加藤元のレビュー一覧

  • 蛇の道行

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    「蛇の道行」(加藤 元)を読んだ。
    ん?なんだこの人は!と思いながら読んでました。なにしろこの本を手に取るまで名前すら存じ上げなかったわけで。
    刑事こそ出てこないけれど森村誠一とか高村薫とか松本清張とかのテイストだよな。
    描きたかったのは『人間の業』か。
    いやー面白かった。

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    2019年09月24日
  • 嫁の遺言

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    すとんと腑に落ちる。
    悲しくも不思議で、どこかあたたかい。

    的確なことばづかいで読みやすく、やさしい気持ちになれる短編集。

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    2018年11月10日
  • 嫁の遺言

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    不器用だけど、人間味溢れる人々のちょっといい話ばかりを集めた珠玉の短編集。
    登場人物の個性になんとも味がある。まるで古典落語の世界のようだ。街の匂いや人の匂いが文章から漂ってくる。人間描写の巧さは特筆である。
    お気に入りは「おかえり、ボギー」。こんな泥臭い純愛ストーリーは今時流行らないかもしれないが、この気持ちは日本人しか持てないだろうし、理解もできないだろう。ジュリーの「カサブランカ・ダンディー」って、この世代は絶対真似したよ。

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    2016年02月03日
  • 本日はどうされました?

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    湊かなえの白ゆき姫殺人事件を思い出すストーリーと語り口調。

    真犯人のズレている感覚はとても怖くてサイコパス味を感じました。こんな看護師がいたら嫌すぎます。
    でも実は結構いるんでしょうね。怖い看護師さん…

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    2026年09月30日
  • 本日はどうされました?

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    看護師さん同士のギスギスがリアルすぎる(病院で働いたことある人なら分かるはず)(°▽°)
    ミステリーどうこうよりもこの部分が怖かった(°▽°)

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    2026年08月10日
  • 幸福のバトン

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    母親の忘れ物を取りに甲子温泉行く ついでに隣の温泉も入る、下郷道の駅せっかくだから行くとチラシ=田島祇園祭り 30分だから行こうと16時に、4台の屋台を追って歌舞伎を見て こんな楽しいことあったのかと自分の無知を知る 花嫁行列は知ってたが。
    柔らかい 書き手で見える事が社会を変えるとか大それたことじゃない こんな人もいてもいいかと、近くに見届け人もいる

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    2026年07月23日
  • 幸福のバトン

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    はじまりの物語/友だち/ぼくと彼女と006と/かわいい娘(むすめ)/しあわせバトン/わたしの年代記/To be continued

    ちょっとした不思議な力を持つ中学生の真菜。
    友人は二人だけ。母との会話も少なく………

    読んでる途中でふと思う。「幸福のバトン」って何のこと? 真菜ちゃんの未来はどうなるの?

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    2026年06月26日
  • もりのかいぶつ

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    ☆3.8

    小さい頃から不仲の両親に囲まれ、確かな愛情も受け取ることのないまま実質捨てられた優。
    何より名前の由来が悲しすぎて泣く。
    人生初めての大切であるべき贈り物なのに。
    見守ってくれる登季子さんやランさん、そして関本さんがいてくれて本当に良かった。

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    2025年06月13日
  • 十号室

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    各階2世帯ずつの4階建てのコーポ中里では月イチでお茶会がある。住みたくないな。10号室の森下悠子が亡くなり姪の詩乃が住み始める。メモを作りながら読むのがおすすめと知ったものの面倒なので読み始めた。が、すぐに最初に戻り作りながら楽しく読んだ。
    『自分の選択が正しかったことを証明するために、他人の人生をとやかく判断するのは、どうかと思うけれど』『忘れられない苦しみに対して、忘れろというのは、他者の傲慢だ』
    抛っとけ(ほっとけ)が読めなかった。恥ずかしい。
    この著者の本で一番面白かったかも。

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    2024年11月02日
  • もりのかいぶつ

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    家に寄り付かず妻子に関心のない父、歪んだ感情を向ける母から捨てられた藤村優。
    優は、絵本作家である伯母の登季子のもとで暮らす。
    風変わりだけどちゃんと優のことを見てくれる伯母と飼い猫ランとの生活は穏やかに過ぎていく。

    優と友だちとの関係も伯母は不思議なほど把握できていた。
    自分から誰かに話しかけることのなかった優のいちばんやりたいことが強くなることで、相撲を習い始めたり、中学で声をかけてきた関本晶子とは、感想文の書き方は読書から入ることだと絵本から進めてお互いに『ヘンゼルとグレーテル』『走れメロス』『智恵子抄』と読み合って感想を言い合う(この掛け合いが気持ちいい)間柄が、離れた高校でも続く。

    成長するたびにたまに隠れて会う母との関係も複雑になっていく。
    学費を出すだけの父からも「おまえは、かいぶつだ」と言われる。
    伯母だけはわかっていた、子どもは親にとってはどんな子どもでもかいぶつなんだと。


    伯母さんが理解してくれて優はよかったのかもしれない…
    ランがそばにいて少しは寂しさも紛れたのかもしれない…

    優のこと変わっているって言うより面白いと考えてみたらいいのに…と。


    家族でも親でも分かり合えるわけではない。
    なにがあっても許せるわけでもない。
    一緒にいるのがあたりまえでもない。

    ただ気づいてくれる誰かがそばにいてくれたらいい。







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    2024年08月29日
  • カスタード

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    ポイントが貯まったら
    一人一人に違うおまけをくれる
    不思議なお弁当屋の物語。

    そのおまけがお客さんの
    「取り返したい物」を気付かせ
    その為に1歩進む手助けをしてくれる。

    ラストは、そのおまけを提案した
    「カスタードの娘」自身にも
    おまけが与えられる、優しくて
    暖かい世界観だと思いました。

    読みやすい文体で
    他の作品も読んでみたいと思いました!

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    2024年08月18日
  • うなぎ女子

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    表紙のうなぎがあまりに美味しそうで
    読み始めたが
    最初の佑市のダメ男ぶりに嫌気がさした。
    と思ったら実はぜんぜん浮気なんかしてない
    ことが、次々に来店する関係した女の話で
    見えてくる。
    おみやげは誰に持っていってたか、、
    誰と暮らそうとしたか、、
    最後にわかってまた頭から読み直し
    なんでちゃんと言わないの!と
    もどかしかった。

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    2024年08月17日
  • 四百三十円の神様

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    加藤元さんの作品を読んだのは、本書で4冊目となりました。

    初めに読んだ『嫁の遺言』☆5の衝撃があまりにも「凄く」、続いて読んだ『金猫座の男たち』☆4、『ごめん。』☆5にも深い感銘を受け、加藤さんの全作品を読むと決心した後の1冊目が、本書『四百三十円の神様』です。

    以上の経緯を経て読んだ本書の評価ですが、☆4となりました。
    『嫁の遺言』と同じように全7話で構成される短編集であることから、どうしても比べてしまうことで、ちょっと損をしたのかもしれません。
    もし、加藤さんの最初の作品として本書を読んだのならば、☆5だったと思います。
    それほどまでに、本書は面白いと同時に、共感できる場面・文章がいくつも含まれており、十分に楽しませてもらった「傑作」でした。
    (私のささやかな決心の正しさが証明されたことでもあり、とても嬉しいですね!)

    収録されている全7話の全てが面白く、またテーマもバラエティーに富んでおり、加藤さんの作家としての実力を改めて実感できたのですが、本書のタイトルでもある『四百三十円の神様』と『いれずみお断り』、『鍵は開いた』は、「傑作」揃いの収録作品の中でも秀抜でした。(ラストで目頭が熱くなる方が多いのでは?)

    また、本書の解説を書かれている方(田口幹人さん・書店員)は、『嫁の遺言』でも書かれているのですが、その内容・文章がとても素晴らしいですね。
    プロの文芸評論家とは違った、加藤さんの作品に惚れ込んだ一読者の視点からの解説となっており、大いに共感しながら読んでいました。
    両作品の解説を読めば、加藤さんがどのような作家であるか、また、作品がいかに面白くて優れているか理解出来ると思います。
    これほどの解説にお目にかかれるのは、なかなかない事かもしれません。

    最後に、『嫁の遺言』、『金猫座の男たち』の本文や、あとがき、解説に「おとぎ話」という言葉が出てきますが、本書でもある作品の文章と解説(帯にも)に出てきます。
    確かに、加藤さんの作品を読んでいると「大人のおとぎ話」の世界にいるような感覚になっていることに、ふと気づくことがあります。
    もしかすると、私が加藤さんの作品に魅了される一番の理由は、それかもしれません。

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    2024年07月09日
  • 嫁の遺言

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    7編の充実した短編集。どの作品も、身の上話を聞いているような感じがして、読みやすかった。人間模様が目に浮かぶようだった。

    『嫁の遺言』
    主人公が自分に話してくれている感じがして、すぐに話に引き込まれた。関西弁で語られる嫁のことを聞いているうちに、そんなこともあるかもしれないなあと思ってきた。最後はこの話を聞かせてくれてありがとうと言う気持ちになった。

    他、『いちばんめ』『あの人への年賀状』『不覚悟な父より』『あんた』『窓の中の日曜日』『おかえり、ボギー』

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    2024年06月20日
  • 蛇の道行

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    戦後を生き抜いた少年と女。

    戦争が終わったと中国で知り、もともと母の記憶も薄く、父をも亡くした少年は父と一緒にいた女と共に日本へ。

    戦後の復興期に今日を生きるを糧になんでもやってきた少年と女。

    その女も最初から訳あり謎ありただものではないのがありありと…。
    少年の心のうちがことばで表現されていないので、想像でしかわからないところも不穏すぎる。

    「行けるところまで、さ」
    この最後のことばにとことん生きてやるという力強さと太々しさの両方を感じた。



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    2024年05月31日
  • ごめん。

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    杉田課長の話は旦那に読んでもらいたい…
    ただ同じことを考える人は多いだろうな…笑
    ごめんって言ったんだから許せよって態度。
    許すかは相手に任せてよ。というかそれを言う時点で反省してなくない…?って思うことは私も多々あり。。
    自分は謝りすぎちゃう方なので、子どもの自立心を伸ばすためにも自分のせいじゃない時は控えなきゃと思っている。
    いろんな気持ちで発される「ごめん。」があり、いろんな受け取り方をされる。
    改めて謝ることについて考えさせられた。

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    2024年05月06日
  • ごめん。

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    11話の少しずつつながりのある短編集。
    色んな夫婦が登場したが、すごく共感する部分が度々出て来て面白かった。そして、登場人物の心の声の部分のユーモアセンスが、すごく自分好みで笑えた。
    初読みの作家さんだったけど、更にこの人の作品を読んでみたい。もしかしたら、ファンになるかも。

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    2024年03月30日
  • カスタード

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    外装も内装もケーキ屋さんを思わせるお弁当屋さん。
    店員は強面なおじさんとちょっと無愛想な娘さん。
    そのお店のポイントカードが貯まると飲み物1本とおまけが貰えます。
    そのおまけはその人にとっての苦い思い出や悲しみを乗り越えるための一歩をくれる。
    ちょっと不思議なお弁当屋さんがもたらす心がほっと暖かくなるお話でした。
    ラストよかったなー(*ˊ˘ˋ*)

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    2024年03月08日
  • ほかに好きなひとができた

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    「ほかに好きなひとができた」
    そう言って離れていく、彼には幼少期からのトラウマがあった。
    彼の「好き」がいつか叶って、彼の望む「好きなひと」と幸せになれますように。

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    2024年02月23日
  • ごめん。

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    あー!!!わかる!!!

    この旦那との会話のズレ感。
    この絶妙なズレ感!!!!!
    途中まではちゃんと合ってる、いや、合ってるんだと思うんだが、感覚とかが違うんだろうね。
    え?今それ言う?
    ってのとか。
    なんで、そうなるか?
    っていう。
    面倒くさくなって話さなくなる。
    これ、典型ではなかろうか。
    いや、余計なこと言うよなぁ。って思うのもあるし、なんだ今ここでそのテンション、うざ!
    ってなることもある。
    このズレはどーしたってどうにもならんのかな。

    普段はいいのよ、多少ズレてても。
    ここぞってときに、ズレ出されると離婚直結よね。

    そして、この本に出てくる空気の読めない杉田課長。これはもう、婚姻届を出した夫婦に渡して欲しい。旦那として、こういうのは長く続きませんよ。と。絶対この説明書は読んでね。と。

    物語形式になってますから、読みやすいですよと。

    ちゃんと国から渡してほしい。

    そしたら、離婚率少し減るんじゃないかな?と、思うんですが。どうでしょう。

    子どものごめん。

    この章は、、、ホント。泣けた、、、、、
    何百回。子どもは親にごめんなさい。言い続ける。

    そうよね、お母さんに怒られて、って。

    お母さん、ごめん。って。
    なんでこんなに怒ったんだろう。
    そんなこと気にしなくていいのに。って、
    風邪ひいちゃってごめんね。
    って、たしかに。風邪ひくよ!って怒ってたなぁ。

    なんて、思い出して胸がギュッとしました。。。

    そして、ごめんは言う方も受け入れる方も気持ちが必要っていう、そんな話も。響きました。

    #ごめん
    #子どもたち
    #子どもがいうごめんなさい
    #何回も何回も聞いたなぁ
    #全部子どもたちが悪いわけじゃなかった
    #なんかギューとした
    #胸が
    #加藤元
    #身近すぎて身に染みすぎる

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    2024年02月13日