加藤元のレビュー一覧

  • うなぎ女子

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    ネタバレ

    鰻と穴子が大好きです。大阪・天六の鮨屋で〆の寿司に鰻と穴子のどちらをもう一度食べるか迷いながら注文したら「アナギください」と言ってしまい、「うぉ、合体しとるがな」と握ってくれる兄ちゃんに笑われたことがあります。

    で、やっぱり私は鰻のほうが好き。この表紙を見て買わずには居られますまい。肝心の鰻の描写はそれほどなくて、クズなのにひとたらしらしい男・佑市をめぐる連作短編集。

    鰻の口になる本が読みたかったから、終盤までは「ふーん」という感じでしたが、最後に心を持って行かれました。この鰻屋に是が非でも行ってみたくなる。

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    2026年04月10日
  • 幸福のバトン

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    「未来が見えたらいいのに」と、ずっと思っていました。
    でもこの物語を読んで、そうじゃないかもしれないと初めて思えました。
    見えることは、必ずしも幸せではなくて。むしろ大切な誰かと深く関わることが怖くなるくらい、辛いことでもあるんだと。
    いいことの裏には、ちゃんと影がある。自分の考えの浅さに、思わずため息が出てしまいました。

    幸福って、運良く掴めるものとか、どこかから舞い降りてくるものだと思っていたけれど、「歯を食いしばっていなきゃなれないもの」という一文に、目が覚める思いがしました。
    主人公の山村真菜が経験する喪失の数々は、読んでいて胸が痛くなるものばかりで。それでも彼女が誰かへバトンを繋ご

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    2026年04月09日
  • 本日はどうされました?

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    病院で連続不審死が発生した。週刊誌の記者が看護師や入院患者その家族、容疑をかけられた看護師の子供時代の友達インタビューしながら犯人探しする

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    2026年03月12日
  • カスタード

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    今月中にどうしてももう1冊読みたくて本屋に駆け込み、余白が多くてすぐ読めそうだという理由だけで購入しました。

    5章で構成される連作短編の最初のほうこそ主人公たちが好きになれなくてイラっとしたものの、もとはケーキ屋だったっぽい弁当屋の事情が明らかになる頃には涙ぐんでしまう。後悔を思い出させてくれてありがとう。

    ポイントが貯まればお茶か水と交換というのがショボいと客みんなから思われていたけれど、映画を50本観れば1ヶ月フリーパスを付与していたシネコンでコーラしか貰えなくなったときの衝撃に比べたらずっとマシだと思ったのは余談です。

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    2026年02月28日
  • ほかに好きなひとができた

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    ネタバレ

    ●最後唐突に当事者が自分語りで種明かしっていうのが物語の構成としてあんまり好きじゃない。
    ●いろんなバリエーションの人を追い詰める自分本位の好意が描かれていて着眼点は面白いと思った。

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    2026年01月31日
  • 友だちは名探偵

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    小5で転校してきた高木とわは、クラスに馴染めず浮いていたが、仲川冴と親しくなる。
    彼女は頭が良くて、運動もできて完璧だけど鋭い目線ではっきりものを言う性格で人と群れることがないせいか、次第に一緒にいることが増えたせいだ。

    彼女たちが体験する不思議な話とは…。


    時々挟んでくる『御伽草子』の解釈も面白いが、嫌味な担任の浅生先生の秘密を暴いて仕返しをしてやるという冴の行動には驚いた。

    最後には、謎の猫カフェが何故オープンしたり、閉店したのかも推理する。

    ちょっと会話しただけなのにすぐさまヒントを得たり、通常じゃない違和感を察知して見逃さない冴に小学生らしからぬ頭脳を感じた。

    サクッと楽し

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    2025年12月14日
  • ほかに好きなひとができた

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    ネタバレ

    「ほかに好きな人ができた」といって、次から次へと彼女と別れて次の女にいく、神崎登吾。
    今回、別れた女、仁村萌は消えた神崎登吾の行方をさがしていく。
    そして、過去の彼の関係者たちが語る、神崎登吾とは・・・
    って話なんですが。

    いやもう、不幸だわ。
    最後のほうで、神崎登吾の幼少期の話がでてきて、そこから彼の「好き」「好きになる」「好きと言われる」認知が歪んでいるんだけど、
    なんだかなぁ・・・。イケメンも苦労するんだなって感じもあるかな。

    幼少期からイケメンだったからもあって、事務所所属することにもなり、そこの大人が「友だち」として彼に寄って行って、「好き」っていう気持ちを押し付けて、
    登吾を好

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    2025年10月22日
  • 本日はどうされました?

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     入院患者の連続不審死が発生したE病院。噂を聞きつけたフリー記者は独自に関係者にインタビューをする。すると渦中に1人の看護師の存在が浮き彫りになってくる。仕事が遅く、物事の伝達も下手で、周りをイライラさせてしまう。しかし、取材を進めていくうちに違和感が生まれてくる。彼女は本当に悪者なのか?誰かが彼女を悪者に仕立て上げているのではないか?
     どこにでも起こりうる集団社会の闇を暴き出すミステリー。やはり、本当に怖いのは妖怪でもお化けでもなく、生きている人間としか思えない作品。

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    2025年09月21日
  • ごめん。

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     初読みの作家さん。
    タイトルに惹かれて手に取った。
    絶対謝らない人、口ぐせのように謝罪の言葉を口にする人、謝ったんだから許せよという人、すぐ謝るなという人の連作短編集。
     「かすがい」が1番ほっこりした。

     「ごめん」の言葉の難しさを痛烈に感じた。
     子どもの頃、けんかをしたらお互いにごめんなさいをするように親や先生から言われたけど、謝っただけでは解決しない事の方が多かった気がする。
     なんとなくもやもやしたまま、なんとなく解決したふりをする。
     上手に「ごめん」を言える人間になりたい。

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    2025年06月20日
  • 本日はどうされました?

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    ネタバレ

    たくさんの人から語られるとある人物。良いことや悪いことも様々な言い分があるので、いい人なのかも、でもやっぱり悪い人なのかもと見事に作者の手のひらで転がされていた。
    中盤から良い印象と悪い印象の差があまりにありすぎて、違う人物のことを言っている?と分かってしまった。

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    2025年05月21日
  • 好きなひとができました

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     誰かに告白されるたび、交際中の女性に別れを告げて新しい女性と付き合うということを繰り返す男、神崎登吾。

     稀代のプレイボーイなのか、はたまた見た目だけの軽薄男なのか。登吾を知る人たちの証言から、神崎登吾という人間の実像に迫るサスペンスミステリー。
              ◇
     12月はじめの朝、宮原祐史は目抜き通りを勤務先へと急いでいた。
     この町には寺が多いせいか、通り沿いには仏具屋や仏壇店が軒を並べていて、古道具屋や古着屋もちらほら見える。その中の1軒が祐史の勤めるリサイクル家具店だ。

     家具店に着いたのが9時53分で、始業時間の10時には間に合ったが、店長の宮原貴子の「おはよう」とい

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    2025年03月30日
  • 本日はどうされました?

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     入院患者の不審死が相次ぐ病院があり、患者の容態急変にはすべて1人の看護師が関わっているらしい。
     友人からの情報に興味を持ったフリーの雑誌記者が関係者への取材を開始するが……。

     集団社会のストレスが生む歪みと悪意を描くサスペンスミステリー。
              ◇
     真中さんもあやしいと、はじめに言い出したのは菊村さんでした。
     
     入院患者が連続して不審死を遂げた、K県のO病院で起きた事件。それと似たような連続不審死がうちの病院でもあったのです。
     O病院では点滴に薬物を混入したとして逮捕された看護師がいましたが、うちでも真中さんが同様のことをしたんじゃないかと菊村さんは疑っていました

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    2025年03月29日
  • カスタード

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    ネタバレ

    ケーキ屋仕様のお弁当屋を舞台に過去の出来事で心に深い後悔を抱えた常連たちがスタンプカードでもらったおまけをきっかけに過去を乗り越え一歩前に進み始める物語。少し前に読んだ青山美智子さんの『#お探し物は図書室まで』と何となく重なる作風という印象。

    ヒトは誰しも忘れられない苦い記憶があって普段は胸の奥に渦巻いていたりするけれどちょっとしたきっかけで浮かび上がり辛くてもそこから少しだけ頑張って自分の心と向き合うことで前に進めたりもする。状況はそれぞれ違っても物語の主人公たちが成長する様子にちょっと背中を押されて勇気をもらえた。

    第4章から第5章で物語の伏線回収ができていくんだけど陰陽師とか安倍晴明

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    2025年01月25日
  • 本日はどうされました?

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    看護師の闇を見た感じがしたね、
    実際に、働いてて、うわ、わかるこの気持ちとかあるし、薬とかね。わかるって思うこともあって、リアルだなって感じ。
    あとは、看護師とかじゃなくて、人間の闇だよね。
    先入観から、普通に真中さんが犯人でヤバいやつと思って読んでたけど、言い出しっぺがやばいやつだったっていう話。人間こえー
    あとは、看護師は身内に優しくないがじわる。
    移されたくないからとか言う理由なのもおもろい。

    人間の軸的なのとか、人間性とか、人柄とか、芯の部分、核の部分は、目に見える物じゃないけど、だから、大事よね。
    それって、言葉とか態度とか、絶対に伝わるもんだからすげーんだよなー。
    看護師って、

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    2024年12月20日
  • 嫁の遺言

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    7編の短編集、どれも読み応えありました。これといった展開があるわけではないけれどある人の人生をのぞき見したような気になったり。小説だから味わえるいろんな人の人生を体感した気になり短編でここまで味わえるのもスゴいと他の作品も読みたくなりました。

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    2024年12月17日
  • 本日はどうされました?

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    ある病院で不審な死が続いた事について取材している記者が関係者に話を聞いていく中で真相に迫っていくストーリー。
    それぞれの人物の角度からその時感じていたことを追っていく事で、少しずつ真実が明かされていく緊張感があった。
    恩田陸のQ&Aを思い出しながら読んだ。

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    2024年11月17日
  • 本日はどうされました?

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    ネタバレ

    ある看護師が勤務の時にだけ亡くなる人が多い、そんな事件を週刊誌の記者が探る。
    同僚、患者、母親などそれそれがいいたくないような顔をしながら不満を噴出させる、その様子がイライラする…小説なのでそれを楽しめます。悪魔も真中さんも、そんな人いるいる…って。
    面白かったです。
    加藤元さん、顔写真を拝見して女性だと初めて知りました。

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    2024年11月12日
  • 彼女たちはヤバい

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    加藤元『彼女たちはヤバい』集英社文庫。

    『嫁の遺言』に次いで、加藤元の小説を読むのは2作目。タイトルと表紙に惹かれて読んでみることにした。加藤元が女性作家であるとを初めて知った。

    本作は一種のイヤミスだろう。タイトル通りヤバい女性たちが登場するのだが、今一つストーリーが掴めない。

    ダメ男のケンこと高林健と関わる女性たちがネットストーキングするというのが、凡そのストーリーのようだが、その女性たちも一癖も二癖もあるのだ。

    ケンと別れた元妻にその息子、同棲相手の女性に現在の彼女、占い師の女性と次々とおかしな女性たちが登場するのだが、話があっちに行ったり、こっちに行ったりで、どうにも的が絞れな

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    2024年08月06日
  • うなぎ女子

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    ネタバレ

    5人の女性とうなぎ、そして彼女たち一人一人に関わる売れない役者祐市を描いた連作集。
    第一章を読んで祐市のクズぶりに嫌気がさしたが、二章以降、女性との関係性が変わってくると祐市の印象もまた違ってくる(ダメぶりはそのままだが)。
    2週するのがおススメかな。

    白焼き食べたことないんですよね。いつか食べてみたい!

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    2024年07月31日
  • 金猫座の男たち

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    映画好きの人の気持ちがひしひしと描かれて、サクサクと読み終えた。でも疑問が2つあった。
    映画好きがポルノ映画に通うか?
    40歳過ぎの映画好きなだけで、何の魅力もない母親の元恋人を、子供である高校生の女子が好きになるか?
    なんか、最後まで引っ掛かった。

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    2024年07月19日