鈴木康士のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
生まれついての赤い左目で死者の魂を見ることができる大学生・斉藤八雲が不可解な事件を解決していく人気シリーズ。「ANOTHER FILES」ということで、今回は主要キャラのひとり、後藤警部補にスポットが当たっとります。町はずれの泉で水面から這い出てきた幽霊に遭遇して以来、友人の女の子が謎の歌を歌い続けているという相談を受けた八雲。そこから後藤が封印してきた過去と向き合う密室殺人へと事件は発展し…。作品によって質にブレのある本シリーズですが、今回は割といいやつ。想いのすれ違いが生み出す悲劇にしんみりできます。ただ、相変わらず言い回しや言葉選びが微妙。そしてコロコロ変わる人物描写のゆれも健在なのが残
-
Posted by ブクログ
ネタバレ元図書委員のAちゃんに借りた本。
心霊探偵八雲シリーズの4冊目。
今回は晴香が教育実習で派遣された小学校で事件が起こる。
晴香が受け持つことになったクラスの生徒の一人、真人は、自分には幽霊が見え、呪われているから、近付くと危険だと言う。
晴香はどことなく八雲の子供時代を連想し、ほうっておくことができなかった。
一方、この小学校のプールわきのボイラー室で、火災が発生し、中から炭化した死体が見つかる。
唯一、燃え残った手首より、被害者は精神鑑定中に逃走した、父親殺しの男らしいことが分かった。
逃走中の男はなぜ、小学校で謎の死体となったのか? -
Posted by ブクログ
読書録「心霊探偵八雲4」3
著者 神永学
出版 角川文庫
P22より引用
“駒井の言う通り、最初から全てがうまくいく人なんていない。
失敗しながら成長していく。”
目次から抜粋引用
“発火
炎上
残火
その後”
燃える炎のように赤い瞳、死者の魂を見ることの出来る大学生
を主人公とした、長編心霊ミステリー小説。
夜の学校、校務員の病気のために新任教師が学校内の鍵を閉め
て回っていた。プールに人を見つけ注意し、警察に連絡しようと
したところ…。
上記の引用は、八雲の友人・晴香の教育実習での様子を描いた
部分での一文。失敗しなくては、成長するために直す場所がわか
らないと思い -
Posted by ブクログ
ネタバレいわくつきの木の前で殺された死体が発見された。
容疑者はすぐ捕まったものの、死者を含む全員の発言に矛盾ばかり。
一体どれが嘘で、どれが本当なのか。
そして何かに取りつかれた友人は助かるのか。
本編と関係ない状態で事件が進むので
毎度おなじみ赤い目の人は出てきません。
それはもう複線もないですし、かけらもなし。
なので、刑事さんは刑事職業のまま。
うっかり普通のミステリーと思って読んでいては
まったくからくりが分かりません。
この人達の前提を忘れてはいけません。
というよりも、最初でその前提使い終わったかと。
むしろ、友人の事忘れてた?w
しかし腹が立つ男です。
自分のプライドが傷つけられ -
Posted by ブクログ
ネタバレ八雲シリーズの外伝。今回は石井刑事の過去が深く関わり、話の鍵を握る。
相変わらずスピード感があって読みやすい。ただ、少々ご都合主義な部分も。確かに“心霊探偵”だし、今までも憑依という現象は出てきたけれど、それによる殺人となると、何でもアリという気になる。
そこは抜きにして、登場人物それぞれの心情なんかが丁寧に描かれていて、本編からずっと読んでいる読者としては、皆それぞれに成長していく姿が見て取れて好感が持てる。
“人間関係において、どちらか一方ってことはあり得ませんから…” かつて一心が言ったのと同じ言葉で、八雲が石井刑事を諭している様子からも八雲の成長がうかがえて、ちょっと心が温かくなる。 -
-
Posted by ブクログ
Anotherfile いつわりの樹
本編とは別に書かれたAnotherstory
神永学さんの八雲シリーズ
シリーズ本編の例にもれず、この作品も裁くもの、裁かれるもの、それぞれに思い思いのドラマがありどうすれば一番良かったのか?考えさせられる作品でした
が、本編シリーズを楽しみに読んでいるものとしては少し物足りなかったです(´д⊂)
もともとこの作品は舞台用の脚本を書き換えられたものだとか…
それだからでしょうか?
舞台展開のイロイロや、新聞掲載の文字制限等いろいろな過程を経て加筆修正されて発行されたとありますが私の中では内容が薄い気がしました
本編を読んでいなくてこの本だけ