梨木香歩のレビュー一覧

  • 西の魔女が死んだ 梨木香歩作品集

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    だいすきな祖母から、魔女になるための手解きを受けることに。
    高校で上手く馴染めないまいは、シンプルに素朴に暮らす祖母のもとで休息することに。
    先祖は魔女だったと語るお茶目で穏やかな祖母か ら、心を強くもつ修行をうける。
    なんでも自分で決める、負の声にとらわれない。
    まいが生きやすい道を、自分で見つけられるように諭す祖母の温かさ、それでいてお茶目なところに、じわりとあたたかくなった。

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    2025年09月01日
  • 裏庭(新潮文庫)

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    小学生の頃、母に買い与えられて読み始めたが、ファンタジーの世界観に入り込めず断念。中高大と読む機会があったが、やはり理解出来ず、読みきれなかった。社会人になった今、改めて読んでみると、これはファンタジーでは無かったなと気がつきました。なんだかいつも側にいてくれた本として、私はとても好きです。

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    2025年08月18日
  • 西の魔女が死んだ 梨木香歩作品集

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    西の魔女の教えは、優しくて、強くて、あたたかい。
    私も西の魔女のような、かっこよくて素敵な人になりたい。

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    2025年08月15日
  • 冬虫夏草(新潮文庫)

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    『家守綺譚』続編。
    姉妹編の『村田エフェンディ滞土録』から思いがけずはじまった梨木香歩一気読みターン、最高の夏休みでした。

    今作の綿貫くんはゴローを探して旅をします。
    旅の過程でもやっぱりたくさん不思議なことに出会うんだけど、それをすんなり受け入れて進んでいく綿貫、本当に良い奴で気持ちが良い。
    ゴローに出会えたのかどうか、ぜひ読んで確かめてほしい。

    赤竜とサラマンドラの話が知りたい方は絶対『村田〜』のほうも読むべき。あーあ、もっと読みたかったな。続き、出ないかな。

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    2025年08月14日
  • 家守綺譚(新潮文庫)

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    あっという間に読んでしまったけど、これはゆっくりもう1回読み直したい作品であった……

    いろんなことをすんなりと受け入れる綿貫がとても好ましくて良い奴で、前後して読んだ「村田エフェンディ」にも登場した訳知り顔の犬、ゴローもまた可愛らしい。
    普通にこっち側の世界に来ちゃう高堂も、この作品てもあまりにも普通に出てきていて、笑ってしまった。

    この絶妙な“あっち”と“こっち”の境目の感じ、どストレートに好き。まだ続編を楽しめるようで嬉しすぎる。
    この本が好きな人は木内昇「奇のくに風土記」「よこまち余話」もぜひ。

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    2025年08月12日
  • 村田エフェンディ滞土録(新潮文庫)

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    めちゃくちゃよかった……
    読み終えた後、ゆっくりもう一周噛み締めて読んだ。

    トルコへ留学していた考古学者の村田と、下宿先で出会ったいろんなものの友情(あえてこの言い方をさせてもらう)の、物語。
    ずっと不穏な空気は流れていたのだけれど、前半と後半の対比があまりに鮮やかで後半はほろりと。鸚鵡〜〜。そこで「友よ!」はないてしまう。

    過去があるから現在があって、過去は、想いはモノに宿るのかもしれない。
    戦争も革命も苦しいけれど、国を憎まず、それぞれの信じるものをもち、友情をもつことはできる。

    「家守綺譚」と世界が共有されているようなのでそちらもすぐ読む

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    2025年08月12日
  • 家守綺譚(新潮文庫)

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    この本、腑に落ちすぎて、読み終えたくなかった
    読み終えたら、僕はこの本をどう処理すればいいんだろう?と思った。

    好きな人に貸すか?むしろ黙るか?
    とにかく素晴らしくて、大好きで、この感性って、とても限られてしまうから、本を貸したりして、
    読んでもらわないと、どう感じるか反応もわからない。

    梨木果歩さんはすごく素敵な方だ。好き。会いたいと思った
    (続編「冬虫夏草」あるみたいなのですぐ読む)

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    2025年08月12日
  • 西の魔女が死んだ 梨木香歩作品集

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    「ただ、身体は生まれてから死ぬまでのお付き合いですけれど、魂のほうはもっと長い旅を続けなければなりません。赤ちゃんとして生まれた新品の身体に宿る、ずっと以前から魂はあり、歳をとって使い古した身体から離れた後も、まだ魂は旅を続けなければなりません。死ぬ、ということはずっと身体に縛られていた魂が、身体から離れて自由になることだと、おばあちゃんは思っています。きっとどんなにか楽になれてうれしいんじゃないかしら」

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    2025年08月09日
  • 冬虫夏草(新潮文庫)

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    ネタバレ

    「家守綺譚」の続編。

    前作よりも現代的な文体になっていて、前作の語り口が好きだった私としてはちょっぴり寂しい気もしましたが、前作同様「あるものをあるがままに受け入れる」という梨木氏の哲学が貫かれている。

    「そのときどき、生きる形状が変わっていくのは仕方がないこと。(中略)人は与えられた条件のなかで、自分の生を実現していくしかない。」

    こちらも見事な一作でした。続きを読みたい気もするのですが、この作品で終わりのようですね。名残惜しいです。

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    2025年07月22日
  • 村田エフェンディ滞土録(新潮文庫)

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    「家守綺譚」の姉妹編。

    「家守綺譚」に出てきた村田氏が主人公の一冊です。
    梨木氏の小説はどれもそうなのだけど、淡々とした語り口なのに、気づけば止まらずに読み切ってしまう魅力と力強さがあって、この作品もそうした小説の一つです。

    世の中がだんだん焦臭くなってきている今だからこそ、心により強く響いた作品でした。

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    2025年07月12日
  • 西の魔女が死んだ(新潮文庫)

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    あたたかい気持ちになる 派手さはないけれど、おばあちゃんの優しさと自然の美しさ、そして結末に、読んでいてあたたかい気持ちになる。

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    2025年12月02日
  • 家守綺譚(新潮文庫)

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    古風で悠然とした、美しいリズムの文体。
    植物への造詣がそのまま自然と物語として紡がれている構成
    朧げで、儚げで、それでいて親しみを感じる登場人物(?)たち。
    とてもとても、心地の良い読後感。

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    2025年06月11日
  • 春になったら莓を摘みに(新潮文庫)

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    面白かった!世界中の色んなバックボーンを持った人たちと心から関わり合えるのって素敵。個人的なことから人種やらのことまで幅広いエピソードがあって楽しかった。

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    2025年05月31日
  • 家守綺譚(新潮文庫)

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    以前読んだことがある気がするがいつか思い出せない。
    四季折々の草花、綿貫と人ならざるものたちとの邂逅が緻密に描かれている。

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    2025年05月29日
  • 本からはじまる物語

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    面白かったー。
    「本」からはじまるのがテーマといっても、それぞれの作家さんごとにアプローチが違って、ジャンルもそれぞれで楽しかった。
    恩田陸さんの「飛び出す絵本」、「飛び出す」の意味をそう持っていくか、というのが面白いし、阿刀田高さんの『本屋の魔法使い』も素敵。石田衣良さん三崎亜記が久々だった。
    どれもよかったけど、やっぱり、なんと言っても朱川湊人さん!ここで猫の話が読めるなんて、最高すぎる。朱川さん、大好きだー。お初の山本一力さんも猫♪
    はい、もう、これはかんっぺきに猫本である!!

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    2025年05月26日
  • りかさん(新潮文庫)

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    「りかさん」
    幼い頃大切に抱いていた人形は、ぬいぐるみは、どこにやってしまっただろうか。あんなに楽しかった人形遊びをしなくなったのはいつだったか。温かい懐古と今を生きる私に寄り添ってくれるようなりかさんやおばあちゃんの言葉で胸がいっぱいになる。初めは奇妙な世界の話だと思ったけれど、じわじわと馴染んで、泣きそうになるくらい優しい。梨木香歩の作品は、いつも優しい。
    「ミケルの庭」
    「りかさん」の続編。幼子を可愛がる女性たち、皆、一様に優しく見える、幼子とは赤の他人なのに。
    母性とはなんだろうと、いつも思う。純粋に「可愛い」と想う気持ちのようでもあるが、私がこれまで読んできた文学において、多くの場合

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    2025年05月22日
  • 西の魔女が死んだ 梨木香歩作品集

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    表題作に繋がる
    描き下ろしを含めた短編3作を含む
    西の魔女が死んだの愛蔵版

    森での暮らしを連想させる
    シンプルで落ち着いた美しい装丁

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    2025年05月21日
  • 不思議な羅針盤(新潮文庫)

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    日常のふとしたことから、梨木さんが徒然に思いを馳せてゆくエッセイ。

    「ゆるやかにつながる」では、ツルの群れの話から私たち人間もまた群れる生き物だという話へ。
    「できるならより風通しの良い、おおらかな群れをつくるための努力をしたい。個性的であることを、柔らかく受け容れられるゆるやかな絆で結ばれた群れを。傷ついたものがいればただそっとしておいてやり、異端であるものにも何となく居場所が与えられ生きていけるような群れを。ちょっとぐらい自分たちと違うところがあるからといって…(略)…詰め寄り排斥にかかることがないような群れを。」
    これにはとても共感した。

    「世界は生きている」では、清里の森から様々に

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    2025年05月18日
  • 西の魔女が死んだ 梨木香歩作品集

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    物語の中の世界観がとても素敵。マイが死に対する漠然とした不安な気持ちをおばあちゃんに相談したときの答えが心に響く。

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    2025年05月13日
  • 西の魔女が死んだ 梨木香歩作品集

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    少しずつ読み進めたが、いつ読んでも本の中の世界に入って帰ってきたような感覚になる不思議な本だった。
    読み終わるのが惜しかった。
    主人公と同じ年齢だった頃の自分の感情を心で思い出す本。今日からまた生きることを大切にしよう、と深く感じる一冊。

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    2025年05月11日