梨木香歩のレビュー一覧
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いざという時のために取っておいた秘蔵の一冊。鈴鹿の山々を満たす清涼な空気、沢のせせらぎ、秋草の彩り。冬の間、長らく恋しく思っていた自然が目の前に広がった。
番犬ゴローが行方不明となり、わずかな手がかりをもとに最後に目撃された山へと分け入る綿貫。前作の『家守綺譚』では妖や霊、人がひっきりなしに彼のもとを訪れたのに対して、本作では彼自身が赴く。河童、天狗、赤竜に、イワナの夫婦。坊主に神主、村の人々。様々な存在とのささやかな邂逅がささくれだった心に沁みる…。最近寺社仏閣巡りにハマっているのもあり、あちこちと寄り道をする主人公に自分を重ねながら読んだ。辛い現実からしばし目を逸らさせてくれたかと思いき -
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さすが、愛蔵決定版、と銘打って紹介されているだけある。3冊読んだけど(正確にいうと『西の魔女が死んだ』部分は1冊分しか読んでないけど)この1冊が一番好き。読む前からそんな予感はあった。シンプルな表紙の深い緑色がこの話にとてもよく似合うこと。スピンオフの関連話が3つも入っていること。その3つどれもが素敵な話だったこと…
ふーーー。しみじみ満足です。
「こんなことは私の致命傷にはならない」
うーん。沁みる。おばあちゃん、私も大好き。
おばあちゃん目線で書かれたお話『かまどに小枝を』も、とても素敵。
私も子どもを育てるようになって、母の偉大さを思い知っているのだけど、母も私や私の子どもたちのこと -
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うだつの上がらない主人公が暮らすことになった家には広い庭がある。その庭や近くの山などの四季折々の様子が描かれる中で、植物が不思議な振る舞いをしたり、河童やら狸やら不思議な生き物が現れたりするのが、いかにも梨木香歩さんの世界で良い。次々と現れる不思議なものたちを、そういうものだからと大らかに受け容れる人たちの物語を読んでいくうちに、気持ちが明るく軽くなってくる。
梨木香歩さんの作品に通底する「分かっていないことは分かっている」、「理解はできないが受け容れる」ことは、排外主義が蔓延り、同調圧力が強まっている今の世の中で、大切にしなければいけないことだとあらためて思った。 -
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話は、マイが中学3年の授業中に西に住む祖母が心臓発作で倒れた連絡が来た所から始まり、母と車で祖母の家に向かう時に、2年前の祖母と2人での生活を思い出す。
中学1年の春マイは母親に「わたしはもう学校へは行かない。あそこは私に苦痛を与える場でしかないの」と告げ、不登校に。
人里離れた山の中で1人暮らしの祖母(イギリス人)に預けられる事に。
祖母は母から電話で、マイは「扱いにくい子」「生きにくいタイプの子」と説明されても喜んでマイを引き受けた。
「私(祖母)の家系は魔女の能力を持つ人が多いからマイにもその血が流れていて、鍛練すれば、あなたにも出来る様に成るわよ。」
マイと祖母の生活が始まった。
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植物や鳥を見て感じたことから、人の生き方や人間関係へと思いを巡らせていく。見過ごしてしまいそうな小さな草花や生き物のちょっとした動きにも興味を持って見ているところや、その人らしくあればいいというメッセージが、梨木さんらしくて良い。
2007〜2009年に雑誌で連載されたエッセイをまとめたエッセイ集で、当時はあまりにも急激に右傾化したので危機感が強まったことが反映されたものとなったそうだが、今読んでいても違和感がない。2015年文庫版あとがきでは「以前にも増して国の先行きに危機感を感じる世の中になってきた」と書かれているが、今はさらに危機感が強まっているのではないだろうか。 -
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読み終わりたくなかったけど読み終わっちまった!2025年の100冊目に相応しい作品だった!!
家守奇譚からの村田エフェンディ滞土録からの…冬虫夏草!!!最高のシリーズだった。
夏目友人帳とか好きな人本当に読んでほしい…
この作品を紹介するならまず家守奇譚を読んでほしいのであえて紹介はしないんだけどとにかく最高だった、本当に心の底からずっとずっと読んでいたかった。
特に桔梗と寒菊が好きだったな、どっちも泣いたし、主人公である綿貫を私はすでにめちゃ信頼してるんだけどそれをさらに強固にさせてくれる感じ、非常に好きだわ〜。
あーー、最高だったなー。このシリーズの3冊はいつでも読めるように買う!!