雨瀬シオリのレビュー一覧
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娯楽漫画でない漫画だからか、発売後すぐ読むわけでなく、新刊で買ったのに昨日まで読まずにいました。
実際読んだら、読み進んでしまい、寝る時間の十二時を過ぎた読み進めてしまった。
今の自分の行いが、人からどう見えるか?恥ずかしい行いわしていないか考えさせられました。
漫画の内容なそのような所があった訳では無いが、読んで一息ついた時に、ふと自分はどうだろう?と考える漫画。
私は、こういうのを定期的に読まないと、自己中心的な、嫌な人間になるなぁと思いました。
読んだ今が良い人間になった訳ではないですが…
今日のあの態度は無かったなぁ、と思うくらいには出来ます。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ悩める生徒に倫理・哲学の言葉でもってアドバイスしたり一緒に悩んだりする漫画の第7巻。
今巻は授業で「なぜ人を殺してはいけないのか」を生徒たちに話し合わせるのがみどころ。
「法律で決まっているから」という点を皮切りに、なぜ法律で決まっているのか、昔の時代はどうだったのか、戦争で人を殺すほど称賛されるのはなぜか、自分が殺したいと思うときはあるか、あるならなぜしないのか、殺し合いが続いたら国が成り立たないといったさまざまなトピックが展開されていく。
最終的に「良心の呵責」というキーワードから、殺人にかぎらず悪いことをした心の痛み、罪悪感を感じるように人間はできている。殺したくない、だから殺さない -
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ネタバレルッキズムに対し、ある程度までは仕方ない。美を”優秀”と捉えるのは人間の本能として抗えない。ただ差別になっては行けない。という答えが現実的でよかった。それぞれに自分の心と向き合う必要があるのだと思う。
なぜ人を殺してはいけないのか?という生徒に対し、ゲシュタルト療法のカウンセリングに連れて行くのも良かった。そのようなカウンセリングがあることを初めて知ったし、自分よりも適切な人を紹介することが本当の手助けなのだと知った。
女性の性欲のエピソード、体罰のエピソードに対しても真摯で押し付けがましくない高柳の言葉が素敵だった。
現代人に自己肯定感が低い人が多いのは、随分小さい頃から「社会に適合出 -
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今回も、どのエピソードも良かった。特に好きだったのはゲーム依存の青年が、スマホをなくしたことで居場所の無さ・やることの無さに気づき、労働の価値を考えるエピソード。私もスマホ無くしたらやること無さすぎて不安すぎてやってられないだろうなと、心当たりがありすぎた。
あとヤングケアラーの高校生が、言葉や自分の本音に気づくエピソードもよかった。優しい子ほど真面目な子ほど、陥りやすい状況だよね。
アーレント「現代人には「余暇」が増えすぎた。」余暇は労働で得た富を消費する事にしか使われないから、頑張って働いたお金は暇つぶしのために消費されるだけ
人の心とは自分で思っている以上に”言葉”というもので大 -
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ネタバレ喫煙行為も人によっては自傷行為の一種かも、
という話、なるほどと思った。
LINEグループから抜けたらやはりいじめられてしまう。
それについての議論を倫理の授業でディベート形式で行うことになるが、このシーンが素晴らしかった。
倫理はとても大事だけれど、それがわかったところでうまく生きられるわけではない。
いち子ちゃんは悲しい思い出になってしまったかもしれないが
あとになって先生の誠実さや闇に思い至るのではなかろうか。
みんな、倫理で学んだことを
先生との過去のエピソードも良かった。
人間は変わっていないのに正義は時代の流れで変わっていくというのも
納得するものがあった。 -
Posted by ブクログ
高柳の闇が深く、彼自身に迫る話が多かった。自問し、悩み、矛盾を抱えていると自覚しているところが、人として、主人公キャラクターとして、とても好き。第3巻までで登場してきた生徒たちの、話し合いと卒業。そして新たな学年。
リストカットした生徒の根本的原因を探ろうとすると、彼らにとって敵になってしまう。「正しいこと」を説き続けてきたけど、「報われない」と感じる高柳。
いち子の告白を断って、扉の前に座り込むラストシーンが印象的だった。
高柳「教えたい 倫理がとても大事な事で それがたとえ分かってもうまくなんて生きられない そんな愚かな人間の愛し方を... 自分自身の愛し方を...」
恩師との2人