梨木香歩のレビュー一覧

  • 西の魔女が死んだ 梨木香歩作品集
    映画がすごく綺麗だったので読ませていただきました。原作もすごく綺麗でした。初めて読んだ時は中学生だったのでまいと重ねるところもあり、おばあちゃんに惹かれました。
    読んでいて心が落ち着く本です。
  • 西の魔女が死んだ 梨木香歩作品集
    初めて読みましたが最後は涙が止まらなかったです。
    そのままの勢いで短編やエピローグにあたる祖母視点の話を読めたのはとても幸運な事だったと思います。
  • 家守綺譚(新潮文庫)
    梨木香歩さんの小説を読んだのは初めてでした。実は『西の魔女が死んだ』を読みかけているのだけれど、先に『家守綺譚』を読んでしまった。目次を見たら全て植物で、季節が移ろう感じに惹かれた。内容もすごくよかった。「蟲師」とか、「陰陽師」になんとなく雰囲気が似ているな、と思って親しみを持ったので、これらの作品...続きを読む
  • 西の魔女が死んだ 梨木香歩作品集
    子供の課題図書で私も読みました。登校拒否の孫に対する祖母の対応が優しくて素敵でした。別れのときのシーンは今思い出しも涙がでます。
  • 椿宿の辺りに
    何年か前に「五十肩」を患い、また「実家の空き家化問題」を抱える身として、馴染みやすい設定だった。

    「f植物園の巣穴」の続編ではあるが、こちらは前作の主人公の曾孫の時代=現代のお話で、文体もとっつきやすい感じがする。結末も現代的というか現実的な印象。こちらを先に読んでもいいかもしれない(どちらが先で...続きを読む
  • f 植物園の巣穴
    人間、嫌な経験をするとそれを意識から追い出すことで何とか生きていく、という仕組みになっているみたいだけども、そのやり方が必ずしも最善ではないということだろうな。フロイトの治療過程を思わせた。

    同著者の「家守綺譚」のシリーズにも近い和風異界的な「不思議」の描写が多いので、お好きな方はどうぞ。

    本作...続きを読む
  • からくりからくさ(新潮文庫)
    生活を共にする四人の女性。それぞれの先祖や関係が一つの模様のように複雑に織られる。彼女達は自ら自分達のルーツを知ろうとする。それは作中で語られる手仕事を営んできた女性達のようでもありながら異国からの手紙で語られるアイデンティティーを剥奪されまいとするクルド人のようでもある。連続しながら変化すること。...続きを読む
  • 春になったら莓を摘みに(新潮文庫)
    理解はできないが受け容れる。相手を完全に理解することはできないけれど、相手を否定せず理解しようとする姿勢は持ち続けたい思った。 「それが文化である限り、どんなことであろうと私はそれを尊重する。文化である限りは。」 日本人の蕎麦を啜る音に驚いたナイジェリア人女性のこの言葉が印象に残っている。
  • 丹生都比売 梨木香歩作品集
    この「丹生都比売」は九篇のお話から成る短編集ですが、あとがきの通り、読み終わってしまえば、それぞれのお話を数珠のように繋ぐ蔓が確かにあるのだな、と感じます。
    「丹生都比売」のキサという少女の不思議な美しさ、「夏の朝」の球根から生まれた春という少女、「トウネンの耳」の旅鳥、トウネン。
    何度も書きますが...続きを読む
  • 村田エフェンディ滞土録(新潮文庫)
    読んだのは5回目くらい?大好きな本。
    わたし的には、「THE 青春」なお話。村田みたいな感性を持って、村田みたいな友との出会いをして、村田みたいに得難い経験ができたらって、人生後半の真ん中くらいになった今でも思ってしまう。
    鸚鵡の「友よ。」で毎回落涙。
    そしてラストの村田の慟哭は、今日現在の世界情勢...続きを読む
  • 春になったら莓を摘みに(新潮文庫)
    自分とは異なる考え方や感じ方を肯定するでもなく、否定するでもなく、受け入れるにはどうしたらいいのかと思って、手に取った本。
    どんなに自分では理解できなくても、好きになれなくても、人が感じたことを尊重できる自分になりたいと思った。
  • 西の魔女が死んだ 梨木香歩作品集
    学生の時に小説版を読み、とても印象に残っていました。こちらの愛蔵版を購入し再読しましたが、子どもが産まれた今はまた当時と違った印象を受けました。
    読み手の視点が変わっても、この作品全体を包むあたたかい空気感は普遍的だと思います。
    いつまでも自分の本棚にいて欲しい作品です。
  • 家守綺譚(新潮文庫)
    大好きな作品です。
    生きとし生けるもの、そうでないもの、全てを愛しく感じます。
    梨木さんの作品からしか得ることが出来ない栄養のようなものがある気がします。
  • 春になったら莓を摘みに(新潮文庫)
    作者さんのエッセイ。終始優しい香りがしてました。その中にも研ぎ澄まされるものもあったり。外国、行ってみたいなぁ…
  • 西の魔女が死んだ 梨木香歩作品集

    子どもの頃に出会いたかった本
    最後の言葉が心に刺さった
    シンプルに、日々を少し豊かに生きる幸せを綴ってもらっているなと感じた

    私は、何気ない毎日を幸せに生きることができていることも実感して、幸せを噛み締めた
  • 丹生都比売 梨木香歩作品集
    やっぱり すごいなぁ 梨木果歩さんの世界観。

    初めての短編集だとか。
    8編の短編と中核となる中編「丹生都比売(におつひめ)」。
    短編にも世界観がでているけれど、丹生都比売はさすが。
    どんどん引き込まれていく、戻れなくなる・・・
    それにしてもこの世界観をこんなきれいな文章で表現するなんてすごい。

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  • 沼地のある森を抜けて(新潮文庫)
    ‪沼地のある森を抜けて 梨木香歩‬
    ‪ぬか床から人がってのでファンタジー?と思ってたら人が死んでるってのでホラー?そこからトラウマとかルーツ探し?と読み進めると、最後壮大な生命と再生の物語‬
    ‪この最後を読む為に今までの鬱々としたのがあったのね、と‬
    ‪言葉にできないほどにカタルシス凄い‬


    "解...続きを読む
  • 村田エフェンディ滞土録(新潮文庫)
    1899年とあるので、まだ世界大戦前の、村田先生の土耳古(トルコ)滞在記。
    村田先生は『家守綺譚』や『冬虫夏草』でも名前があがっていた、綿貫の友人。
    エフェンディは、昔トルコで用いた学者・上流階級の人に対する尊称とのこと。

    当然だけど、語り手が変わることで前2作とは少し趣が違う。
    村田はトルコに...続きを読む
  • 冬虫夏草(新潮文庫)
    『家守綺譚』を読み終えてから、だいぶ経ってしまった。
    それでも、この世界観にホッとする。
    何も起きないのだが…いや、起こるは起こるのだが、季節や動植物の精霊に関してはまるで起きて当たり前のような語り口。(前作も同様)
    たとえば狸が化けて法話を行ったり。
    ムジナが毘沙門祭りに現れたり。
    イワナの夫婦が...続きを読む
  • 西の魔女が死んだ 梨木香歩作品集
    何度も読み返した物語。に連なる短編が三作、一緒におさめられている愛蔵版的作品集。何度読んでも、やっぱり好きな作品。ぴりっとした厳しさと、甘くない優しさ。こんな大人になれそうにはないけれど、繰り返し繰り返し思い出したい姿。
    #ブラッキーの話 のなかの一文は、空太を迎えたときのタロウへの思いに重なって、...続きを読む