ホノジロトヲジのレビュー一覧

  • 死後の恋(乙女の本棚)

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    ネタバレ

    「乙女の本棚」第14弾。
    ロシア革命直後の浦塩の町で、日本兵に話しかけてきたのは、乞食のなりをした不思議な紳士。兵隊時代の友人と、彼が持っていたマノフ王家の宝石と、その彼が実は彼女だったこと。その後に待つ残酷な運命と、怪しく美しい情景の描写。その「死後の恋」についてのお話。
    怪しい老紳士の独白で進むので、わかりやすいのだけど、不思議で怖い。どこまでが本当で、どこまでが幻想なのか、そのあたりのふやふやしたところが面白い。
    イラストも素敵。

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    2022年08月19日
  • 人間椅子(乙女の本棚)

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    ネタバレ

    江戸川乱歩って本当、これからの時代はウケない作家だろうなあ。(ダーティで)
    でも人間に対する彼のバイアスはやっぱり独特で面白い。彼でなきゃこんなに気持ち悪いキャラクタは書けまい(褒め言葉)。

    ところで人間の体臭が分かるのに、ゴム袋なんかじゃ誤魔化せないとか、血栓出来るんじゃない? とかナンセンスですか?

    奥様は最後の手紙を読んだところで暫く精神を病んだままだったろうな、という構成がさすが。

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    2022年01月17日
  • 乙女の本棚9 外科室

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    星4.5
    文章はとても綺麗だと思うが
    慣れるのに少し手こずった

    それでも伯爵夫人の壮絶な決意と秘めた思いは痛いほど伝わった
    一瞬の2人だけの世界も

    「絵本」を上手く使った色やページの使い方、そして絵もとても素晴らしい
    読む時はこの本で読んで欲しいです

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    2021年11月28日
  • 死後の恋(乙女の本棚)

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    乞食のような身なりをした貴族出身の元ロシア兵士の男に見初められ、死後の恋の話を聞かされることとなった、とある日本の軍人。話を信じてさえくれれば莫大な財産を授けるという。
    男の名はワーシカ・コルニコフと言った。
    そうして銀座のレストランで訥々と語られるのは、ワーシカが同じ分隊で知り合ったリヤトニコフとの、大正7年8月28日の午後9時から翌日の午前5時までに二人の間に起こった悲劇の話だった。

    ワーシカによる不思議な語り口に、するするとその世界観に惹き込まれた。死後の恋、なんて素敵。
    いや多分素敵と簡単に表現するのはすこしちがう。
    恐怖驚き無念さ残忍さ美しさそれらがすべてがぐちゃぐちゃになって意味

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    2022年02月18日
  • 乙女の本棚9 外科室

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    すっかりお気に入りになった乙女の本棚シリーズ。
    ずっと読んでみたいと思っては、文章が難解で挫折して…を繰り返してた泉鏡花作品。
    それが魅力溢れるイラストと一緒だとこんなにもするする読めるようになるとは。文字フォントも組み方もとても工夫が凝らされていて、印象深いセリフがいっそう際立つようになっている。

    重篤な病を抱えた伯爵夫人は、うわ言を話してしまうのが嫌だからと手術直前で麻酔を拒否する。誰にも聞かれたくない秘密があるのだと、断固として譲らない様子に、困り果てる夫や腰元。
    執刀医・高峰が、そこまで言うならとメスを取り胸を割き、刃が骨にまで届かんとするとき、夫人は「あ。」と声を上げた。

    もう、

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    2021年10月22日
  • 乙女の本棚6 瓶詰地獄

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    悲しいですね。
    苦しみと悲しみが伝わってきました。
    最後は苦しみの島になってしまうなんて。このお二人が救われますように。
    物語には惹かれました。当時、この物語が出回った時代に私がいれば間違いなく夢野久作氏の作品の虜になっていたでしょう。
    イラストがとても美麗でした。

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    2021年04月17日
  • 乙女の本棚9 外科室

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    「でも、貴下は、貴下は、私を知りますまい!」すごく印象深い台詞です。
    いくらか話は省略されてるかと思います。(違ってたら申し訳ありません)
    理解がなかなかできない場面もありましたが、普通にこの本を読んでみたいでと思いました(^-^)
    当時の様子が知れるのでこういった物語は本当に面白い。イラストも美麗で満足です(*^^*)

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    2021年03月16日
  • 乙女の本棚6 瓶詰地獄

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    ネタバレ

    オッサンだけど読んでみた乙女の本棚シリーズの一冊。ちょっと古い映画ですが「青い珊瑚礁」の兄妹版か。絵がキレイだ。

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    2018年10月04日
  • 乙女の本棚9 外科室

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    乙女の本棚シリーズ。
    外科室は中学生の頃に一度読んだことがありましたが、大人になってから読んでも中々衝撃的。悲恋といえばそれまでですが、何でそこまで?!という感じ。それを決断する、2人の情熱がすごい。

    文体が昔のままだったので、雰囲気があるけれど、なかなか読みづらく、細部まで理解できたかは謎です。ホノジロトヲジさんのイラストが、見れば見るほど妖しく、今回も素敵でした。

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    2025年10月07日
  • 縊死体 乙女の本棚作品集

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    乙女の本棚シリーズでイラストを手掛けているホノジロトヲジさんのイラスト作品集。
    「瓶詰地獄」「外科室」「死後の恋」「人間椅子」「春の心臓」「縊死体」が収録。
    縊死体は書き下ろし全文収録で新聞の様な表現が素晴らしい!美麗イラストを堪能できる一冊。

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    2025年09月16日
  • 死後の恋(乙女の本棚)

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    乙女の本棚2冊目。夢野久作初読。初読となれば、何を選ぶか。借り受ける直前迄は『瓶詰地獄』で御座いました。微かに粗筋を思い出し此方に切り替えたので御座います。

    よぉく分かりました。
    昭和3年。この頃のデカダンスの気鬱な匂い。ロシアの革命さえも、王朝没落物語として消費してゆく日本の民衆。
    「アナスタシヤ内親王殿下‥‥。」
    義経渡大陸伝説宜しく、内親王渡日伝説などを試みる下卑た小説家風情の欲望。

    瓶詰地獄も、ドグラマグラも、もういいかな。嚔という漢字を覚えたのが一つの収穫。

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    2025年08月18日
  • 駈込み訴え(乙女の本棚)

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    「あの人は酷い、酷い。はい。厭な人です。悪い人です。ああ。我慢ならない。生かして置けねえ。」

    ある男が自分の主を殺して欲しいと願い出ており、憎しみ哀しみ恨み…愛情。さまざまな感情が混乱した独白に目が離せなくなる。イラストも世界観と合っていて良し!
    乙女の本棚シリーズの太宰チョイスは面白いなあ!

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    2025年08月14日
  • 駈込み訴え(乙女の本棚)

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    乙女の本棚シリーズ。
    太宰治作の、初めて読む作品でした。ある人物が、自分の主人についての不満を訴える所から始まります。読んでいくうちに、あれ、なんだか聞いたことあるような?と思い始めましたが、まさかキリストのあの有名なエピソードを基にしたお話しだとは知らす、ビックリしました。
    愛故なのか、その告白もウソなのか、本当に狂っているのか。ホノジロトヲジさんのイラストが、妖しさ満点で、不穏な空気感を見事に演出しているなと思いました。

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    2025年08月13日
  • 文豪は鬼子と綴る

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    ネタバレ

    大正時代の博多が舞台。
    人気作家・香月蓮と彼に見込まれて助手にされた中学生・瀬戸春彦のバディもの。
    キャラ小説として楽しく読めました。

    一部書店では嗣人先生の書き下ろし小説が読めるQRコードが付いたイラストカードが配布されたそうですね。

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    2025年07月21日
  • 死後の恋(乙女の本棚)

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    乙女の本棚シリーズの一冊。
    多分初読。だから、途中までなぜこれが乙女の本棚なのかと思ったのだけど、まあタイトルにも冒頭にも「死後の恋」ってあるんだから、乙女な展開が待っているんだろうという予想はできたわけで、最後まで読んで、ああなるほどこれは乙女だなと思った次第。
    『目羅博士~』でも感じたことだけど、最後の見開きページを表紙にするのはどうなのかね。ネタバレになりかねないのだけど、意外性を重視する作品でないのはタイトルから明白なので、問題ないのかなあ。

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    2025年07月20日
  • 駈込み訴え(乙女の本棚)

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    乙女の本棚シリーズの一冊。
    有名作なのだが、実は読むのは初めて。
    太宰の告白体の作品に外れはないよね。
    途中まで読んで、ああこれはあの人が語り手なのねとわかって、さらに面白さが増したように思う。
    ただ、乙女でない身には、どうもこの絵が馴染めない。作品と合っているのかな?
    乙女はこれで納得するのかな?

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    2025年07月12日
  • 春の心臓(乙女の本棚)

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    乙女の本棚シリーズの一冊。
    泉鏡花の時にも思ったのだが、やはり注か解説がほしいところ。ルビももう少しほしい。読むのにけっこうストレスがかかる。
    だいたいの話はわかったと思うのだけど、答え合わせというか、ヒントというか、なんかちょっとよくわかっている人の話を聞いてみたいんだよね。

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    2025年06月15日
  • 乙女の本棚6 瓶詰地獄

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    乙女の本棚シリーズの一冊。
    夢野久作の「瓶詰地獄」とは、また思いきったセレクトだな。これに乙女用に絵をつけると、まあこんな感じにせざるを得ない。これをよしとするかどうかは、好みの問題か。個人的にはちょっと文章とのずれが気になるかな。

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    2025年05月25日
  • 乙女の本棚9 外科室

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    乙女の本棚シリーズの一冊。
    泉鏡花まで来ると、現代語訳が必要かもしれない。文体を直接味わうことが大事なのはわかるが、このままでは意味がわからないところがあるのではないかな。
    あと、この絵は小説の鑑賞に役立っているのか心配。なぜ登場人物はベネチアンマスクをつけているのだろう。小説の中でもベネチアンマスクをつけていると読者は誤解しないだろうか。そういう読み方をするのも読者の自由ということなのだろうか。
    乙女でない自分にはちょっと違和感を感じてしまうが、余計なお世話か。

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    2025年05月17日
  • 春の心臓(乙女の本棚)

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    ネタバレ

    ついに手を出してしまった乙女の本棚シリーズ
    イラストはとてもきれいでした。
    ただ、文章が古臭くて読みにくく、肝心の内容がいまいち分からずでした。

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    2025年02月10日