【感想・ネタバレ】ルポ 川崎のレビュー

あらすじ

物議をかもしたサイゾー本誌のルポ連載を大幅に加筆し、書籍化。
上から目線の若者論、ヤンキー論、郊外論を一蹴する、苛烈なルポルタージュが誕生!
川崎の刺激的な写真も多数収録。

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Posted by ブクログ

小中は鶴見で育って、初一人暮らしは川崎だったし、結局夜のお仕事しちゃってるし、私自身日系ブラジル人でめちゃくちゃ刺さった一冊。
何回読んでもクソな事ばっかだなって思うけど、この本はバイブル。一生捨てられないと思う。
最低だけど最高な本。

川崎全部が治安悪いわけでは無いけど、こういった地域があると言う現実を見ないといけない。
少しでも興味があるなら読んで欲しいです!!

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2022年03月15日

Posted by ブクログ

ここ数年で川崎市に遊びに行く機会が増えた事、2022年一橋地理の問題に取り上げられた事もあり手に取った本。再開発が進む川崎において見えづらくなっている、アンダーグラウンドの中で生き延びていく若者達に焦点を当てており、普段自分が見えている部分が如何に偏っているかを強く感じさせられた。

休日によく行くラ・チッタデッラの裏にある日進町にはドヤ街がある事も知らなかったし、川崎競馬場付近の堀之内は有名な風俗街である事も知らなかった。桜本や池上町の事も同様である。普段ラゾーナやルフロンを歩いているだけでは気づかない川崎の2面性を知る事が出来、読んで良かったと思った。

同時に感じた事は、川崎の若者におけるBAD HOPの偉大さである。彼ら自身が半グレから更生し、後輩達に生き様を示しているからこそ、最近の川崎の若者はドロップアウトする人が減っているのだろう。国や市からのトップダウンでは無く、「リアル」を知る者を起点としたボトムアップによる改革は、絶望の中に生きる若者を救う希望として非常に有効に働く事が分かった。今後ヒップホップとスケボー文化が川崎に更に根付く事を祈りたい。

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2022年03月06日

Posted by ブクログ

川崎市民として、この本は大切。
川崎市全域がこんなのではないけど、川崎の大切なところを書いてくれていると思う。
忘れちゃいけない大切な一面。

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2021年11月15日

Posted by ブクログ

川崎に生まれ、しばらくは離れたが再び川崎に住むようになって20年。必ず読まなければと思っていたこの本をようやく読んだ。
南北抗争のところでは、20年前の武蔵小杉~溝の口の深夜の街を思い出した。
南部港湾部にはあまり縁がなかったが、最近よく通過するようになり、多少なりともここで語られる内容がより深く理解できた。
これから川崎がどう変容していくのか楽しみでならない。

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2021年04月15日

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川崎のゲットー感は半端なく、大変勉強になった。
不良になってしまう子がそうならざるをえないということもよくわかった。それだけに、ラップやダンス、スケボーといった文化が子どもたちをアウトローへの道から引き戻すための防波堤として機能することもよく理解できた。
そういう文化は大人が提供してもダメで、ストリートの先輩から手渡されるのでないと届かないのだろうと思う。
自分がラップが好きなのはラップには社会の縁ギリギリを歩いている人を引き戻すような力があるからだと思う。
残念ならロックはその力を失ったと思う。
反ヘイトスピーチ関係の話もとてもよかった。アンチレイシズムがパンクの教養、とかほんとそうだよねそうだよねっつって泣きそうになるよね。

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2019年11月03日

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★「おんがくのまち」ほど甘くない川崎のリアル★川崎市のなかでも海近くの川崎区に焦点を当てたルポ。川崎区の不良のつながりの深さと狭さに驚き、そこからラップで成り上がっていく世代を切り取ったのは音楽ライターならではの手腕だろう。一種のスラム街として朝鮮やフィリピン、ブラジルなど多文化が混ざり合うのは想像以上だったし、だからこそレイシズムに対するカウンターも地に足の着いたものだったのだろう。川崎北部や鶴見との関係まで目を配り、それなりに土地勘があるだけに非常に興味深く読んだ。写真も素晴らしい。不良にならなかった子供はどうなったのだろうか、みな街を離れるのだろうか。
 雑誌連載をまとめたためか重複が目立ち、後半はややだれてしまったのだけが惜しい。

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2019年02月24日

Posted by ブクログ

「既視感」ある内容。二国沿いの大田区出身なので、バスで行くには河原町団地〜ソリッドスクエア、東口という経路だった。あの頃ラゾーナは無かった。西口は夜になると人がいなかった印象。一瞬だけ京急川崎のカラオケ屋『わ!』でバイトしたが、今もあるのだろうか…。チッタのタワレコや岡田屋のサブウェイなどの淡い思い出と、日進町の高級車が路駐する道や怖かった深夜の公園の思い出の対比。池上町方面は未体験。

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2019年01月30日

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私の好きな岡山のお店で本が置いてあり、貸すよと言ってもらい手に取ったのがこの本でした。
1番最初は中一殺害事件について。被害者が年齢も近い子で、同じ島根出身だったなんて当時の私は知らなかった。
BAD HOPのLife StyleがYouTubeにあがったときはずっと聴いていた。この本に出会わなかったら彼等のバッググラウンドをしっかり知ることは無かった。
素敵な感想は書けないけれど、この本に出会えてよかった。

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2025年03月04日

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文化の大切さ、人との繋がり、出会い、愛情の大切さがわかる。本当に人と繋がり、出会いというのもは重要で、それを掴み取れるときは取らないと、
自分を助けることは難しい。
文化は人を人と繋げてくれるツール。

閉塞空間での悪風、貧困、孤独感に囚われている状態では視野を広く持つことができない。
いい未来が想像できないから、一時的な快楽や心地よさを求め、薬、酒、ギャンブルに溺れる。
限られた選択肢しかなく、それが間違った道だとも思ってもいない。分かっていても、開き直って正当化をする。
そして、それを責めることはできないなと感じる。
その環境が幼い頃には出来上がっていて、そう育ったからそうなった。

二極化された街の光と陰、川崎は新宿に似ている。
初ルポルタージュ面白かった。

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2024年12月18日

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”サンタクロースがやってこなかった子どもでも、サンタクロースになることはできるのだ”

ノンフィクションの池袋ウエストゲートパークを読んでいるようだった。
出版された当時から読みたいリストには入ってたけど、なかなか読めてなかったやつをやっと。
こういう土地柄のストーリー、しかもハードな現実の物語って読み応えあるし語弊があるけどめちゃくちゃ好き。
その理由はなんなのかっていうと、自分の経験では慮れない、ある意味全く共感できない状況を見せつけられるからで、想像力や自身の社会での立ち位置の認識の圧倒的な欠如を感じるからなのかもしれない。
冒頭でも書いたように、一種の市井のヒーローたちの物語にように感じるけど、それは同じ日本に存在する紛れもない現実。
そんな状況下での連帯や繋がりは、作中でもあるように、「ルーツ」ではなく「におい」という、ある種一番現実的な感覚で生まれるもの。
そういうハードな環境で、外部からの介入や制度によってもたらされたものではなく、人と人との繋がりやひどく純粋な欲求によって形成されたストリートカルチャーは、いつの時代も若い人を中心に惹きつけてやまないものなんだと思う。
どんな絶望的な時代や状況でも、「もしかしたら自分も」と微かにでも思わせてくれたり、なにかに努力することの意味を見出してくれる人たちを、フッドスターと呼ぶのだろう。

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2023年04月03日

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道を一本隔てて生活しているだけで、見ている風景も生きている世界もまったく違う。

アメリカの郊外で暮らしていた時に感じた実感だけど、現代の日本(しかも割と近所)でも十分にリアルな世界線だった。

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2022年03月28日

Posted by ブクログ

スラムツーリズムブームの嚆矢になったような作品で、作中で言及されてるようにそう言う面もあるけど、読んだ印象は、それよりも地域と文化の関わりが多く描かれていて、(2021年から見ると若干楽観的過ぎるのではと思えてしまうような)ポジティブなフィーリングにむしろグッときた。

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2021年08月15日

Posted by ブクログ

いつの時代?本当に日本なの?ぐらい未知の世界だった。
でも川崎の空気感が感じ取れておもしろかった。
小沢健二の川崎ノーザンソウルや、岡崎京子のリヴァーズエッジに言及しているところもよかった。
ヤクザや不良のしがらみ、辿ってきた歴史なんかの裏の世界と、ラゾーナや新しくできたマンションなんかの一見キラキラした表の世界が混ざり合って混沌としてるのが川崎の魅力なんだと思う。
地元からカルチャーが生まれるところは、川崎ならではだなと思った。
大きな街なのに地元民が多く、よくも悪くも繋がりが多いからなんだろうな。
治安の悪さを言われることが多いけど、人の繋がりがあって居心地よく駅前が便利なので、合う人はハマる街だと思う。
(普通に暮らしてる分には危険はない)

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2021年05月07日

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磯部さんの文は不思議だ
その場に自分が同席してる感覚が他より強い

磯部さんの文は詩的でもある
それゆえ強く訴えかけてくるものがある

そして、本なのにINTERLUDEがあるって新鮮

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2021年05月05日

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川崎市川崎区で起こった中一殺害事件、簡易宿泊宿火災、幸区で起こった老人ホーム殺人事件。川崎で不穏なニュースが続いた2015年。どんな土地なのだろうかと、取材をしている。
前半は川崎のディープな事情が分かる。今の時代にこんなところがあるのか?と驚いてしまう内容。負の連鎖。
中盤からは川崎から出たラップグループBAD HOPのメンバーや、それに関係する所謂不良たちへの取材から見えた川崎を書いている。
中盤以降は取材した人は違うが、だいたい内容は同じ。
家庭環境が悪く、不良しか道がなく、中学卒業したらトビかヤクザか、な生活から、音楽で将来の道筋を開いたBAD HOPメンバー。ラップ、ヒップホップ、スケボーは大きく道を外れようとしている若者に希望を与えている。(本に出てきているメンバーは大体警察のお世話になっているが…)
貧困、移民の社会の闇が川崎南部に凝縮されている。彼らだけが悪いわけではなく、社会の問題でもある。

取材した人が偏っているため、川崎というマチをあまり深く、多角的に取材はできていない印象。もっと色々な面からこの町を知りたい。

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2020年01月25日

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語弊がありそうですが、爆笑しました。幼い頃から、(近所なもので)なんとなく川崎に抱いていたイメージが、形を変えぬまま膨らんで本になった印象。こえーよ、まじかよ、と思いながらも読む手をとめられない。ルポなんだけど、筆致の緩急は小説のようで、「次はどんなやばい話が聞けるんだ」と一気読みしてしまいました。問題提起もありますが、いかんせんエピソードが強すぎてそちらに気を取られがち。

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2019年07月11日

Posted by ブクログ

私にとって近くて遠い町川崎。
自分の暮らしている世界とはかけ離れた世界がそう遠くないところにある。子供の時から過酷な環境に置かれた人たち。
音楽によって、その世界から脱し、でも地元を離れず、そこに住む子供達に還元していこうとする姿が、とても素晴らしいと思う。子供達の将来の選択肢を増やしてやろうという思いがあるのがすごいと思う。
ヘイト・スピーチは悲しい。自分より誰かを下に見ないと自分を保てない人たちが悲しい。川崎市も頑張っておられるようだが、まだまだ頑張って欲しい。それを市民、国民が支持し、後押ししていかなければ。

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2019年07月09日

Posted by ブクログ

2000年に入社して、駅前の川崎事業所でけっこう研修を受けて、飲みにも行ったのに、このように色んな闇を抱えた街だとは知らなかった。
たしかに川崎に住んでた友達が「夜、ホームレス通しが殴り合いの喧嘩してる」とか言ってたなぁ。
ちょっとカルチャー寄りの書き方だよね。もっと多様な切り口があるんじゃ?と思っていたのだけど、巻末に書いてあったように筆者のとバックグラウンドからフォーカス絞って書いたのだと読んで納得。確かに切り口広すぎるね。貧困、母子家庭、薬物、DV、格差、少年犯罪、人種差別、ヘイト、等々
近寄らない、見ない、は何の解決もならないが、何をしたら良いかも分からない。まずは、こう言った現実や生活があるということを知る事、それが特殊ではなく誰に起こり得ることだと言った認識を持つことなのかな。

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2019年03月17日

Posted by ブクログ

実際の川崎はどんな"とんでもない"場所なんだろうか?
そんなことを考えながら、読み進める。

自分の生活習慣では想像も出来ない世界が、
川崎の人たちにはそんなに身近なものになるのか?
ちょっと盛りすぎてるんじゃない?とか、
それは言い過ぎでしょ、と思う表現があるけれど、
それもこれも、どれも実際に私は知らない世界なので、
ただ圧倒されながら読み進めるしか出来なかった。
川崎、行ってみたい。

ルポタージュなんてほとんど読まないけども、
たまたま表紙がかっこよくて手に取りました。

薬物、ヤクザ、不良、ヒップホップ、なんとなく
繋がりがあるんだろうなと思っていたキーワードが
密接に関係していることを証明してもらった気がしました。

中一殺害事件が、センセーショナルに報道されたのは
鮮明に覚えていて、それこそLINEやSNSが
幅広い世代になくてはならないものになった
その瞬間に起った衝撃、という感覚がある。

本作の事件の内情を読んでみると
それは全く時代的なものじゃなく、
深く根付いた文化と環境が引き起こした事件のように思った。ふれあい館のスタッフさんの章、後半に出てくる言葉がとても心に刺さりました。

悲しい負の連鎖を断ち切ろうとするヒップホップの若い世代のムーブメントに、私も少し触れてみたい気がしました。

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2019年02月24日

Posted by ブクログ

過剰な歪さで負の連鎖がぐるぐる渦巻いている街。でもその連鎖の中にはすがるための藁もあって、それがヒップホップだったりストリートダンスだったり格闘技だったりスケボーだったり、つまりあらゆるカルチャーが受け皿となってかろうじて希望を維持できている。もちろんその希望を捨てて泥沼の中に這い戻っていく子たちもいるが、ふたたび戻ってくる子たちもいて、そういう意味でこの川崎という街は、希望も絶望も全て等価のものとして日常にありふれているのだろうと思う。最後に川崎に行ったのは、たぶん10年ぐらい前。クラブチッタのイベントで、川崎に着いた夜はなんだか酔っ払いが喧嘩しているし、その近くで何事もなかったようにホームレスが寝てるし、中坊は煙草堂々と吸ってるし、ザ・スラム!という感じで、それが朝になって帰るとき、夜見かけた喧嘩してた酔っ払いが普通に転がってた。生きてるのか死んでるのかもよくわからない。ゲロと血の沼の中に顔を突っ込んで。そんな異常な光景を見ても不思議とどうでもいい気持ちになっていた。あのときのぼくは川崎に何度も来ていてあの街にあっさり感化されていたのだと思う。ふとそれに気づきあの距離の近さがちょっと怖くなって、あれ以来行ってない。飲み屋のおっさんもラーメン屋のおばちゃんもとても良い人だった。全身刺青の初老のおっちゃん(自称ハスラー)はいつも顔色の悪いぼくにやたら飲み食いさせようとして迷惑だったけど、嬉しくもあった。あの頃音楽やってた友達は今は関係ない仕事しているし、川崎にももういない。携帯の番号も、もうずいぶん前からわからない。だからもう川崎にいく理由もなくなった。ぼくもずいぶん変わってしまった。10年。あの街はどう変わっただろう。あの街はどう変われないでいるのだろう。変わってしまったものと変われないでいるものが混在する中でそれでも日々を生きていかなければならない人たちに、そもそも小難しい感慨は必要ではないだろう。とにかく死なないこと。日々楽しむこと。取り巻く状況は過酷だと思う。歴史的に多文化地区であるということは時として憎悪と暴力の捌け口にもなって来たということだ。それでも生きていくあの人たちのたくましさを、ぼくはじかに見て知っている。変われない川崎の強さと優しさと暖かさと残酷さ。それらすべてが一続きのものとしてあるのが川崎。赤と黒の街。

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2018年11月14日

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川崎のディープエリアをそこで生まれ育った人たちへのインタビューを中心に川崎の過去、現在そして未来への希望を記した本。
現在でこそ、川崎は高層マンション、大きなショッピングセンターやコンサートホールができ普通のにぎやかな街の様相を醸し出しているが、かつては工業地帯とそれに伴う公害、風俗店(これは今でもあるが)等、一定年齢以上の人たちにはあまり良いイメージの街ではなかった。
本書はそのようなバッドイメージにつながるような、川崎のダークサイドを浮き彫りにしているが、単にその部分を強調するわけではなく、その中で川崎を愛し、必死に生きている若者たちの模様を明確にすることで将来への希望を描いていて、単なる興味本位のルポとは一線を画した良書である。

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2018年08月25日

Posted by ブクログ

「ここは、地獄か?」という帯のコピーと黒煙を上げる工場の無機質な写真。音楽ライターでもある著者による本作は、近年、凄惨な殺人事件・放火で話題になった川崎の実態を描いた傑作ルポルタージュである。

アメリカのデトロイトを彷彿とさせる劣悪な環境下で生まれた近年のヒップホップや、歴史的なヤクザとの関係性、売春、ドラッグ、人種問題など、極めて生々しい実態が克明に描かれる。そんな中である若者はヒップホップに、またある若者はダンスに、スケートボードに、と自身が進むべき道を見つけられた者たちはまだ幸福なのだと思う。彼らの背後には、そうした道を見つけられずに、地元の不良からアウトローへの進まざるを得なかった仲間の姿が容易に想像できるからである。

それでも音楽やダンスといった文化が一抹の光になっているということは、読者である自分にとっても多少の救いにはなる。だからといって自分に何ができる、というわけではないにせよ。

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2018年07月08日

Posted by ブクログ

日本にもスラムはあるんだなぁと思う反面、劣悪な環境下でも逞しく生きる人々が登場するので悲愴感はない。

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2023年12月04日

Posted by ブクログ

帯の「ここは地獄か!?」に少し笑って購入・読んだ本。
自分はこういう街に全く明るくないから、まっさらな状況で読むことが出来たと思うんだけど、それにしたってみんなラップやってるな?笑 ラップかスケボー、時々薬。後書きかどこかで著者自身が情報が偏ってることを示唆していたからいくらかは偏ってるんだろうけど、どれぐらい事実なんだろう、と気になりながら読んだ。

中盤、在日コリアンラッパーのFUNIが言っていた、「欲望が剥き出しになっている街で育ったから周囲はみんな早熟で、北部(フラットで清潔なニュータウン側、として描かれている)の学校に通ったとき周囲の幼さに驚いた(意訳)」というのは面白かったな。そこには少しリアリティを感じた。そんなふうに共感したり理解できるエッセンスは間々あるのでそれを拾いながら読んでもいいかもしれない。

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2022年05月13日

Posted by ブクログ

誰も親や環境を選べないからこの本読むと 
悪いことしてきた人達を責められないというか。。複雑な気持ちになる
そりゃグレるよね。。って。 
 
でもヘイトスピーチに抗議したり
アンチレイシズムな人達がたくさんいて 
色んな国の人もいて。 
仲間同士の絆も深くて。 
貧困、差別、もっともっと色んな問題が 
解決したらいいなぁー 

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2021年04月01日

Posted by ブクログ

読んだ。大好きな番組クレイジージャーニーにBAD HOPというヒップホップグループが出ていて、生まれ育った川崎という都市のことをたくさん喋っていたので興味を持った。
川崎には、川崎区や鶴見区などサウスサイドと呼ばれるエリアがあるらしい。光化学スモッグが常に排出されている工業地帯。治安が悪い、という認識はあったけれど、こんなスラム街のようなところとまでは思っていなかったのでだいぶ衝撃を受けた。
本書はそんな川崎で活躍するかつての不良少年少女を追ったドキュメンタリーだ。川崎でだからこそ育った音楽、ダンス、文化。負の連鎖を断ち切って、これから川崎で大人になっていく子どもたちの希望となれるような存在になった。出生や家庭環境を恨むではなく、過去を後悔するではなく、川崎がルーツであることを武器にし誇りに思う姿はとてもクールで格好がいい。

ダーク・ツーリズムという言葉を初めて知った。悲劇の跡地を訪れて追悼し知的好奇心を満たす観光のことだそうだ。
それの変種としてスラム・ツーリズムなるものもあるらしい。それが、住んでいる人たちの生活や貧困の実態を興味本位で覗きたいという下世話な高みの見物であることは否定できない。でも読みたい。知りたい。

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2019年10月28日

Posted by ブクログ

川崎中一殺害事件はかなり印象に残ってる。
あの事件があって、やっぱり川崎はやばいところだと思った。この本の中でもかなりアウトローな育ち方をして、そこにエンターテイメントが出来ている。何かきっかけがある人が変われるのだろう。そして、視野を広く持つ大事さは同じような境遇で育った身としては強く主張したい。

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2019年07月30日

Posted by ブクログ

川崎区に5年くらい住んでいたけど、知らないことが多かった。
でも確かに、ダンボールハウスに住んでる人や、ケンカを見かけることはあったなぁ。
10代にはキツそうな街だった。

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2019年04月23日

Posted by ブクログ

等々力陸上競技場と武蔵小杉駅と川崎駅しか知らない私にとって、ここに書かれている川崎はあまりにも遠い世界。
このギャップを知っている人はどれくらいいるんだろうか。

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2019年01月03日

Posted by ブクログ

「川崎ってダサい」とか「川崎って公害の街」とかよく耳にする。最近は、中学生の殺人事件とか、老人ホームの殺人事件、簡易宿泊施設の放火事件とか、耳にしたくないような事件も続発した。そんな川崎の「今」を描くルポ。
ということで手にした。
構成としては、「不良版 現代の肖像」として『サイゾー』に連載されたものをまとめたというだけあって、文中は、同じ人ばかり登場してきて、整理すればいいのに…という印象はぬぐえない。
また、川崎南部と北部は、住んでいる人たちもライフスタイルも、たぶんカルチャーも全然違う。北部のことも書かれていたらおもしろいと思う。これでは、『ルポ川崎区』かも。

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2018年06月13日

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