感情タグBEST3
Posted by ブクログ 2022年01月27日
*”助けて。一生のお願いだから”夜明けの牛丼屋。バイトの岩田が眠気と戦っていると、派手な女が転がり込んできた。懇願する彼女に一体なにが!?(「四百三十円の神様」)動物病院に立派な刺青を入れた老人がやってきた。クセのある彼は弱った拾い猫を次々と連れてくる。だが、彼は急に姿を見せなくなり、心配した獣医が...続きを読む彼の家を訪ねると!?(「いれずみお断り」)心を揺さぶる、注目女性作家の珠玉短編集*
そこはかとなく懐古感漂う短編集。損得でも理屈でもなく、情に寄り添った物語たち。
割り切れない思いや哀しみを抱えつつ、それを抱えたまま悲観することなく次に歩みを進めていく主人公たち。ごくごく普通の人たちが、飄々と淡々とユーモア交えつつやり過ごす様がいい。どのお話も、最後はふわりと温かい気持ちにさせてくれます。
中でも、特に響いたのは「鍵は開いた」。
確かに、誰かのほんの一言で、心の錠前がカチリと開く瞬間がある。いつか、自分のほんの一言が鍵となって、誰かの固い錠前が開くことがあれば嬉しい。
Posted by ブクログ 2021年08月02日
どの話も読み終わると胸がじんわり温かくなるようなお話でした。たぬき以外は。
勝ち負けで言えば負けた話なのですが、負けにも色々あって、それが他者を励ましたり助けたりすることもあるのだなあと。結果は負けだけど、真摯に立ち向かう姿が素晴らしいのだろう。
たぬきは、腐っているのはたぬきではなく見ている貴方...続きを読むです。読書は自由だけど、全部をそっちにねじ曲げるのは、私は好きではないな。
Posted by ブクログ 2019年12月07日
7つの物語の短編集。どの作品もなんとも言えない切なさがあって、そこはかとない郷愁が漂っている。そして、誰が読んでも必ず何処かに自分と重なる部分があるように思う。『腐ったたぬき』は笑った!物語の解釈って自由だな。笑
Posted by ブクログ 2019年07月28日
やっぱり人生って素敵で面白い。世知辛い世の中だけど、この世界は愛に溢れている。心を揺さぶる現代における大人のおとぎ話。
しんどい毎日だけど、本作を読み終えるとちょっと元気になれる。牛丼店にいた神様や刺青男の最期、そして往年の大女優など、有名無名関係なく各々の歩んできた道がある。それを優しく紡ぐ作者の...続きを読む器量は、今後のブレイクが楽しみだ。
Posted by ブクログ 2019年04月20日
ダメな男女を描いてばかりだ。読んでいると、読者のダメぶりを炙り出すようで、自分も忸怩たる思いをする。
しかし人のダメぶりは、人に誰にでも、部分的に、時期的にあるもので、特殊な場合ではないように思える。羽目を外さないよう、時に良い事もして、生活して行こうと思う。
Posted by ブクログ 2024年03月17日
とっても読みやすい本。
短編なせいもあるけど、気楽に気軽に読み終えられます。
わたしはたまたま、この本の前に億り人になるって言う、やたら盛大に借金して、投資せよ!
そしたら、一か月で億万長者だ!っていう本と、月15万で楽しく暮らす。ひっそり生きる。っていうとても若い人とは思えない、非好奇心の若者...続きを読むのリアル本を読んだあとに、
四百三十円の神様っていうフィクション読んだもんだから。
大変申し訳ないんだけど、ノンフィクションのパンチ力半端なさ過ぎて、いや四百三十円って、億万長者にもなれなければ、15万で細々くらす若者にしてみたら、しょーもないっていう。なんとも言えない、現実と非現実のギャップ。しかも、
現実のほうが激しめ。
っていう本の読み方してしまったもんだから。
読んで頭からサラーと流れて行ってしまって、読んでる間はそこそこ楽しんだけど、
じゃ、全体通してどうだった?って聞かれたら。
いやーなんだろ。
凄まじい現実をマイルドに表したフィクション。みたいな感じかな。笑
ホント、案外その辺のママの話聞いてるほうが、モノすごいストーリー背負ってたりするもんなのよね。
笑
#現実は小説より激しめ
#どうってことない金額
#どっちつかず
#また、わたしはなんでこんな金がらみの本を選んだのか
#精神的な何かか!?
#神のお導きか
#億万長者から四百三十円まで
#どうなのよ
#なんなんだ?
#月15万生活のひっそりした若者
#お金はあるけど経験少なめ
#経験貧乏
#まさに!!!!
Posted by ブクログ 2023年09月24日
しっかり 長編かと思ったら
短編集でした(ちゃんと確認しろ!!)
さくさくと読めて中々面白かった
作中の1つ
【腐ったたぬき】は面白かった
文芸部の子達が、意外と皆内容うろ覚えな【分福茶釜】について
論理的に現実的に意見を言い合う感じ
こういうの大好き
でもやると嫌がられるんだよね(笑)
...続きを読む
歌とか聞いてて
徳永英明 壊れかけのradio
【♪♪何も聞こえないぃ~♪♪】
うん もう壊れてるじゃん…
とか
aiko カブトムシ
えぇ…少し背の高い彼の耳によせたオデコ
甘い匂いに誘われた私はカブトムシ…
カブトムシは甘さで集まって来たり、好んでもなくて…発酵した樹液に集まる
…てことは彼氏の耳は発酵している可能性があるから…病院に行った方が…中耳炎かな?
と言うと
色んな人から怒られる…
※だから結局 話が変わるけど俺が何が言いたいかって言うと…
【施設のトイレとかで、手を洗う時にやたら小さい洗面台って たまにあるけど…水とか外に跳ねてイライラするよね!】って事!!
Posted by ブクログ 2021年07月30日
短編7編の構成のこの作品。表題作も
面白かったですが、「腐ったたぬき」の
意外な話の流れからのそっちかいっ!
って展開や「いれずみお断り」の
獣医さんと刺青を入れた老人との関係や
娘さんとのラストなんかも時に
そうすることも正解だななんて思いました。
「鍵は開いた」の話の展開が
ちょっと好きかも。た...続きを読むだ全体的に
登場する夫や父がまぁだらしないというか
とんでもない男性陣ばかりで読んでて
こっちが申し訳なく思っちゃうくらい
ダメダメな男性陣でした・・・・
加藤元さんの作品は初読みだったので
他の作品の男性陣も基本的には
こんな感じなんだろうか・・・
とにもかくにもさらっと読める短編集でした。
Posted by ブクログ 2019年02月26日
子供の頃、大人になったらわかるよと言われる度に悔しかったけど、大人にならないと分からないこともあるよな…と思わされる一冊。
感情は経験から生み出される。だから、同じ場所で同じものを見ていても隣にいる人と分かり合えない事だってたくさんある。
大人になったから分かる事、親になったから分かる事、誰かを愛し...続きを読むたから分かること、誰かを憎んだから分かること、たくさんあるんだろうな。