鈴木康士のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ2015年の8冊目です。
このシリーズもついに9作目か。50過ぎのオジサンが楽しみに読んでいるのは、ちょっとどうかと思いますね。主人公:斎藤八雲の赤い左目は、死者の魂が見えるという設定が、気持ちを惹きつけます。彼が、「魂は見えるが救うことはできない」という絶望感が、周りの人の愛情に抱かれながら変質していきます。毎回楽しみにしているのは、八雲に恋心を抱く晴香の心の揺らぎと決意です。ただ泣いてばかりだった女の子が、彼を守りたいと思うことで少しずつ変わって行きます。「希望を抱くことは、叶うことを奪われた人間に絶望を与える」と、暗闇から囁く声に耳を貸さないことだ。耳を塞いでいないと、その言葉は、心地よ -
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読書録「心霊探偵八雲8」3
著者 神永学
出版 角川文庫
p97より引用
“「人の心は、刻一刻と変化してゆくものだ。
だから、これがその人だという一定の形態を
持たない。”
目次から抜粋引用
“疑惑
逃亡
円相”
幽霊を見る能力を持った大学生を主人公と
した、心霊ミステリー。
よくは覚えていないが、悪夢から目覚めた
主人公・八雲。普段の寝床だと思っていた場
所は、全く違った場所で…。
上記の引用は、主人公・八雲の叔父・一心
の師匠の一言。
諸行無常というものでしょうか、この言葉を
聞くと、平家物語の序文を思い出して、世の
儚さを思ってしまいます。
しかし、人の変化というもの -
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読書録「心霊探偵八雲6上」3
著者 神永学
出版 角川文庫
p90より引用
“被告人のなかには、言葉巧みに刑務官に取
り入ろうとする輩がいる。それに乗れば、利
用され、破滅への坂道を転げ落ちることにな
る。”
目次から抜粋引用
“予言
彷徨・陰”
幽霊を見ることが出来る大学生を主人公と
した、ミステリー長編小説。
入院中の手術後まもない患者が、階段から
転げ落ちて死亡した。しかしたんなる事故で
はなかったようで、八雲のところにも相談が
持ちかけられ…。
上記の引用は、拘置所の刑務官について書
かれた一節。
時々新聞でも、刑務官と囚人の不適切な関係
が取り沙汰されるのを見かけま