本郷和人のレビュー一覧
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ここ数年はこの本の著者である本郷氏の本を追いかけています、今年(令和4年)の1月上旬に出版された本で、すぐに読みましたが、レビューを書くのが今になってしましました。
本郷氏の本の特徴は、単なる歴史的な事件の解説にとどまらず、なぜ現代人は歴史を学ぶべきなのか、それがどう活かせるかについても書かれていることです。私が歴史を学校で勉強した40年程前は、歴史とは単なる暗記科目というイメージでしたが、受験から解放された今、楽しむだけではなく、自分の今後の生活になんらか役に立たせたい、という思いで歴史に取り組みたく思っています。
以下は気になったポイントです。
・筆者(私)は因果の関係をきちんと説 -
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021年3月刊。この筆者の本は初めて。筆者は『逃げ上手の若君』に関する歴史コラムを、『少年ジャンプ』に毎週、連載中。本書は歴史上の人物の「失敗」に焦点を当て、「あの時、どう行動すれば良かったのか?」「もし、その失敗がなければ、歴史はどう変わっていたのか?」を検証する一冊。鎌倉時代から関ヶ原の合戦までの時代の「失敗」を取り上げる。「元寇は、執権・北条時宗が、外交に無知だった為に起きた。モンゴル側の意を汲んで、適切な外交を行っていれば防げた」は、具体的な失敗ポイントを挙げ、特に説得力がある案件だった。
一方、「秀吉は何故、家康を放置したのか」を始めとする、幾つかの考察は、筆者が自説にこだわる余 -
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ネタバレ<目次>
第1章 日本は一つ、ではない~この国は西高東低
第2章 歴史も一つ、ではない~もしも、あのとき…
第3章 日本の歴史はぬるい~変わるときは外圧
第4章 信じる者は、救われない~信じると大虐殺が…
第5章 地位より、血より家~世襲が、強い
第6章 日本社会は平等より平和を選び、自由をはぐくんでいた
<内容>
日本の歴史学者としては、かなり勇気を持った本だと思う。個々の事件などを緻密に論証するのではなく、俯瞰して、創造力を使って、そして勇気をもって「日本の歴史は…」と語った本。従来の歴史好きや学者には、好まれる書き方でもない。ただ、こういう本はもっとあってもよいと思う。もち -
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<目次>
第1章 古代編
第2章 中世編
第3章 近世編
<内容>
現在の高校日本史教科書への批判と(シェアナンバー1の山川出版社の『詳説日本史B』を引用しつつ)現在の通説を述べている。確かに本郷さんの言うように、教科書は事実を淡々と述べるだけでつまらない。叙述をするほうが読み甲斐があるが、生徒は嫌がるだろう。現場の私としては、「教科書を使って教える」なので、そのつまらない教科書から如何に「面白く」するかに命を懸けているが、若い先生を見ていると、そこに到達する気がないような気がするので、不安である。世の中に「社会科(歴史)嫌い」がさらに増えそうで…。 -
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人が動くのは、何によるのか、ということを時々考えるんだよね。上司からの命令だからか?その人が怖いからか?あるいは、その人に心服しているからだろうか。いろいろな要素があると思う。本書の主張によれば、組織で人が動くのは、役職とか階級以上に、その人個人の人間関係によるものであり、日本の社会システムとして考えるなら、個人よりもさらにはその血筋なのだという。他の本でも読んだことだけど、海外の軍隊であっても、士官学校出たての少尉よりも、古兵の軍曹の方が小隊をうごかせるということは現実にありそうな話。役職や階級よりもその人個人がものを言う、というのは今の社会でもあるのだろう。そこで、組織を連綿と動かすファク
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著者の専門とする中世、鎌倉や室町時代のあたりは大河ドラマを代表とする歴史ドラマになることも少なく、そうなんだぁ、と感心させてくれる。頼朝の血統がとだえたあと、なぜ北条は将軍にならなかったのか。あるいはなれなかったのか。年表に出てくる事実だけではなく、当時の武士や庶民、貴族の感覚まで推測しつつ説明してくれるのは面白かった。
なぜ日本史を学ぶのか、研究者視点だけでなく大学人として、教育者としての視点や考え方にふれているところも興味深かった。新聞連載だけに、時事も交えてと言いつつ、決して前の事だからと思わせない、根っこからの議論も良かったと思う。
日経で連載中、読んでたな。当時はまだ本郷氏の本を -
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新型コロナのおかげですっかり感染症まわりの一般書が増えたが、本書は歴史家が語る一冊。天然痘、梅毒、インフルエンザ、結核……と日本を襲ってきた疫病がどんな影響を与え、歴史を動かしてきたかを記している。
平清盛のマラリア説はこれまでによく目にしたのだが、歴史的な人物と感染症という切り口はなかなか興味深い。中でも黒田官兵衛の梅毒説はインパクトがあった(詳しくは本書で)。
今回、日本で新型コロナウイルスが感染爆発しなかった要因「ファクターX」の一つとして、「マスク着用や毎日の入浴などの高い衛生意識」が候補にあがっていたが、本書によれば昔はそうでもなかったようだ。
中世だと「京都の貴族たち -
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歴史解釈の多様性や面白さを発信する、「学問としての日本史」と「エンタメとしての日本史」を繋ぐことを狙いに書かれた本。
2018年6月から2019年7月まで、日経新聞に連載されたコラム記事をまとめたもので、4ページくらいでひと区切りとなり、読みやすい。著者の自在で大胆な考察が面白く、また、数々のエピソードが盛り込まれ、飽きさせない工夫がなされている。
全体を通じて、日本史研究家として著者が読者に伝えたかったことは、以下の点ではなかろうか?
①日本史の学習が社会で役に立つのは、確固たる根拠に基づいて「ウラを取る」という理性的な態度が身に付くこと、「仮説を組み立てる試み」を学習することで、論理構築の -
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ネタバレ<目次>
第1章 最後の将軍はなぜ生き永らえたのか
第2章 秀吉の天下統一まで「日本人」という意識はなかった
第3章 武家の力と、男と女
第4章 近代の入り口で
第5章 本当のところを知りたい
第6章 「タテマエ」と「ホンネ」に注目してみると
<内容>
日本経済新聞のコラムを再編成したもの。本郷さんは多くの著書を執筆している。しかも、専門の日本中世史を逸脱するときもしばしば。そのうえで、わかりやすい文で刺激的な、挑戦的な文を書く。従来歴史学者は、抑圧的で自分の専門分野でもあまり発言をしてこなかった。その中で突出しているだろう。そして比較的一般の人の心情と合致する考え方から、歴史の