兼原信克のレビュー一覧

  • 自衛隊最高幹部が語る令和の国防(新潮新書)

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    著者のひとり兼原信克氏の話をラジオで聴き、興味を持ち本書を手に取った。日本の安全保障の状況がよくわかる内容だった。

    陸海空の元自衛隊の最高幹部と元内閣官房副長官補の4人での座談会という形で本書はまとめられている。令和3(2021)年4月に発行されているので、ロシアのウクライナ侵攻の1年前の話である。危機はすでにはじまっていたのだと思い知らされる。北朝鮮中国そしてロシアの核保有国に接する日本はもっとも危険な場所に位置する。

    安全保障にかかわるトップクラスの地位にいた人が必要と感じてきた法整備や予算確保さえ進まないことに不安が募った。
    最後の「日本の安全保障に対する10の提言」に希望を持ちたい

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    2022年06月02日
  • 核兵器について、本音で話そう(新潮新書)

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    だめで、危険な議論だと思う(ウクライナ戦争のはじまったあとで読んでいるとなおさらのこと)。だけど、日本のトップにいる人たちがどうしてだめなのかを知るためにも必読の本だと思う。

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    2022年06月01日
  • 核兵器について、本音で話そう(新潮新書)

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    感想
    核兵器について丁寧で構成が整理された議論になっており、言葉も平易で読みやすい。4名の元政府関係者、元共同通信編集員、元陸上自衛隊陸将による対談形式であり、やや俯瞰的で総論的な議論ながら、それぞれの経歴上の経験も織り交ぜて話しており、具体と抽象のバランスも良い。
    アメリカとの同盟関係や核関連の条約の変遷を振り返った後、中国、ロシア、朝鮮半島、台湾といった地理的な領域及びサイバー宇宙領域を議論した上で、日本の核抑止論を議論している。
    当然のことながら、この一冊では最良の核戦略のようなものは結論が出ていない。日本が核を保有することの是非も含めて意見は分かれた。

    戦況による戦術核の使用を名言し

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    2022年05月06日
  • 核兵器について、本音で話そう(新潮新書)

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    非核三原則が有効だった時期もあったかと思うが、常に時代にあった制度に変えていかないといけない。目的は非核三原則を保持するのではなく、二度と被爆を体験しないことだ。

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    2022年04月22日
  • 自衛隊最高幹部が語る令和の国防(新潮新書)

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    日本の安全保障の現状を元自衛隊のトップの方々が語り合う形式。

    現状への危機感や課題点が浮き彫りになり、不安になることも多くあったが、まずは国民一人一人が正当な危機感を持って、日々の生活にアンテナを立てながら、情報収集をしていかなければいけないと感じる。

    安全保障面は不勉強な点が多いので、今後知識を獲得していきたいと思う良書。

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    2022年04月18日
  • 核兵器について、本音で話そう(新潮新書)

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    核抑止と核不拡散を1セットで語る論理を理解できた。
    タブー視されているが、安全保障を考える上で核について議論、声を上げていくこと、まず国民レベルで考えていくことが重要だと感じた。

    世界中の国々の思惑や関係性も勉強でき、まさしくいま怒っているウクライナ危機に対するロシアの考えを知るにも良い一冊だった。

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    2022年03月31日
  • 決定版 大東亜戦争(下)(新潮新書)

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    特に第7章戦争指導体制、第9章戦争終結、第11章賠償問題が勉強になる。個人的には下巻の方が面白かった。
    ・日本は統帥権を実務レベルで調整する仕組みを最後まで持たず、大本営会議は報告の場に過ぎなかった。これは、デモクラシーのイギリスが戦時独裁を許容したこととの対比で興味深い。
    ・日米間に存在した信頼関係のためポツダム宣言を受諾することができた。

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    2022年01月10日
  • 安全保障戦略

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    安全保障に最近まで従事していたからこそ、書ける内容だなぁと感じた。途中筆者の思想が入る部分があり、中弛みを感じてしまうが、日本という国が置かれている現状を知ることが出来るので良い本だと思う。

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    2021年12月12日
  • 決定版 大東亜戦争(下)(新潮新書)

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    上巻に続いて、下巻では大東亜戦争や太平洋戦争と言う名前付けや、戦後の皇族のアジア諸国に対する慰霊の旅や戦争終結に向けての動きなどが書かれています。
    大本営と言う存在が上手く機能せず、軍部が勝手に動いて、中国での戦争の場を広めていく。政治家である民が軍をコントロールしないといけないが、それが出来ない国は滅びていく。

    今回印象的だったのが、外交の大切さではないかと思いました。長い目で見て、譲るべき所は譲り、機が熟したら、果敢に攻める。しかし、軍隊は短期的な視点でしか見れない、目の前の利益を手に入れないといけないから、譲ることはないという。人の本能の様なものかもしれませんが、戦争ほど非効率的なもの

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    2021年10月27日
  • 自衛隊最高幹部が語る令和の国防(新潮新書)

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    【総括】
    陸海空自衛隊の元最高幹部クラスが、日本を取り巻く安全保障環境と安全保障政策上の課題について比較的率直に議論していて興味深い。

    【興味深かった個別論点】
    ◯特に海自は装備品の修理・管理を民間企業に依存しており、企業人員を動員できる制度を作らないと継戦能力に支障をきたす。

    ◯台湾有事、朝鮮有事の際の日米協力・事態対応シナリオが詰まっていない。

    ◯軍事技術・研究にかける予算が日本は少なく、学術会議はじめ学界が自衛隊等との協働を忌避している実情が軍用技術の発展を阻害している。大抵デュアルユースなので専門的にフォローするポストが政府内に必要。

    ◯装備協力・移転促進のためには、セキュリテ

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    2021年08月16日
  • 自衛隊最高幹部が語る令和の国防(新潮新書)

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    外交官出身の元内閣官房副長官補である兼原氏が司会となり、陸海空最高幹部との座談会を文字にしたもの。兼原氏の題材設定が的確で、いま日本の安全保障が抱える課題が浮き彫りになっている。参加者は皆、安全保障の仕事に携わった経験を持ち、今でも深く研究を進めている方々なので、有意義な議論となっている。勉強になった。

    「(武居)2003年度から第二次安倍政権まで10年間連続で防衛費が前年度割れする予算状況が続いた中で、正面装備の維持を優先してきたしわ寄せが後方分野にきて、後方分野が何年にもわたって機能不十分なままに置かれている。現役当時には見えなかったものが、自衛隊を辞めて一人の企業人となって初めて見えた

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    2021年08月16日
  • 自衛隊最高幹部が語る令和の国防(新潮新書)

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    外務省・国家安全保障局の戦略家の兼原氏が、陸海空の戦略家である、岩田元陸幕長、武居元海幕長、尾上元空自補給本部長が国防上の問題点について議論。

    入口としての日本の戦略環境は真新しくはない議論だが、台湾危機への対応、朝鮮半島の核問題と核抑止の議論、科学技術と軍事研究の乖離の問題、総理への軍事情報のアクセスと総理の資質などの根深い問題について専門的議論を行っていて興味深い。

    最後に、議論のまとめとして10の提言を出しているのは言いっぱなしでなく面白い。
    1. 日米首脳会談で核問題を取り上げよ
    2. 総理決裁の統合軍事戦略を策定し、防衛大綱を防衛戦略に格上げせよ
    3. 台湾有事への対応を始めよ

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    2021年08月08日
  • 自衛隊最高幹部が語る令和の国防(新潮新書)

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    ネタバレ

    陸海空のそれぞれ最高階級の経験者の対談ということで、貴重な書籍となっている。
    <おススメする人>
    ・日本の安全保障環境に興味があり、自衛隊の幹部がどういった問題認識を持っているか興味がある人
    ・組織や社会が持つ普遍的な問題についての洞察を自衛隊という切り口から気づきを得たい人

    <本書を読んだ個人的な気づき>
    ・第5章 科学技術政策と軍事研究より
    ニーズとシーズがマッチしていないことや、運用構想⇒開発の順になっていないことが問題として挙げられていた。
    このあたりの問題点は日本社会が抱える既存ITシステムの失敗であったり、DXを推進できない理由として挙げられている経営層とステークホルダー間の「対

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    2021年07月17日
  • 歴史の教訓―「失敗の本質」と国家戦略―(新潮新書)

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    長年、首相官邸で安全保障に携わってこられ、現在は大学教授の兼原氏による近代の歴史に学ぶ安全保障論。近代の日本を取り巻く東アジアの歴史のみならず、欧米やインドを含め豊富な知識を基に論じられており説得力がある。勉強になった一冊。
    「人は、未来を見るために過去を見るのである」p18
    「今を生きる私たちは、私たちが信奉する価値観をもって、歴史から教訓を引き出す。それは自由、民主主義、法の支配といった普遍的な価値観である。その根底には、一人ひとりの人間の尊厳に対するゆるぎない確信がある。肌の色、目の色、文化、政治信条、宗教を超え、国境を越え、さらには時間さえ超えて、人類を貫いてきた道徳感情があるとすれば

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    2021年02月18日
  • 戦略外交原論

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    第二次安倍内閣でも、中心に近い場所に入った兼原氏の外交戦略論の本。

    佐藤優氏が週刊東洋経済で、兼原氏を紹介し、本書も挙げていたので読んでみた。

    元々は、早稲田大学の講義の教科書として書かれた本であり、その意味では一般的な話(人とは何か、価値観とは何か、日本の価値観とはなにか)などを歴史的な具体例を挙げて定義して、それらを守るためには孫子の「戦わずして勝つ」を理想としながら、軍事と外交の内、主に外交面を取り上げている。

    イントロダクションとして、人間や国家戦略の基本 を説明している。

    これを受けて、1部で、安全、繁栄、価値観を守る、日本の価値観について具体例を挙げて説明している。2部では

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    2013年02月10日
  • 核兵器について、本音で話そう(新潮新書)

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    ほぼ、強硬に徹する兼原氏の主張が、独りよがりしている印象。読んでいて、仮定と思い込みの主張で不安を煽っている姿に疑問を呈する。

    特に文中に良く現れていた決まり文句として「っと知り合いに言われた。」「~は、嫌いだからこう」っといった主観的な印象に過ぎないことを断言して主張する辺り、論客としての見識の程度が垣間見える。

    率直に言ってネトウヨの延長なところを感じて読んでいて、少し苛立ちを感じた。

    対しては、他三名は、さすが専門的な知識を伺える。現場で培った知識を丁寧に伝えておられる。

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    2025年03月26日
  • 官邸官僚が本音で語る権力の使い方(新潮新書)

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    対談するのは、兼原信克(1959年生まれ。元内閣官房副長官補)、佐々木豊成(1953年生まれ。元内閣官房副長官補)、曽我豪(1962年生まれ。朝日新聞編集委員)、高見澤將林(1955年生まれ。元内閣官房副長官補)という、間近に「権力の使い方」を見てきた面々だ。

    改めて調べると、権力とは、他人を支配し従わせる力のこと、とある。恐らくは、その力の動力源となるのが、「ルールや制度で認められた権威、決定権」「権威主義的スコアに裏付けられた影響力 (年齢、信用度、学歴、社会的地位など)」「(それらとやや重なるが)お金など他者の意思や自由を買うもの」「人事・動員力・数の力」「個人や集団の感情・同調性」「

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    2025年02月12日
  • 冷戦後の日本外交(新潮選書)

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    なんかいまいち。

    長く外交、安全保障に関わってこられた高村正彦氏のオーラルヒストリーらしいのだが。

    なんか、名前くらいは知ってるおじさんの自慢話。
    実は俺が裏で動いてたんだ、俺は王道、自分の考えで進んできて、一本筋が通っている。
    俺の一言で色々決まったんだ。

    そうかもしれない。
    そうじゃないのかもしれない。

    取り巻きが集まって持ち上げながら持論を展開している。
    ご本人も、なんだかちょっと面倒臭そうな感じが伺えて、特段裏話的なもんもないし。

    まあなんと言うか、結果今、石破政権で日本はとんでもない方向へ落ちかけてるんですが、その辺どうすか。それ踏まえての、雑談?

    でも、「内政の失敗は内

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    2025年01月29日
  • 核兵器について、本音で話そう(新潮新書)

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    【感想】
    日本という国で「核戦略」はまともに議論できない、と私は思う。それは、日本が世界で唯一の被爆国であるからだ。「核兵器」というワードについて、凄惨な歴史を持つ私たちはどうしても拒否反応が激しくなり、核廃絶は絶対/核の平和的利用も認めない、という極端な論で立ち止まってしまう。もちろん核が根絶されれば一番良いのだが、だとしても現状、露・中・北朝鮮という核保有国に囲まれ、ミサイルの発射口を向けられている状況を静観しているだけでは、何も進展していかない。他国との関係において「戦略」としての核運用体制をどう構築していけばいいか。そのような地に足が着いた議論が今、求められている。

    そうした前提のも

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    2024年04月23日
  • 自衛隊最高幹部が語る台湾有事(新潮新書)

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     前半部は台湾戦争の経過が、合理的な分析と想定に基づいて描かれ、想定であるが現実的にこのように推移していくだろうなと納得できるほどリアリティがある。台湾戦争は現時点の感覚では非現実的であるが、突然ウクライナ侵攻が勃発し、東日本震災の非日常が突然目の前に現れる現実を見れば、台湾戦争は決して虚構の話ではないと思われた。想定を見れば、台湾有事は現実に起こらないことを前提に計画、法制、訓練、軍備の不備明らかにされているが、現実の危機として国民を含めた国全体で考える問題と思えた。
     後半部の座談会は話が専門的になり過ぎて実感が湧かなかった。

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    2023年12月07日