【感想・ネタバレ】四百三十円の神様のレビュー

あらすじ

“助けて。一生のお願いだから”夜明けの牛丼屋。バイトの岩田が眠気と戦っていると、派手な女が転がり込んできた。懇願する彼女に一体なにが!?(「四百三十円の神様」) 動物病院に立派な刺青を入れた老人がやってきた。クセのある彼は弱った拾い猫を次々と連れてくる。だが、彼は急に姿を見せなくなり、心配した獣医が彼の家を訪ねると!?(「いれずみお断り」) 心を揺さぶる、注目女性作家の珠玉短編集。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

*”助けて。一生のお願いだから”夜明けの牛丼屋。バイトの岩田が眠気と戦っていると、派手な女が転がり込んできた。懇願する彼女に一体なにが!?(「四百三十円の神様」)動物病院に立派な刺青を入れた老人がやってきた。クセのある彼は弱った拾い猫を次々と連れてくる。だが、彼は急に姿を見せなくなり、心配した獣医が彼の家を訪ねると!?(「いれずみお断り」)心を揺さぶる、注目女性作家の珠玉短編集*

そこはかとなく懐古感漂う短編集。損得でも理屈でもなく、情に寄り添った物語たち。

割り切れない思いや哀しみを抱えつつ、それを抱えたまま悲観することなく次に歩みを進めていく主人公たち。ごくごく普通の人たちが、飄々と淡々とユーモア交えつつやり過ごす様がいい。どのお話も、最後はふわりと温かい気持ちにさせてくれます。

中でも、特に響いたのは「鍵は開いた」。
確かに、誰かのほんの一言で、心の錠前がカチリと開く瞬間がある。いつか、自分のほんの一言が鍵となって、誰かの固い錠前が開くことがあれば嬉しい。

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2022年01月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

 ダメな男女を描いてばかりだ。読んでいると、読者のダメぶりを炙り出すようで、自分も忸怩たる思いをする。
 しかし人のダメぶりは、人に誰にでも、部分的に、時期的にあるもので、特殊な場合ではないように思える。羽目を外さないよう、時に良い事もして、生活して行こうと思う。

0
2019年04月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

短編7編の構成のこの作品。表題作も
面白かったですが、「腐ったたぬき」の
意外な話の流れからのそっちかいっ!
って展開や「いれずみお断り」の
獣医さんと刺青を入れた老人との関係や
娘さんとのラストなんかも時に
そうすることも正解だななんて思いました。
「鍵は開いた」の話の展開が
ちょっと好きかも。ただ全体的に
登場する夫や父がまぁだらしないというか
とんでもない男性陣ばかりで読んでて
こっちが申し訳なく思っちゃうくらい
ダメダメな男性陣でした・・・・
加藤元さんの作品は初読みだったので
他の作品の男性陣も基本的には
こんな感じなんだろうか・・・
とにもかくにもさらっと読める短編集でした。

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2021年07月30日

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