万城目学のレビュー一覧
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日本の民話や伝承を下地に描かれた現代奈良が舞台のファンタジー。行方不明となった「目」なるものを取り戻す為、鹿に振り回され鹿化に青くなりながらも否応なしに突き進んで行く神経衰弱な主人公の姿が面白い。主人公目線的には誰が関係者か分からないが、メタ視点だとアタリがつく。こいつとこいつは怪しい、こいつはミスリードに違いないと思いながら読む中で、狐の使い番のカラクリにはネズミのずる賢さを実感して感心してしまった。また非科学的なものへの信心が薄れた現代で、民話や伝承が実は本当で、神々がいて古代からの営みが続いているという現代にとっては非日常が実はすぐ傍にあるという雰囲気が良かった。奈良や京都という古都が説得力を持たせてくれているのかも知れない。鹿にちなんだ躍動感を感じるシーンも、熱かったりコミカルだったりして面白く、良かった。
「あをによし」とは奈良にかかる枕詞なのだとか。奈良では青丹という顔料が採れたことに由来するのだそう。そう聞くと藤原先生と見た奈良の夕焼けを想起する。不思議と印象に残ったシーンだった。 -
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ホルモーとは何ぞや?からの読み始め
はじめにの所では、ホルモーについて書かれていますが、ホルモーとは何ぞや?何を競わせるのか?については深く触れられず、物語は始まります。
舞台は京都、大学生の主人公が謎のサークルに勧誘され、サークル活動をしていきますが…
序盤の時点で、青春を感じられます。学生時代のサークル活動や友人とのやり取り、ちょっとした恋。良いですね。青春という感じがして、読んで楽しい気持ちになりました。
物語はテンポよく進んでいきます。途中で何を競わせるのかが分かりますが、要所要所の表現が面白いです。登場人物も個性的な人が多いですが、名前の由来が京に関係する人物を捩ったものであることに気づくと、より楽しめました。 -
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今月は読書欲がかなり落ちていて、なかなか本を読み進められませんでした。そんな中、この作品は途中で挫折することなく、最後まで楽しく読み切ることができました。
前作の鴨川ホルモーにつながるスピンオフ的な続編ということもあり、前作で楽しんだ独特の世界観をもう一度味わえるのが嬉しかったです。前作では描かれなかった人物や出来事が別の視点から描かれていて、知っている世界が少しずつ広がっていくような感覚も面白かったです。
六つの物語の中で、特に好きだったのは第六景の長持の恋でした。どの話にも恋愛小説のようなエッセンスがありながら、そこに奇想天外な設定が組み合わさっていて、こんな物語を思いつくこと自体がすごいなと思いました。それを軽快な文章と独特の言葉選びで読ませてしまうところに、万城目学の文才を感じます。とにかく文章のリズムがよくて、何度もクスッと笑ってしまいました。続編のホルモー燦々も、今から読むのが楽しみです。 -
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ネタバレ「ずっとね、心のどこかで待っていたんだ。また、もう一度、『ヘンなもの』に出会える日を」
久しぶりのホルモー。読んでいる内に段々思い出してきた。
学生時代、とにかく無我夢中だった。
あの頃思い描いていた社会人としての自分。現実はそんなに甘くはなく残念ながら夢砕かれる日々な訳で。
あの頃と比べ、社会人になってちょっと引き気味にホルモーに取り組むとまた違った感触が。あの頃のことが甦って、懐かしさと恥ずかしさがごちゃ混ぜになってなんだかくすぐったい。
ホルモーのみんなのその後が分かって嬉しかった。あれからもう20年…いや、まだ20年。
これから先何が起きるか分からない日々を変わらず送っている彼らのこれからに期待したい。
京都のホルモーと東京のホルモー。出現する地域によって性格が異なるんだね。
地方住みのホルモーにも逢ってみたかったな。 -
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本屋さんで ホルモーの新刊を見て、なんか読んでみたくなった。
何年も前に映画は見たことある♪
くだらな 面白くて結構好きだったんだなぁ〜
そして原作の方も やっぱりくだらないんだけど 絶妙に面白かった!
京都が舞台で 京大生がサークルに入って恋をして なんだかんだわちゃわちゃする感じ、やっぱりどこか森見さんと雰囲気似てる♡
お二人とも京大生だったから よく似た青春時代を過ごされてきたのかも。
鬼だとか式神だとか、突拍子もない設定だけど 舞台が京都だと 違和感なく受け入れられちゃう。
そして京都はよく行くので、場所や 出てくる大学も認識あったので 余計に楽しめたと思う。
次は「六景」!
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《想いは、伝えられるうちに》
シリーズ2作目。
「三月の局騒ぎ」
北白川女子寮マンションが舞台の物語。
扉絵が…怖い…(;゚д゚) ゴクリ…
物語と共に「へぇー!そういうことだったの!?」ってなるような薀蓄がたくさん語られていて、読み終えた時には少し賢くなった気分になれたし、ちゃんと物語に絡んでいるから、勉強させられている感なく楽しめた(▭-▭)✧
いつか伝えればいいではなく、伝えられるうちに伝えなきゃね。
最後に前作とのリンクもあって嬉しかった♡
♥「六月のぶりぶりぎっちょう」
「本能寺の変」の謎に迫る物語。
「本能寺の変」って聞くとなぜか芸人のネタを思い出してしまう私…。
来月刊行予定の今村翔吾さんの新刊の題材も「本能寺の変」なので(切り口は全然違います)そちらを読む前に読めて良かったかも!
日本史の薀蓄がとにかく面白い!
聞香のシーンでは思わず「燻る骨の香り」を思い出したし、前作と世界観が繋がっていて楽しい!♡
薀蓄に「へぇー!」って思いながら楽しく読んでいたら、急に強めの不思議設定が…!
めちゃくちゃ不思議な物語だったけど、終盤は胸にグッときた。
「三月の局騒ぎ」とのリンクも嬉しかった。
こういうテイストの万城目さん、結構好みでした- ̗̀ ෆ( ˶'ᵕ'˶)ෆ ̖́ -
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初読みの作家さん。
かのこちゃんが身近な人に名前が似ていたので気になって購入した。
かのこちゃんは小学一年生の女の子。
マドレーヌ夫人はかのこちゃんちで飼っている猫。
茶柱を見てみたいかのこちゃんのために、お茶を10杯以上も飲んでくれるお母さん。
かのこちゃんが興味を持ったことは丁寧に教えてくれるお父さん。
素敵な両親に育てられ、のびのび過ごしているかのこちゃんの日常がとても微笑ましい。
かのこちゃんとすずちゃんの友情も良かったし、刎頸(ふんけい)の友って言葉は初めて知ったし、マドレーヌ夫人と犬の玄三郎夫婦の愛の物語も感動的だった。
マドレーヌ夫人が人間に化けたときにとった行動が、玄三郎のためだったり、かのこちゃんのためだったり、全部自分ではない誰かのための行動だったところに心があったかくなった。