ホノジロトヲジのレビュー一覧

  • 駈込み訴え(乙女の本棚)

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    ネタバレ

    「旦那様…」との書き出しに、主人公は女性と思いきや、まさかの、かの有名なユダ!ユダがこんなにもイエスを慕い、愛し、敬い、トクベツの情と行動を捧げてきたのに、それに期待するほど応えてくれないのは、あまりにも悲しい。片思いの辛さというべきだろうか。
    この人だけには分かってもらえたと思うときがあっても、本当のところはそうでもなくて、ユダの寂しさ、辛さが伝わってきた。太宰治は、心の機微を描くのがとてもうまいと思う。この寂しさ、私も分かるところがあり、とても共感できた。

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    2024年01月31日
  • 駈込み訴え(乙女の本棚)

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    書き出しの部分が ずっと耳に残っていて 気になっていた 知ってるようで 未読のままになっていた作品

    なるほど こういうお話だったのね...

    カリスマは 遠くから憧れているにはいいけれど
    側にいると 自分の心のバランスを保てなくなるものなのだろう

    ユダの心の揺れが 激しく痛々しい

    人の心の揺れは 時代も国も越えるんだなぁ

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    2023年12月02日
  • 駈込み訴え(乙女の本棚)

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    ホノジロトヲジさんのイラストの世界観で、また違う感じに読ませてくれました。このシリーズのおかげで中学生が近代(?)文学を読んでくれます。

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    2023年10月17日
  • 駈込み訴え(乙女の本棚)

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    ネタバレ

    イラストはよく分からなかったが、途中からキリスト教っぽいと思ってやっぱりユタで嬉しかった。
    聖職者の隣にいるのも大変だと思った。
    太宰治らしい、暗いけど惹かれる話だった。

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    2023年10月09日
  • 人間椅子(乙女の本棚)

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    瀟洒な洋館に住む作家の佳子のもとに、一通の手紙が届いた。
    「奥様」という呼びかけの言葉で始まるその手紙には、とある椅子職人からの長い長い秘密が綴られていた。

    〈いわば、その椅子が、人間一人の部屋になったわけでございます。〉

    椅子の中に隠れて革一枚越しの自分に腰掛ける女体を堪能する、っていうめちゃくちゃ不気味なあらすじは知っていたんだけど、オチまでは知らなかったから、気づいたとき変な声出そうになった。
    椅子の中の恋、怖すぎるって!!
    これが佳子の読者による創作なんだとしたら天才だけど、どちらがほんとうなのかは分からないまま終わる。感銘というか恐怖を与えてるって。江戸川乱歩すごい。

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    2023年10月04日
  • 乙女の本棚6 瓶詰地獄

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    とある島に流れ着いたた三本のビール瓶には、それぞれに手紙が入れられていた。
    その手紙には、離れ島に漂流してしまった兄妹による、助けを待ちながら暮らす島での何年間にもわたる生活の様子と、懊悩が書かれていた——

    〈ああ。何という恐ろしい責め苦でしょう。この美しい、楽しい島はもうスッカリ地獄です。〉

    鼻血がでそうなほど耽美な話だった。十一歳の私と、七歳になったばかりの妹のアヤ子。
    二人きりで漂流した先は、それでも食糧が豊かにあり、清らかな風と美しい花に彩られ、小鳥のさえずりを聴きながらのんびりと過ごせる島だった。
    まるで楽園にいるかのような暮らしをしていたはずだったが、アヤ子が成長していくにした

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    2023年09月13日
  • 駈込み訴え(乙女の本棚)

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    ユダの心は、計り知れず、マグダラのマリアも謎。タイムマシンがあったら、1番行ってみたいのが、この時代。奇跡は、どう仕組まれたのか。謎だらけ。

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    2023年09月09日
  • 駈込み訴え(乙女の本棚)

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    師を殺してくれと訴える私。

    師を愛するあまり、自分だけのものにしたいと願うあまり、応えられない想いが積もる。

    新約聖書は読んだが太宰にかかると彼の行動原理はこうなるのか、と感心した。

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    2023年08月04日
  • 乙女の本棚6 瓶詰地獄

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    最近ブク友さんたちの間で話題になっている『乙女の本棚シリーズ』
    色々気になる本がある中で私が選んだ一冊は『瓶詰地獄』
    この漢字四文字の並びからして、もう期待しかありません。
    浜辺に流れ着いた瓶詰。その中には無人島に取り残された兄妹からの手紙が。
    このあらすじを読んで、私の脳内はすっかり『人魚とビスケット』になっていました。これ、絶対好きなヤツじゃーん、と。
    しかし、ページを捲るとすぐに地獄の意味が分かります。分かった上でページを捲り続けなければいけません。
    昭和三年に発表されたこの作品。文体や言葉使いなどが丁寧で上品な分、地獄の感じが増しますね。
    そして、なんといってもこのイラストが苦しさをよ

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    2023年07月31日
  • 人間椅子(乙女の本棚)

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    「乙女の本棚」シリーズ♪♪
    名だたる文豪達の名作と人気イラストレーターのコラボ!
    こんなシリーズがあるなんてブク友さん達の投稿で初めて知りました♪
    絵本のように読みやすく、それでいてとても幻想的な装画とストーリーが素敵すぎた〜〜♡♡

    初めての「乙女の本棚」シリーズは、江戸川乱歩さんの「人間椅子」。
    江戸川乱歩さん初読みです!
    イラストはホノジロトヲジさん。
    こちらはチーニャさんのレビューを見て読みました\♡︎/

    ホラーのイメージをもってた作家さんだけど、思ってたのとはまた違う怖さだった。
    一通の手紙から展開していくストーリー。
    不気味だけど、なぜか美しく引き込まれるストーリー。
    美しく感じ

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    2023年07月25日
  • 人間椅子(乙女の本棚)

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    ネタバレ

     乙女の本棚シリーズから、江戸川乱歩さんとホノジロトヲジさんのコラボ作品「人間椅子」です。ホノジロトヲジさんのイラストも、作品の世界観にピッタリです。

     ストーリーは、作家である佳子に届いた一通の手紙からはじまる。その手紙は「奥様…」からはじまる厚みのある原稿用紙に書かれていた…。送り主は、ある椅子職人…椅子を作る才能には秀でていたが、容姿には恵まれずまた貧しい生活を強いられている男で、自身の身の上について書き綴られているようで…興味を覚えた佳子はその手紙を読み続ける…。男はふとしたきっかけから、椅子の中に自分が入ることができそのまま2~3日は椅子の中で過ごすことができる…そんな椅子があった

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    2023年07月21日
  • 乙女の本棚9 外科室

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    あらすじは聞いたことがあったけど、読むのは初めて。古典が苦手な私にはハードル高いかぁ…とか思ってましたが読み出したら意外といけました。
    挿絵も美しいし、全方位におすすめします!

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    2023年07月20日
  • 死後の恋(乙女の本棚)

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    ネタバレ

     乙女の本棚シリーズから、夢野久作さんとホノジロトヲジさんのコラボ作品「死後の恋」です。この二人のコラボ作品は「瓶詰地獄」がすごくよかったんで、期待も高く手にしました!

     浦塩の町で一人の男性に話しかけられたところからはじまる…。その男性は、乞食のような身なりをしているが、貴族出身で元ロシア兵士のワーシカ・コルニコフ…コルニコフは、私の「死後の恋」について話を聞いたうえで、「私の運命を決定てください」と、自らの兵役時代について語りだす…。兵役時代に知り合ったリヤトニコフは、無二の親友とも呼べる存在、彼も貴族の出身だろうと会話を重ねる中で感じてた…。戦場に出向く前の晩、リヤトニコフはコルニコフ

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    2023年07月19日
  • 乙女の本棚9 外科室

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    ネタバレ

     乙女の本棚シリーズから、泉鏡花さんとホノジロトヲジさんのコラボ作品「外科室」です。イラストは前に息子がこの表紙が好きと言った、ホノジロトヲジさん…これは期待大っ!!でも、読み始めてすぐに、あれ?難しいじゃない(;・∀・)!ハードルがめっちゃ高め…目が点になっちゃったけど、とにかく読んでみよう!!

     ストーリーは、伯爵夫人の手術を外科医の高峰が担当することになり、術前準備を勧める中、うわごとを他人に聞かれたくないので麻酔はされたくないと伯爵夫人が拒否することからはじまる…。どんな説得にも応じず頑なまでに麻酔を拒否する夫人…それならば、と覚悟を決めた高峰は麻酔をせずに手術を決行するが、夫人は最

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    2023年07月16日
  • 乙女の本棚6 瓶詰地獄

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    ネタバレ

    最後の手紙で二人の関係性がわかって、冒頭の手紙の犯した罪の意味がわかり、こちらまで苦しくなるようだった。幸せが不幸せに転じる楽園。守りたいのに加害してしまいたくなる葛藤。助けが来た絶望。

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    2023年06月02日
  • 死後の恋(乙女の本棚)

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    浦塩の町で、1人のロシア人が話しかけてきた。
    彼が語るのは兵隊時代の話と、それにまつわる「死後の恋」についてであった。

    話の構成が巧い。
    鬱展開だったが、最後のオチが愉快で良かった。

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    2023年05月19日
  • 乙女の本棚9 外科室

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    ネタバレ

    はじめて泉鏡花作品を読んだけど、読みづらい。自分の不勉強を思い知った。それでもなんとか読んだ。絵の力。真の美の人に出会ってみたい。或いはわたしがそうなりたい。

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    2023年04月27日
  • 人間椅子(乙女の本棚)

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    文豪の名作×人気イラストレーターというコンセプトの「乙女の本棚」シリーズの一冊。江戸川乱歩のエログロナンセンスな短編小説。
    江戸川乱歩らしい、実にゾクゾクするストーリーで、面白かった。ホノジロトヲジ氏のイラストも、単なる挿絵ではなく、物語からインスピレーションを得て世界観を膨らませたような美しい絵で、魅力的に感じた。このシリーズはなかなか良い。

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    2023年04月25日
  • 人間椅子(乙女の本棚)

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    はじめての江戸川乱歩、1冊目に人間椅子を読んだ

    タイトル意識せず読んだこともあり、途中からずっとゾクゾク…最後の言葉はあったけれど、それならなぜ知ってたのか?と引っかかりそれもまた怖い

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    2022年10月03日
  • 乙女の本棚9 外科室

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    江戸川乱歩とか谷崎潤一郎にくらべて文体が古くて読むのに少し苦戦したけど、短編なのですぐ読めた。

    なんというか言葉選びがすごく綺麗で繊細。また読んで自分の文章の参考にもしたい

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    2022年10月03日