水原とほるのレビュー一覧
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医者一家からドロップアウトしたライター×オジから預かった童顔少年
互いに名門からドロップアウトし、ゲイである叔父が恋人を伴って主人公の元に転がり込んできた。イタリア人とのハーフだという少年は一見愛らしい少女のような容姿であったが、ゲイである主人公はただただ迷惑なだけだった。
しかも叔父はその少年の学費を稼ぐためと2カ月預かってほしいと言い残して少年を主人公に預けて外国へ旅立ってしまう。
少年との生活に振り回されてしまう主人公だが・・・。
こういうのは失礼かもしれませんが、この作者さんにしては甘め、です。
ただし、精神的に重いものもでてきますし、精神面の揺れ動きをかかせたらピカイチだと思いますね。
最初は少年に対して主人公と同じくイライライライライライライラしてくるんですが、後半それがちゃんと主人公と同じようにすーっと納得できてしまいます。 -
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金融業経営×借金のカタに連れてこられた高校生
3人目の父親と結婚した母親。経済的にも恵まれた生活をしていた主人公に、義父の会社の倒産がふりかかる。出て行った母親のかわりに暴力を振るわれたあげく、借金のカタとして引き渡されていしまう。
しばらくは、男性相手の売春を強要されていたが、ふとしたきっかけから、元通りの高校生活を送るようになる。
じっとりとくらーいペースで話が進んでいくのですが、水原さんお得意の話づくりのおかげてぐいぐいと引きこまれていきます。
挿絵がカタヤマトモコさんなのですが、雰囲気によく合っているかと思います。
(この話にはキラキラしい挿絵だと絶対に浮区と思いますので)
ただちょっとラストのまとめかたが、他の水原作品より雑というか、なんかばばばっと畳みすぎた感もあります。
そのそっけなさが攻めの性格上だとおもえば納得もできるのですが。 -
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ネタバレ大学生の有也は、自身の性癖に気づき、田舎から出て、ゲイバーに通っていた。
けれど、通うだけで特に誰かと店を出て行くわけでもなく、ただひたすらに理想の男性を待ち続けていた。
有也の憧れる相手はただ一人、自分がまだ身体が弱かった時に入院していた病院の研修医の高林だった。
彼は、幼い有也の相手をしてくれ、ずっと励まし続けていた。
恋人ができるならあんな人がいい――そう思い続けていた有也だったが、有也の通うゲイバーでその高林と再会する。
まさか、と思う有也だったがどうやら間違いはないらしい。
おまけに、店の仲間の中での高林の評判はあまりよくなく、サディスティックな趣味があり、相手を傷つけてしまうのだという。
周囲に止められたものの憧れてきた気持ちを抑えきれない有也は、ひどくされるのを覚悟で一晩の誘いをかけてきた高林についていってしまう。
ひどくされても我慢できれば、本気で好きになってくれるかもしれない――そう悲壮な覚悟で高林についていった有也だったが、高林との行為は周囲の評判どおりひどいもので、性行為の経験すらない有也はぼろぼろになってしまう。
それでも、高林のことを嫌いになれない有也は――
という話でした。
ちょっとSMちっくな話ですが、かなり本気で痛いので、私の求めるSMの美学とは違うのがちょっと残念。
いや、実際にSMがしたいのとは別に「私の理想のSM像」っていうのが私の中にあるんですよね。
それとは大分離れます。
かなり本気で有也のことを叩く。
それも有也が快感を感じているか、感じていないのか、に関係なく。
もちろん、有也にMの気質なんて最初からないので、それで感じちゃうのもそれはそれで問題なんだと思うんですが、お約束の「実はMの気質があって――」というパターンの方が読んでる側には痛くないかな、とは思うんですよね。
けれど、それはそれでお約束過ぎるので、あえてこういう形にしたのかもしれませんが――
Mじゃない受けとドSな攻めの話。
正直、性の不一致はきついと思うんだけどなー……と思うんですが、それでもくっついちゃうのが物語のいいところだとは思います。 -
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ネタバレ父を探して三千里。
唯一の家族だった母の死後、父を求めて旅に出たら
巡りあったのは父ではなくて、年上の恋人でした、というお話。
自分の父親かもしれない人に次第に心惹かれ、
体を重ねてしまうという設定は大好物なんだけど、
受のうっかりぼんやりがないと物語が動かないと分っていても
こみ上げてくるもやっと感(苦笑)。
あと2回目と陵辱シーンは、本当に必要があったのかと問い詰めたい。
セックスって暴力にもなりえるのだと、改めて認識した次第。
事件絡みで遠くに追いやられてしまった感があったけど
タイトルがすっごく深いなあ。しみじみ。
しかし途中まで、素敵オヤジ堂本が素敵に思えなかったよ……
表紙はいいんだけど、挿絵イラストが微妙だった…… -
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スタイリッシュな大人のラブでした。フランス映画の味わいに似たシニカルで余韻の残る話。
すごく素敵な会員制の理容室が舞台です。この店がほんとにお洒落でいいんです。想像力をたくましくさせます。
そして、ここの経営者である如月、通称“ハル”が殺人事件に巻き込まれるところから話が始まります。
やってきた刑事の正田が、とても男くさくてカッコいい。でも、ハルのことを容疑者としてみています。
そしてハルには、陳という幼少からの支援者であり、保護者であり、愛人である経済界の影の大物がいて、二人は深い絆で結ばれているのです。
正田とハルの関係が発展するのか?とか、事件の真相は?とか、謎が多く、先がどうなるのかたいへん気になる展開でした。
正田のキャラが、水原センセにしては珍しいタイプだった気がします。一見渋い大人なんだけど、意外にポジティブで明るいところが魅力的でした。
ハルにも好感持てました。パトロンがいてもアリなかんじ。男に依存するだけではなく、自分自身の意思で行動できる力も感じさせるからでしょうね。
しかし、事件の真相はわかりましたが、人間関係はこのままという訳にはいかないですよね…
そこで終わる?その先はどうなるんでしょうか??
事件が解決しても、今度はそっちがとても気になります。でも、この先を描くとなると、かなり長編になりそうな予感もありますね。しかも、束縛と執着メインでドロッドロになりそうです。その方が、水原作品らしいと言えるかもしれませんが。
脇役に至るまで、どのキャラも魅力的だったのでぜひこの先のストーリーも読んでみたいです。 -
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政治家の父親を持つ遥は、幼い頃から内気だった。
父親の秘書の息子である正信は小学校までは遊んでくれていたのだが、中学にあがると足が遠のいてしまった。
自分と違って利発で溌剌とした正信に憧れていた遥は偶然同じ大学に入学しそっと胸をときめかせていた。
その日々が一転したのは父親の汚職をかぶって秘書である正信の父親が逮捕され、正信も大学を辞め姿が見えなくなってしまってから。
必死で探し出した正信は以前の明るさがなく、ホストにまで身を落としていた。
自分の父親のせいだと贖罪のつもりで何でもするからと正信に縋り、やがて身を落としていく遥。
そこまでしなくてもという思いと、その捨て身の愛に気がついたから正信を救えたのかなという思いもありました。
少しビターなお話。 -
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ネタバレ会社員の雅幸は結婚式直前に、婚約者に失踪されてしまう。
おまけに、消えた婚約者は一緒に暮らし始めた時の生活費にしよう、と言っていた共同名義の口座に入っていた600万円も一緒に持ち逃げしてしまっていたのだった。
穏やかで真面目な雅幸は、彼女がそんなことをしてしまったのには、何か理由があるに違いない、と考え、彼女の唯一の肉親である弟の綱紀の元を訪れた。
実は彼女と弟は犬猿の仲で、彼女は結婚式にも呼ぶつもりがなかったのだが、突然訪ねて行った雅幸に、綱紀は不本意ながらも捜索を手伝ってくれる。
何とか彼女が京都にいる、という情報を綱紀から手に入れた雅幸は、衝動的に綱紀と二人で、京都へと向かってしまう。
突然の旅であったため、宿もダブルの部屋しか取れず、一緒のベッドで寝ることになった二人だが、からかいの延長線上のように、雅幸は綱紀に抱かれてしまう。
以来、どこか陰のある綱紀に惹かれる雅幸。
綱紀が風邪で寝込んでいるところに、お見舞いに行ったのをきっかけに、二人の部屋を行き来するようになる。
ねだられると拒めないのは恋なのか、思い悩む雅幸だったが、いつの間にか雅幸の心は綱紀に傾き始めていた。
婚約者のことにきちんとカタがついていないのに、その婚約者の弟に抱かれてしまうことに納得できないもののカラダだけは引きずられて……
という話でした。
雅幸は、逃げられた当初は、まさか自分の婚約者がお金を持って逃げる、結婚詐欺のようなことをするなんて、と信じられなくて、何か他に理由があったに違いない、と考えるとても優しい人。(最終的に、婚約者には婚約者なりの理由があったのはあったんですが)
綱紀に気持ちが傾くようになっても、自分の中で気持ちをはっきりさせたいから、と探すのを結局諦めなかったりして、強情といえば、強情かな。
一方の綱紀は綱紀で、姉と二人、幼い頃に両親を亡くして、親戚の間を転々とした挙句、最後には施設に預けられたという過去から、しっかりしているようで、実は愛情に飢えていて。
そういうところが雅幸が放っておけなかった理由の一つで、綱紀が雅幸の素直な優しさに惹かれた理由の一つなのかなー……と思いました。
日陰に生きてる綱紀が、日向のような暖かな雅幸に惹かれるけれど。
実は、雅幸自身よく考えたら、そんなに日向で生きているわけではなくて、日陰のはずの綱紀の隣でも十分にあったかくて、というちょっとしっとり系の話。
悲しいものを抱えている人をそっと包み込むような話でした。
そういうのが好きな方にはぜひ、オススメです。 -
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The Barber kisaragi
看板のない男性客専用の会員制理容室。
美麗なオーナー如月雅春は「ハル」と呼ばれて、スーツ姿で勤めている。
最高の技術でもてなす匠であるからにはスーツが汚れるという仕事はしないのだ。
従業員も同じく、顧客に最高のサービスをそして自分の技術も磨き続けている。
安い料金ではない為、顧客の職業は華々しい。
その中の一人、ハルに誘いをかけていた客山城が殺された事で警察が来る事に。
しつこくハルに尋問する刑事正田は無精髭の無骨な男で最初から態度が悪いです。
そんな男にハルはお試しでとグルーミングをしてあげたり。
29才の若さで高級店を営めるのはパトロン、陳の存在が大きい。
陳はそれは魅了的な叔父様で。
もう少し陳とハルの関係を深く読みたかったです☆
こんな理容店があったら是非行きたい。 -
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ハーフの武生は会ったこともない元米軍兵である父に会いに行く資金を稼ぐ為上京したのだが、食べる事にも困っていた時に佐竹の情夫にさせられる。
佐竹はヤクザで嫉妬深く武生が出かけられないようにと小遣いも渡さない。仕方なくウリをしてお金を稼いでいた武生が深夜のカフェで偶然相席を勧めた相手は暴力団幹部結城だった。
佐竹の仕出かした事で拉致され、暴行され、ビデオにも取られあわや殺されそうになった時に救ったのが結城だ。
それからは結城マンションに幽閉される日々だったが、結城の過去を知りそして組での結城の立場が悪くなっている事を知り動き出す武生。結城の為に薬のありかを突き止めようとするが。。。
こちらも割とさらっと読めました。 -
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ネタバレタイトル通り、赤い運命の糸は二本です。
三角関係からどうやら3Pに進展しています。水原センセお得意の、平凡で従順で、そしてとっても鈍チンな受が主役です。
センセのお話には毎回、もうどうしてこんなに自分の主張がないというか主体性がないというか、流されちゃってるの?と気を揉んでしまうような受が登場しますが、この話の受はそれに輪をかけて臆病で鈍!天然です。
なので、遠慮がちに生きてると言うわりには二人のイイ男を知らず知らずのうちに翻弄しています。
攻の英章と克彦とは、同級生で高校時代からの関係です。始まりはレイプまがいだったけれども、それからも体の関係は10年に渡り続きます。そんな付き合いをしてきた受の一実の心情が、最初はちょっと理解に苦しみますが、読み進むうちにだんだん納得できてきます。
とはいっても、3Pじゃないんだな…相互の了承済みの三角関係です。「黙認二股」の一実です。
もちろん、相手と二人きりにするのを不愉快には思うくらい、一実に対しての独占欲が攻の二人にはあります。嫉妬もすれば、口喧嘩もする英章と克彦。まあ、譲れないから渋々譲るかんじ?
そんな3人の関係に、いつか変化がおとずれるのは当然のことです。
読み方によっては、一実のあまりの鈍さに、これはひょっとして笑うところ?と思ってしまうシーンもいっぱいあります。
攻二人のものすごい独占欲と執着心が、読んでいる方には愛があるなーと、はっきりわかるのに、一実の臆病さと遠慮と察しが悪いところが三拍子そろうと話がすっかりややこしくなって、赤い糸もめちゃ絡みまくりです。
エロ的には濡れ場が多数あって楽しめます。あっちに内緒でこっちとH、みたいなシチュはちょっとドキドキします。一実はそんな自分をずるいと責めていますが、もともと悪いのは英章と克彦なので一実の黙認二股にはあまり不快感はなかった。一実には身勝手な攻二人への切ない想いもあったりするので、単にずるい行為とは言い切れない気がします。
結果的には3Pで仲良く収まって、犬も食わないラブラブなしめくくり。
一実の気持ちの揺れを追いながら読む作品なので萌えは少ないですが、なぜか自分の相手を選んでるわけでもないのに多いに心が揺れました。 -
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強引インテリ893×煮え切らない理系大学生。
傷ついた893の鷲谷を助けたばかりに、史也は次々と酷い目に会っていきます。偶然鷲谷の所持する拳銃を見てしまったことで彼がカタギではないことに気づき、殺されるかと思ったら。
いきなりレイプ…いくらBLだからって、あっという間に陵辱されるとは思わず苦笑。助けてあげた恩をあだで返されたようながっつりHで犯されてしまう史也はかなりのお人好しです。
拒否しても執拗に体を奪われがんじがらめにされて、心は拒絶したまま体だけ躾けられていくんですが、強引な鷲谷にはぴったりな獲物です。思い通りになるようでならない。流され侍でM体質なくせに従順でない部分もあって、読んでてイラッとしてドS心をムラムラさせられます。
史也は鷲谷と出会ったことで不本意な事柄にいっぱい直面してしまいます。なにしろ相手は893ですからね。普通じゃないことばっかりです。
刺客を半殺しにする場面に同行させられたり、伊勢川に拉致されたり、気弱な史也には酷すぎることが次々に起きるし、ひそかに想っていた邦彦にも鷲谷に犯されているのを見られてしまったりエロくも気の毒です。893ものとしてはありがちであまりにもベタなネタばかりだったので、もうちょっとひねりが欲しかったですが。
気弱なくせに妙なところで意地を張って、「鷲谷なんか嫌い」モードになっている史也には素直に流されてたら?と進言したくなりました。
史也の意固地の原因はやはり、鷲谷の下手くそすぎる独占欲いっぱいな強引アプローチのせいですね。多分、鷲谷には過去きちんとした恋人とかいなかったに違いない。もう少し、史也に理解してもらえるよう頑張ったほうがいいんじゃないかと余計なことを考えました。
数々の高価なプレゼントとか、帰りを史也の部屋で待ってたりとか、部下に行動を見張らせたりとか、よくよくチェックするとダダ洩れな愛情があふれまくりなんですけどね。
表現は殺伐としたバイオレンスでも、根底には恥ずかしいほどの愛がある超エロcpです。 -
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父親を知らずに育った瑞希が母親をなくした後、母親の死を伝えるために父を探し始め、ある日バーで父親の可能性のある堂島と出会う。堂島は危険な取引をしていて、偶然その現場に出くわしてしまった瑞希は堂島の機転で堂島の女として抱かれる事で守られる。
ヤクザからの逃亡生活で次第に父親かもという思いを抱えながらも堂島に惹かれていく瑞希。
後半、瑞希がヤクザに捕まって痛い思いもしますが堂島が助けに来ます!!
堂島が大怪我をして入院している間、瑞希は一人で生きていく決心をして大学と工事現場、家庭教師のバイトに励みます。
堂島が気になっていたけれど、彼に甘えるわけにはいかないと気持ちを奮い立たせて。何故母親が身重だった時に堂島から離れたのかも理解できたから。
深夜のバイトが終わって鉛のように重い身体を引きづりながら帰宅したアパートの部屋の前に堂島が現れます。
「幸せは目の前にあるときにその手でつかまなければ、指の間をすり抜けて消えていってしまう」。。。名言です☆