磯部涼のレビュー一覧
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ここ数年で川崎市に遊びに行く機会が増えた事、2022年一橋地理の問題に取り上げられた事もあり手に取った本。再開発が進む川崎において見えづらくなっている、アンダーグラウンドの中で生き延びていく若者達に焦点を当てており、普段自分が見えている部分が如何に偏っているかを強く感じさせられた。
休日によく行くラ・チッタデッラの裏にある日進町にはドヤ街がある事も知らなかったし、川崎競馬場付近の堀之内は有名な風俗街である事も知らなかった。桜本や池上町の事も同様である。普段ラゾーナやルフロンを歩いているだけでは気づかない川崎の2面性を知る事が出来、読んで良かったと思った。
同時に感じた事は、川崎の若者におけ -
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ネタバレ磯部さんの、コリアン・インヴェイジョンは続いているが日本は(KOHHの)後続が続くのか?という問いかけはSKY-HIさんがラジオで仰っていたKPOPアイドルにおいては本質について語る人達が継続的に現れているけれど日本ではなぜそうならないのかって疑問と共通する部分があるように思った!
『BTSを読む』においてもBTSがアメリカで従来のKPOPの枠に収まらない成功を成し遂げたのは「ホンモノ」であること、オーセンティシティを求める価値観に応えられるグループであったことがその理由の一つとして上げられていたのも思い出した。
ところで、ここでのコリアン・インヴェイジョンはアメリカでの現象を指しているように -
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川崎のゲットー感は半端なく、大変勉強になった。
不良になってしまう子がそうならざるをえないということもよくわかった。それだけに、ラップやダンス、スケボーといった文化が子どもたちをアウトローへの道から引き戻すための防波堤として機能することもよく理解できた。
そういう文化は大人が提供してもダメで、ストリートの先輩から手渡されるのでないと届かないのだろうと思う。
自分がラップが好きなのはラップには社会の縁ギリギリを歩いている人を引き戻すような力があるからだと思う。
残念ならロックはその力を失ったと思う。
反ヘイトスピーチ関係の話もとてもよかった。アンチレイシズムがパンクの教養、とかほんとそうだよねそ -
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★「おんがくのまち」ほど甘くない川崎のリアル★川崎市のなかでも海近くの川崎区に焦点を当てたルポ。川崎区の不良のつながりの深さと狭さに驚き、そこからラップで成り上がっていく世代を切り取ったのは音楽ライターならではの手腕だろう。一種のスラム街として朝鮮やフィリピン、ブラジルなど多文化が混ざり合うのは想像以上だったし、だからこそレイシズムに対するカウンターも地に足の着いたものだったのだろう。川崎北部や鶴見との関係まで目を配り、それなりに土地勘があるだけに非常に興味深く読んだ。写真も素晴らしい。不良にならなかった子供はどうなったのだろうか、みな街を離れるのだろうか。
雑誌連載をまとめたためか重複が目 -
Posted by ブクログ
文化の大切さ、人との繋がり、出会い、愛情の大切さがわかる。本当に人と繋がり、出会いというのもは重要で、それを掴み取れるときは取らないと、
自分を助けることは難しい。
文化は人を人と繋げてくれるツール。
閉塞空間での悪風、貧困、孤独感に囚われている状態では視野を広く持つことができない。
いい未来が想像できないから、一時的な快楽や心地よさを求め、薬、酒、ギャンブルに溺れる。
限られた選択肢しかなく、それが間違った道だとも思ってもいない。分かっていても、開き直って正当化をする。
そして、それを責めることはできないなと感じる。
その環境が幼い頃には出来上がっていて、そう育ったからそうなった。
二 -
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”サンタクロースがやってこなかった子どもでも、サンタクロースになることはできるのだ”
ノンフィクションの池袋ウエストゲートパークを読んでいるようだった。
出版された当時から読みたいリストには入ってたけど、なかなか読めてなかったやつをやっと。
こういう土地柄のストーリー、しかもハードな現実の物語って読み応えあるし語弊があるけどめちゃくちゃ好き。
その理由はなんなのかっていうと、自分の経験では慮れない、ある意味全く共感できない状況を見せつけられるからで、想像力や自身の社会での立ち位置の認識の圧倒的な欠如を感じるからなのかもしれない。
冒頭でも書いたように、一種の市井のヒーローたちの物語にように感 -
Posted by ブクログ
いつの時代?本当に日本なの?ぐらい未知の世界だった。
でも川崎の空気感が感じ取れておもしろかった。
小沢健二の川崎ノーザンソウルや、岡崎京子のリヴァーズエッジに言及しているところもよかった。
ヤクザや不良のしがらみ、辿ってきた歴史なんかの裏の世界と、ラゾーナや新しくできたマンションなんかの一見キラキラした表の世界が混ざり合って混沌としてるのが川崎の魅力なんだと思う。
地元からカルチャーが生まれるところは、川崎ならではだなと思った。
大きな街なのに地元民が多く、よくも悪くも繋がりが多いからなんだろうな。
治安の悪さを言われることが多いけど、人の繋がりがあって居心地よく駅前が便利なので、合う人はハ