磯部涼のレビュー一覧

  • ルポ 川崎

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    磯部さんの文は不思議だ
    その場に自分が同席してる感覚が他より強い

    磯部さんの文は詩的でもある
    それゆえ強く訴えかけてくるものがある

    そして、本なのにINTERLUDEがあるって新鮮

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    2021年05月05日
  • ルポ 川崎

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    川崎市川崎区で起こった中一殺害事件、簡易宿泊宿火災、幸区で起こった老人ホーム殺人事件。川崎で不穏なニュースが続いた2015年。どんな土地なのだろうかと、取材をしている。
    前半は川崎のディープな事情が分かる。今の時代にこんなところがあるのか?と驚いてしまう内容。負の連鎖。
    中盤からは川崎から出たラップグループBAD HOPのメンバーや、それに関係する所謂不良たちへの取材から見えた川崎を書いている。
    中盤以降は取材した人は違うが、だいたい内容は同じ。
    家庭環境が悪く、不良しか道がなく、中学卒業したらトビかヤクザか、な生活から、音楽で将来の道筋を開いたBAD HOPメンバー。ラップ、ヒップホップ、ス

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    2020年01月25日
  • ルポ 川崎

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    語弊がありそうですが、爆笑しました。幼い頃から、(近所なもので)なんとなく川崎に抱いていたイメージが、形を変えぬまま膨らんで本になった印象。こえーよ、まじかよ、と思いながらも読む手をとめられない。ルポなんだけど、筆致の緩急は小説のようで、「次はどんなやばい話が聞けるんだ」と一気読みしてしまいました。問題提起もありますが、いかんせんエピソードが強すぎてそちらに気を取られがち。

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    2019年07月11日
  • ルポ 川崎

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    私にとって近くて遠い町川崎。
    自分の暮らしている世界とはかけ離れた世界がそう遠くないところにある。子供の時から過酷な環境に置かれた人たち。
    音楽によって、その世界から脱し、でも地元を離れず、そこに住む子供達に還元していこうとする姿が、とても素晴らしいと思う。子供達の将来の選択肢を増やしてやろうという思いがあるのがすごいと思う。
    ヘイト・スピーチは悲しい。自分より誰かを下に見ないと自分を保てない人たちが悲しい。川崎市も頑張っておられるようだが、まだまだ頑張って欲しい。それを市民、国民が支持し、後押ししていかなければ。

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    2019年07月09日
  • ルポ 川崎

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    2000年に入社して、駅前の川崎事業所でけっこう研修を受けて、飲みにも行ったのに、このように色んな闇を抱えた街だとは知らなかった。
    たしかに川崎に住んでた友達が「夜、ホームレス通しが殴り合いの喧嘩してる」とか言ってたなぁ。
    ちょっとカルチャー寄りの書き方だよね。もっと多様な切り口があるんじゃ?と思っていたのだけど、巻末に書いてあったように筆者のとバックグラウンドからフォーカス絞って書いたのだと読んで納得。確かに切り口広すぎるね。貧困、母子家庭、薬物、DV、格差、少年犯罪、人種差別、ヘイト、等々
    近寄らない、見ない、は何の解決もならないが、何をしたら良いかも分からない。まずは、こう言った現実や生

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    2019年03月17日
  • ルポ 川崎

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    実際の川崎はどんな"とんでもない"場所なんだろうか?
    そんなことを考えながら、読み進める。

    自分の生活習慣では想像も出来ない世界が、
    川崎の人たちにはそんなに身近なものになるのか?
    ちょっと盛りすぎてるんじゃない?とか、
    それは言い過ぎでしょ、と思う表現があるけれど、
    それもこれも、どれも実際に私は知らない世界なので、
    ただ圧倒されながら読み進めるしか出来なかった。
    川崎、行ってみたい。

    ルポタージュなんてほとんど読まないけども、
    たまたま表紙がかっこよくて手に取りました。

    薬物、ヤクザ、不良、ヒップホップ、なんとなく
    繋がりがあるんだろうなと思っていたキーワードが

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    2019年02月24日
  • ルポ 川崎

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    過剰な歪さで負の連鎖がぐるぐる渦巻いている街。でもその連鎖の中にはすがるための藁もあって、それがヒップホップだったりストリートダンスだったり格闘技だったりスケボーだったり、つまりあらゆるカルチャーが受け皿となってかろうじて希望を維持できている。もちろんその希望を捨てて泥沼の中に這い戻っていく子たちもいるが、ふたたび戻ってくる子たちもいて、そういう意味でこの川崎という街は、希望も絶望も全て等価のものとして日常にありふれているのだろうと思う。最後に川崎に行ったのは、たぶん10年ぐらい前。クラブチッタのイベントで、川崎に着いた夜はなんだか酔っ払いが喧嘩しているし、その近くで何事もなかったようにホーム

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    2018年11月14日
  • ルポ 川崎

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    川崎のディープエリアをそこで生まれ育った人たちへのインタビューを中心に川崎の過去、現在そして未来への希望を記した本。
    現在でこそ、川崎は高層マンション、大きなショッピングセンターやコンサートホールができ普通のにぎやかな街の様相を醸し出しているが、かつては工業地帯とそれに伴う公害、風俗店(これは今でもあるが)等、一定年齢以上の人たちにはあまり良いイメージの街ではなかった。
    本書はそのようなバッドイメージにつながるような、川崎のダークサイドを浮き彫りにしているが、単にその部分を強調するわけではなく、その中で川崎を愛し、必死に生きている若者たちの模様を明確にすることで将来への希望を描いていて、単なる

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    2018年08月25日
  • ルポ 川崎

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    「ここは、地獄か?」という帯のコピーと黒煙を上げる工場の無機質な写真。音楽ライターでもある著者による本作は、近年、凄惨な殺人事件・放火で話題になった川崎の実態を描いた傑作ルポルタージュである。

    アメリカのデトロイトを彷彿とさせる劣悪な環境下で生まれた近年のヒップホップや、歴史的なヤクザとの関係性、売春、ドラッグ、人種問題など、極めて生々しい実態が克明に描かれる。そんな中である若者はヒップホップに、またある若者はダンスに、スケートボードに、と自身が進むべき道を見つけられた者たちはまだ幸福なのだと思う。彼らの背後には、そうした道を見つけられずに、地元の不良からアウトローへの進まざるを得なかった仲

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    2018年07月08日
  • ラップは何を映しているのか ――「日本語ラップ」から「トランプ後の世界」まで

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    流行りの曲を聴かなくなってしまったけど、少し後悔してる。英語のラップは意味を理解せずに聴いてたけど、もう少し意識して聴かないと勿体ないなって思った。あと自分が知らない日本のラップ音楽についても書いてあって興味深かった。

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    2018年03月04日
  • 令和元年のテロリズム(新潮文庫)

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    令和元年に起きた川崎殺傷事件・元農林水産事務次官長男殺害事件・京都アニメーション放火殺人事件の検証を軸に、現代日本に於ける社会的な問題に迫る。犯人を「社会から置き去りにされた被害者(誰でも有りえた)」と捉えるか、ただ「殺人者(異常者)」として捉えるか。誰の傍にも闇が待ち構えており、負の感情を滾らせ、ある時暴発する恐れがあるのではないか。

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    2025年09月03日
  • 令和元年のテロリズム(新潮文庫)

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    背後の祭りの喧騒はまるで彼岸から聞こえてくるかのようだ 行政が路上生活者対策として簡易宿所を斡旋してきた事がある その燃殻は今でも様々なところで確認する事が出来る 尚更揶揄われる事になってしまう 合祀墓に納められている その鬱憤を昇華させる回路を持っていなかった 永山則夫が文学を通して自身の犯罪を顧み そこでは平成後半を通して社会で醸成されていった他罰性が露わになった 安倍元総理銃殺事件に際して「これはテロか、テロではないか」と議論が交わされた事は レイシズム(人種主義)やミソジニー(女性蔑視)を感じさせる所謂ネトウヨの属性が強かった 無謬性や正当性 そのショボい、卑近な悪こそが令和時代のテロ

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    2024年06月08日
  • 令和元年のテロリズム(新潮文庫)

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    磯部涼『令和元年のテロリズム』新潮文庫。

    タイトルとは裏腹にテロリズム事件など一つも扱われていない。また、取り上げている5つの事件は、週刊誌が取り上げるような内容ばかりが描かれ、読者に何かを訴えるような内容にはなってない。

    最初に20人もの被害者を出した『川崎殺傷事件』を取り上げているが、著者の作品である『ルポ 川崎』を焼き直したような、自著を宣伝するかのような内容であった。犯人が現場で自死しているため、その動機は謎のままである。

    『元農水事務次官長男殺害事件』は『川崎殺傷事件』を受けて、元農水省の事務次官が息子も同じような事件を起こすのではという危惧から息子を殺害した事件である。著者は

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    2024年05月06日
  • 令和元年のテロリズム(新潮文庫)

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    既に令和元年、つまり2019年というのは5年も前のことであり、かつその後に巻き起こったコロナ禍もあり、2019年がどんな年だったかというのを思い出すのは個人的にやや難しい。

    本書は改元の年、令和元年に日本を震撼させた4つの凶悪な暴力事件を辿るノンフィクションである。
    京都アニメーション放火殺傷事件が5年が経過した今でも多くの人の記憶に残っている事件もあれば、川崎でスクールバスを待つ児童らを殺傷した殺傷事件や、その後に元農水事務次官が「このまま長男を放置すれば、川崎のような事件を引き起こすかもしれない。そうなる前に長男を殺すしかない」との思いから長男を殺害した事件など、そう言われればそんなニュ

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    2024年05月05日
  • ルポ 川崎

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    日本にもスラムはあるんだなぁと思う反面、劣悪な環境下でも逞しく生きる人々が登場するので悲愴感はない。

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    2023年12月04日
  • モーニング 2023年1号 [2022年12月1日発売]

    購入済み

    最近のモーニングは、、、、

    もうこれ以上新連載を増やさないでほしい
    核となる作品を(ジャイキリや宇宙兄弟など)をしっかり掲載してくれ!

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    2022年12月01日
  • ルポ 川崎

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    帯の「ここは地獄か!?」に少し笑って購入・読んだ本。
    自分はこういう街に全く明るくないから、まっさらな状況で読むことが出来たと思うんだけど、それにしたってみんなラップやってるな?笑 ラップかスケボー、時々薬。後書きかどこかで著者自身が情報が偏ってることを示唆していたからいくらかは偏ってるんだろうけど、どれぐらい事実なんだろう、と気になりながら読んだ。

    中盤、在日コリアンラッパーのFUNIが言っていた、「欲望が剥き出しになっている街で育ったから周囲はみんな早熟で、北部(フラットで清潔なニュータウン側、として描かれている)の学校に通ったとき周囲の幼さに驚いた(意訳)」というのは面白かったな。そこ

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    2022年05月13日
  • ルポ 川崎

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    誰も親や環境を選べないからこの本読むと 
    悪いことしてきた人達を責められないというか。。複雑な気持ちになる
    そりゃグレるよね。。って。 
     
    でもヘイトスピーチに抗議したり
    アンチレイシズムな人達がたくさんいて 
    色んな国の人もいて。 
    仲間同士の絆も深くて。 
    貧困、差別、もっともっと色んな問題が 
    解決したらいいなぁー 

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    2021年04月01日
  • comic RiSky(リスキー)底辺カースト Vol.1

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    どろどろした世界

    「ママ…もう動画配信はイヤなの……」は本当に子供がかわいそうでたまりませんでした。親が悪いと思いました。身近な話題のどろどろした世界が読めます。

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    2020年12月16日
  • ルポ 川崎

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    読んだ。大好きな番組クレイジージャーニーにBAD HOPというヒップホップグループが出ていて、生まれ育った川崎という都市のことをたくさん喋っていたので興味を持った。
    川崎には、川崎区や鶴見区などサウスサイドと呼ばれるエリアがあるらしい。光化学スモッグが常に排出されている工業地帯。治安が悪い、という認識はあったけれど、こんなスラム街のようなところとまでは思っていなかったのでだいぶ衝撃を受けた。
    本書はそんな川崎で活躍するかつての不良少年少女を追ったドキュメンタリーだ。川崎でだからこそ育った音楽、ダンス、文化。負の連鎖を断ち切って、これから川崎で大人になっていく子どもたちの希望となれるような存在に

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    2019年10月28日