斉藤章佳のレビュー一覧
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次々と法令が改正され、新たな罪状が追加されていく性犯罪について、現状を徹底的に理解できる一冊です
例えば、ひとりの子どもの性被害を一本の樹とすれば、それを取り巻く加害者や法令、その人たちを治療する立場の医療従事者が、密集した樹海を感じさせる情報の濃さです
被害に遭う、というリアリティが、生々しい湿度と熱気を感じさせます、それは多数の加害者に治療の場で接した著者だから文章を通じて感じさせるものだと思いました むしろ著作の中では、具体的な被害については、ニュースの被害状況の報道のように、多くを語らない形で書いているのにです
知識として、男性でも大学生ぐらいまでは、女性と同様に性被害に遭うということ -
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著者は性加害の加害者臨床に携わる人物で、依存という視点から加害当事者の更生に取り組んでいる。
実際の性被害者と、著者が臨床場面で携わっている加害者たちとの対話を通して、被害者だけでなく加害者も、自分の人生を取り戻そうとする取り組みを著したものが本作である。
私自身、職業柄加害者被害者どちらにも出会う機会があり、何が正解か、どこへ向かっていくことが必要なのか、その事実が起きた背景にある課題がひとつではないからこそ、とても悩ましく思うことがよくある。
その回答のひとつが、対話によるそれぞれの理解ということになるのだろうが、まあ、こんな簡単な言葉で済ませられるような話でもないことは明らかで。
でも -
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■「カーリング子育て」とは、医師でヘルスプロモーション推進センター代表の岩室紳也氏が提唱した言葉。カーリング競技で選手がストーンを滑らせる際に、氷の表面をブラシで掃く姿になぞらえ、親が子供の障害物や困難を予め取り除き、スムーズな道を整える育児スタイルのこと。子ども同士のトラブルを親が介入して未然に防いだり、子供がミスをしないように親が先回りして学校の宿題を手伝ったり、完璧に仕上げたりすること。子供がストレスを感じにくい環境が作られる一方で、悩んだり痛みを感じたりすることがないので、子供本人の問題解決力が十分に育まれんないことや、ストレスへの体制が弱くなることも懸念される。
■九州工業大学名誉教 -
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できたら目を背けたい腹立たしい犯罪だけど、ニュースを見るたびに「なんでそうなるの?」と疑問が多く湧き上がるので、知識がほしくて手に取った。
・「性的グルーミング」という概念
・加害の動機は性欲ではない
・性加害は依存症の側面がある
・男児をターゲットにする理由
・被害者が加害者になる負の連鎖
・現在の日本での治療プログラムについて
・性犯罪者の個人情報を住民に公開することの功罪
など、現状を知ることができ、疑問に思っていたこともだいたい整理できた。
大切なのは厳罰化じゃなく、どう再犯を防止していくか。被害者を増やさないことが何よりも大切。
最初は読むのが怖かったけど、知識として入れば距離 -
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40代前半ですが、めちゃくちゃ勉強になりました。
言語化できていなかった部分を、医師・弁護士・ライター・精神保健福祉士の多面的な面で語られれている。
生きるための教育が日本はされていない。
セックスについて学ぶ機会がないだけでなく、更年期について学ばないため、どのように対応して良いかわからない。パートナーとの関係の構築方法もわからないし、誰でも性加害者になりうる現状も赤裸々にかかれている。性加害者の多くは、「四大卒、会社員、既婚の男性」、つまりモンスターではなく、周りにいいる普通の人たちであり、自分が加害者である自覚はない。結局、性暴力は支配欲を満たし、ひとときの心の安定と満足を得る行為。お互 -
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修復的対話という新しい形式で、加害者と被害者が向き合う場を作ることで新たに見えてくることが多い。
にのみや氏が対話に集まった参加者への感謝を述べた場面から始まり、とりわけ「心の殺人」と称されながらも、非当事者には見えにくい被害者のその後を自己犠牲的に語ることが、教科書的な反省の弁すら跳ね除けて真の贖罪を加害者に突きつける。
被害者同士で寄り添うために声をあげることですら、多大な勇気が必要とされることであろうに、生涯にわたる深い傷を被ったにのみや氏が、それを背負いながら日常生活を営む傍らでこのような活動に勤しんでいるという事実にはひたすら感嘆するばかり。 -
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旧ジャニーズ事務所における性加害問題で広く知られるようになった、子供への性加害。
男の子でも被害者になるんだ、と驚いた人も多かっただろう。
売名だとか、嘘つきだとかそういった反応も多かった。
だが、実際は残念ながら珍しいことではない。
限られた子供だけが被害に遭うわけではないのだ。
親には言えなかったけれど、私も露出狂に遭ったり、電車内の痴漢、デパート内で陰部を押し付けられたりしたことがある。
今はSNSを入り口にした性犯罪が増加している(26頁 警察庁統計より)。
決して、関係ない世界の出来事ではないのだ。
加害者の頭の中は、認知が歪み過ぎていて腹立たしい。
「相手が嫌がっていないと思った -
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■どんな本か
人間と性をテーマに長年教育に携わってきた著者を『校長』とし、各教科の『先生』達がそれぞれのテーマを教え、最後には対談も交えながら人生と性について論じる本。
■内容
生きるうえで性について知ることは不可欠だ。
自己を知り人を知り、関係を育むのが性教育であるべきなのに、日本の学校では今日現在もセックスを教えないなど【はどめ規程】が残り、産む性にとどまっているこたが問題だ。
①更年期(高橋怜奈)
・女性は閉経前後5年間。閉経50歳が平均だから45-55歳。(とはいえ50歳過ぎても半数が生理ある。個人差あるから年齢だけで区切るのは注意。)
人生100年時代、まだ折り返し地点。
原因