わなかった部屋の窓を開け放して見る所からお話は始まります。
その他、「温い血」ー離婚した両親に対していい子を演じる