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Posted by ブクログ
作家さんもイラストレーターさんも存じ上げず、まったくの衝動買いです。ジャズピアノを弾くガタイの良い年下攻めと聞けば、買わずにはおられませんでした。
結果、大当たりでした。
今まで読んで来たBL小説の中では群を抜いて地の文が多く、会話の中で説明したりすることが少ないのが印象的でした。そのぶん、会話がすごく効いていて、特に攻めの泰介があまり話さない感じなので、たまの会話で彼が喋ると説得力が増すというか。
受け目線で話が進んでいくんですが、とにかく攻めが魅力的です。ガタイが良くて、彫刻みたいな顔をしていて、苦労人で努力家で、無骨だけど優しい。こんなん好きになるに決まってるやろがーい!と、彼が微笑むたびに、受けの肩をバシバシ叩いて「わかる!」と話しかけたい気持ちになりました。
執着系ではないものの、そういう場面ではちょっとだけ意地悪で、普段は誠実で、自分のことを野良犬とか言っちゃうところが本当に好みで、読み終わった後、二人に幸あれとこちらまで幸せな気持ちになりました。
もし続編があるなら、ぜひぜひ読みたいです。その時にはナイス当て馬だった彼の立ち直った姿も読んでみたいかもしれません。
雰囲気のいい作品
タイトルでいうほどピアノマンは不機嫌ではありません。多忙のあまり余裕がないだけです。舞台の中心になっているジャズバーがとても良いです。本物の大人にならないと入れない落ち着いた風情。大人になりたい人が通うのをゆったり受け止めてくれる温かい安心感。主人公はそこで出会ったピアノマンに圧倒されて、どんどん惹かれていきます。けれども半年前に別れた元カレから復縁要請がきてしまい、心が揺れます。