斉藤章佳のレビュー一覧
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■「カーリング子育て」とは、医師でヘルスプロモーション推進センター代表の岩室紳也氏が提唱した言葉。カーリング競技で選手がストーンを滑らせる際に、氷の表面をブラシで掃く姿になぞらえ、親が子供の障害物や困難を予め取り除き、スムーズな道を整える育児スタイルのこと。子ども同士のトラブルを親が介入して未然に防いだり、子供がミスをしないように親が先回りして学校の宿題を手伝ったり、完璧に仕上げたりすること。子供がストレスを感じにくい環境が作られる一方で、悩んだり痛みを感じたりすることがないので、子供本人の問題解決力が十分に育まれんないことや、ストレスへの体制が弱くなることも懸念される。
■九州工業大学名誉教 -
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できたら目を背けたい腹立たしい犯罪だけど、ニュースを見るたびに「なんでそうなるの?」と疑問が多く湧き上がるので、知識がほしくて手に取った。
・「性的グルーミング」という概念
・加害の動機は性欲ではない
・性加害は依存症の側面がある
・男児をターゲットにする理由
・被害者が加害者になる負の連鎖
・現在の日本での治療プログラムについて
・性犯罪者の個人情報を住民に公開することの功罪
など、現状を知ることができ、疑問に思っていたこともだいたい整理できた。
大切なのは厳罰化じゃなく、どう再犯を防止していくか。被害者を増やさないことが何よりも大切。
最初は読むのが怖かったけど、知識として入れば距離 -
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40代前半ですが、めちゃくちゃ勉強になりました。
言語化できていなかった部分を、医師・弁護士・ライター・精神保健福祉士の多面的な面で語られれている。
生きるための教育が日本はされていない。
セックスについて学ぶ機会がないだけでなく、更年期について学ばないため、どのように対応して良いかわからない。パートナーとの関係の構築方法もわからないし、誰でも性加害者になりうる現状も赤裸々にかかれている。性加害者の多くは、「四大卒、会社員、既婚の男性」、つまりモンスターではなく、周りにいいる普通の人たちであり、自分が加害者である自覚はない。結局、性暴力は支配欲を満たし、ひとときの心の安定と満足を得る行為。お互 -
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旧ジャニーズ事務所における性加害問題で広く知られるようになった、子供への性加害。
男の子でも被害者になるんだ、と驚いた人も多かっただろう。
売名だとか、嘘つきだとかそういった反応も多かった。
だが、実際は残念ながら珍しいことではない。
限られた子供だけが被害に遭うわけではないのだ。
親には言えなかったけれど、私も露出狂に遭ったり、電車内の痴漢、デパート内で陰部を押し付けられたりしたことがある。
今はSNSを入り口にした性犯罪が増加している(26頁 警察庁統計より)。
決して、関係ない世界の出来事ではないのだ。
加害者の頭の中は、認知が歪み過ぎていて腹立たしい。
「相手が嫌がっていないと思った -
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■どんな本か
人間と性をテーマに長年教育に携わってきた著者を『校長』とし、各教科の『先生』達がそれぞれのテーマを教え、最後には対談も交えながら人生と性について論じる本。
■内容
生きるうえで性について知ることは不可欠だ。
自己を知り人を知り、関係を育むのが性教育であるべきなのに、日本の学校では今日現在もセックスを教えないなど【はどめ規程】が残り、産む性にとどまっているこたが問題だ。
①更年期(高橋怜奈)
・女性は閉経前後5年間。閉経50歳が平均だから45-55歳。(とはいえ50歳過ぎても半数が生理ある。個人差あるから年齢だけで区切るのは注意。)
人生100年時代、まだ折り返し地点。
原因 -
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この本の趣旨を二度までも見誤った。読み誤った、というべきか。
まず1章を読み始めた時、
この本は、今の日本の男女差別を問題視し、会社の役職者や議員の割合などの、
現状の男社会が今の日本の諸悪の根源だ!と訴えたい本なのかなあと思った。
しかし読み進むうちに様子が変わってきた。
ワーカホリック、過労死、アルコール依存症、痴漢依存症、、、
あれ?依存症の恐ろしさを訴えたい本だったのか、
看板に偽りありだなあ、と多少憤りながら読み進めた。
そうしていくうちにようやくこの本の狙い、ターゲット、言いたいことがわかってきた。
男尊女卑社会の通念、固定観念に縛られたが故の生きづらさにより、
ワーカホリ -
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■子供と信頼関係を築き関係性を巧みに利用して性的な接触をする行為をグルーミング(性的懐柔)という。
・2023年7月に改正刑法が施行され「面会要求等罪」(グルーミング罪)が新設された。
・グルーミングの3つのパターン
①オンライン上でのグルーミング
②面識のある間柄でのグルーミング
③面識のない間柄でのグルーミング
■治療の三本柱
①認知行動療法
②薬物療法
③性加害行為に責任を取る
■再犯を踏みとどまらせる手がかりは3つある。
①社会の中に自分の居場所があること。「自分はここにいていいんだ、ありのままに生きていていいんだ」と思える場所があること。
②裏切ってはいけない大切な人がいること。人と -
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ライターの三浦ゆえ氏が企画・構成を立案し、村瀬幸浩さんをスーパーバイザーとして、著者5人の各テーマの執筆と村瀬幸浩さんと田嶋陽子さんの対談である。更年期の基礎知識と向き合い方。思い込みによるセックスの誤解解消の気づき。パートナーシップによる相手への尊重と傾聴。性志向と性自認の理解。性暴力加害者にならないための知識。そして、「ジェンダー」と「らしさ」をめぐる重鎮対談。受け身こそ「女性らしさ」という呪縛から脱却し、自己主張をもっと積極的にと女性を励ます。ペニス信仰、勃起・挿入・射精という男根主義に慣らされている男性への痛切な批判。性の歴史と在り方を平易に解説し、50歳から学び直そうと提案するが、
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これは非常に良い本だった。50才から学んだのでは遅い。全ての人が定期的に学び直すべき。
第4講までは、とても落ち着いた当然のことが書いてあるなあ…令和の時代にこんな当然のことを認識し直さなければならないなんて…と悲しくなった。
私の時代に学校で学んだ性教育は、第二次性徴や、妊娠の仕組みといった内容だった。一方、今の性教育は自分、他人を大切にすることを教えるものだ、と聞いて、いまいち腑に落ちなかったのだが…、
第5講を読んで、それまでの全てがすっと納得できた。性加害は、性欲が抑えられないから起きるんじゃない、人を大切にできないからなんだ、と知って私には目から鱗。
ラジオで斉藤章佳さんが話されて