加藤元のレビュー一覧
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一気読み。
湊かなえの告白のような文体で、11人の人間の証言から真実に繋がっていく。
悪魔の看護師がいる。
この悪魔に迫る。
これがまた、うまい!!
わかる!こんな女いるわあーっていう同意と、いるいる!こういうやたら調子いい女!
とか、
そうそう、よくわかんないけど仲間はずれだけはされたくなくて、うんうん、それわかるわかるーって絶対わかってないのに言ってのけるやつ。
↑こういうやつは、大概、あとで色々言ってんだよなぁ、陰で。
とか。笑笑
とにかく女所帯あるある!!笑
すっげー鈍くてみてるだけでイラつくやつもいるいるあるある。
ただただ、悪口が言いたい女も、あるある!笑
でも、なんだかんだいってその全部を楽しめちゃうのが女ってやつなのよねぇ。って思いつつ読むともーたまらん。笑
嫌なやつも、まぁそうでないやつも、何だかわからんやつも、なんか全て身近にもいるし、自分もそういうとこあんのよ。のオンパレードがもうたまりません!
加藤元さん、ハマりました。 -
Posted by ブクログ
タクシーの運転手視点の連作短編
何かを「見た」経験をしたタクシー運転手
この世に人ならざる存在が登場するにもかかわらずホラーではなく、なぜかヒューマンドラマ
収録は4編
・サナダ
・タドコロくん
・オガワ堂さん
・キツさんたち
猫絡みの話はやはり響くなぁ……
同級生との思い出
でもその相手は……
前作(?)のお弁当屋さんとのお付き合いも順調なようで
そして、和菓子屋だった頃のあれが妙な形で描かれる
お弁当屋のおじさんの現在
そしてタクシーに一緒に乗り込む若い女性やその他の人たち
今作だけでもいい話だけど、前作を読んでいるとよりぐっとくるものがあるな
まぁ、個人的には前作の方が好みでしょうか
ところで、これは正式なシリーズ名ってあるのかな? -
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お弁当屋さんと後悔を抱える常連さん達の連作短編集
収録は5編
・おにぎり二個さん
・からあげさん
・のり弁お嬢さん
・タクシーさん
・Custard
友達との別離を後悔している女性
母親の気遣いを煩わしく思っている男性
捨て猫にトラウマがある女子高生
奇妙なお客さんを乗せたタクシー運転手
亡くなった母親を思う女性
安くて美味しいというお弁当屋
強面のおじいさんがやっていたが、最近は無愛想な娘が店の表に立つようになった
常連は、いつの間にかポイントカードで飲み物と「おまけ」を渡される
懐かしいお菓子、メッセージカード、キャットフード等
特にもらって嬉しいものではないが、なぜかその品が常連の後悔の解消のきっかけとなる
ケーキ屋のような外観をしたお弁当屋
元は和菓子屋だったとかケーキ屋だったが、三角関係の愛憎のもつれの末に血なまぐさい事件があったらしい
ハートフル系という前評判は知っていたけど、3編まではそんなでもなかった
でも、4編目で「ん?」と思い、ラストの話まで読むと「なるほど」と頷ける
お弁当やさんの家族にはそんな過去があったとは
ケーキ屋の居抜きのような外観でお弁当やをやっている理由や、お客さんからは印象の薄い店名など
確かにハートフルなお話だった -
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ネタバレ
二度読み。
「好き」と言ってもそれぞれ、形、表現方法(思い・行動・言葉等)があって、改めて難しいなと思った。怖いということも改めて感じる。
友達、好きな人、恋人という枠なら全部許されてしまうのか、すべて善なのか、優しさなのか。
萠の「好き」と言う気持ちの暴走が怖い。
祐史の彼女の評価を考えると、真逆。
登吾と付き合う前の彼女の評価は、嫌がらせ、下品な発言、どちらも彼女とは結び付かないと。
「好きだから」「登吾のため」「変わってほしい」「間違っていたら正す」萠の相手のためと言いながら自分のためという行動が多くなる。目に余る。
多少だったら、いいのだけれど。
最初の頃は登吾が嫌がることをする店長に対して、批判していたが「恋人」と言う位置になったとたんやるように。
日々を楽しく愉快に過ごすため、重い話は避けてきた、自分で選んだことなのに、「ほかに好きなひとができた」と言われて納得できず、もう一度話をしたいという思いが彼女を動かすのだけれど、彼を知らなすぎた、何でも知りたいと、数少ない彼の発言等から元カノ、親戚、昔住んでいた家まで探しだす。
「ほかに好きなひとができた」というこの言葉を聞いたら、自分がいくら好きでもどうにもならないのに好きな気持ちがあれば大丈夫という考えになっていく時点でこれは、「好き」なのか?固執、執着、ストーカーの域ではないか?歪な形になっていく。本人は愛情だと言っても、厳しいなと思うような行動の数々。
登吾を好きになった人たちは特に「好きだ」というだけで何でも許される、許せ、と思う感情がすごい。本人がどう思うかは無視。
登吾の「好き」の意味が元カノたちとは違いすぎるゆえ、彼女たちを不幸にしているが、登吾自身も苦しむ。
登吾目線で、もっと読みたかった部分も。
カバーイラスト、装画が気になって購入。
表情が読み取れないというか。
p151の表情を表しているのかな?と想像してみたり。
各章のタイトルも良かった。
登吾の台詞、新子の台詞など気になるところ、表現がたくさんあった。
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ネタバレ*お不動さんの参道にあるうなぎ屋「まつむら」。そこにはとある一人の男に縁深い、五人の女たちが集う。売れない俳優と同棲する女、大学教授と見合いをする女、ベストセラーを夢見る女、「太るから」うなぎが嫌いな女――。人生の決断を迫られた彼女たちのそばにはいつもうなぎがあった。
甘くてしょっぱい、うなぎのように濃厚な連作5編を収録*
題名から、明るくて元気が出る女子たちの奮闘記?みたいなお話をイメージしていましたが、違いました。
文調はからっと明るめでテンポ良くさくさく読めますが、お話が進むにつれ、大人ならではの言えなかったこと、聞けなかったこと、目を逸らしてきたことが陰を差します。わかるけど、あと一歩、あと一言で状況は変えられたのに…とヤキモキさせられる展開がニクい。
無理矢理ハッピーエンドに結び付けないラストと、ともえが「今日も心をいっぱいにしてくれる大人のごちそう」を焼くシーンが心に残ります。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ*”助けて。一生のお願いだから”夜明けの牛丼屋。バイトの岩田が眠気と戦っていると、派手な女が転がり込んできた。懇願する彼女に一体なにが!?(「四百三十円の神様」)動物病院に立派な刺青を入れた老人がやってきた。クセのある彼は弱った拾い猫を次々と連れてくる。だが、彼は急に姿を見せなくなり、心配した獣医が彼の家を訪ねると!?(「いれずみお断り」)心を揺さぶる、注目女性作家の珠玉短編集*
そこはかとなく懐古感漂う短編集。損得でも理屈でもなく、情に寄り添った物語たち。
割り切れない思いや哀しみを抱えつつ、それを抱えたまま悲観することなく次に歩みを進めていく主人公たち。ごくごく普通の人たちが、飄々と淡々とユーモア交えつつやり過ごす様がいい。どのお話も、最後はふわりと温かい気持ちにさせてくれます。
中でも、特に響いたのは「鍵は開いた」。
確かに、誰かのほんの一言で、心の錠前がカチリと開く瞬間がある。いつか、自分のほんの一言が鍵となって、誰かの固い錠前が開くことがあれば嬉しい。