メルヴィルのレビュー一覧

  • 白鯨 中

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    この巻は物語に直接関わらぬ学術的記述が大半を占める。こうした百科事典の様な構成こそが特色とは理解しつつも鯨に対し著者ほど思い入れ無き小生は余り興が乗らず淡々と頁を繰る。本作を最後まで読み通すうえではここで匙を投げずに進めるか否かが鍵となろう

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    2025年02月14日
  • ビリー・バッド

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    どこかでオススメとして紹介されていた本。
    ハーマン・メルヴィルははじめて読んだ。
    作品もモビーディックしか知らないし、なんか怖そう&暗そうな作品としか知らなかった…。

    本書も不穏な終わり方をするらしいことははじめからチラチラと提示されている。
    ストーリーは短いし、実際かなり薄い本なのだけど、前半は作者自身が言うように、舞台装置の説明以外のことでも寄り道が多くて、なかなかストーリーが動き出さないのでちょっと退屈でした。
    そのぶん、中盤でストーリーは突然トップギアに入り、そのままブンブンと突き進んで終了。
    え、えー。不穏は不穏だけどそういう方向なんだなあ…。
    登場人物三人がオセロそのまん

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    2024年11月04日
  • 白鯨 上

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    ネタバレ

    なかなか難しい。けど面白いです。出航までの準備期間というところでしょうか。いかにマッコウクジラが恐ろしくて偉大で強敵なのかという事は身体の芯から伝わりました。確かに、あんな巨大な海の主と対峙する事はとても勇気のいる事で、僕はとてもじゃないですが無理です。捕鯨船が世界の開拓を後押ししたというのは本当かもしれません。鯨を追いかけて数年間海の上で様々な世界中をまわるのだから。

    自分の勉強不足もあり、場面を正確に想像できてない時も多く、漢字も読み方が難しい字が多く、まだ物語を完全に楽しみきれてはいないですが、後編も楽しみです。

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    2024年06月11日
  • 白鯨 中

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    読んでいる時の面白さは勿論として、読むことで知ったこと(知識)や感じたこと(感情)を記録し、纏めて整理するために考える(思考)、その過程や結果の記録として、記憶に残すためにこの文章(書評)を書いている。そしてこれを書くことの意味を強く感じる。
    この小説は鯨や鯨漁ついてあらゆる角度から分析されていてその知識量たるや膨大である。特にマッコウ鯨のことについて、餌としてのオキアミやダイオウイカのこと、頭から噴き出す噴水のこと、セミ鯨との比較、そして世界の海でどのように生息しているかなど、とにかく詳しく描写されている。鯨の生態学の本のようだ。あとはキリがないので省くことにする。
    モビー・デックの独特の白

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    2023年10月12日
  • 白鯨 (下)

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    冗長さが全体のクオリティを下げているような気がするが,書記を疑わせるような記述は現代にも繋がっていると思う。

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    2022年10月05日
  • 白鯨 (上)

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    冗長さが全体のクオリティを下げているような気がするが,書記を疑わせるような記述は現代にも繋がっていると思う。

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    2022年10月05日
  • 白鯨 (下)

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    大好きな歴史漫画『風雲児たち』にて、漂流していたジョン万次郎一行を救出した捕鯨船のことをふと思い出した。作者のみなもと太郎氏曰く、欧米のクジラ漁は燃料に使われる鯨油(げいゆ)確保のためだけで、日本のような肉目的ではなかったという。
    今ではその史実を棚上げ、わが国の捕鯨を批判する傍らで本書を米文学の名著だともてはやす。こればかりはアメリカという国がよく分からん…笑
    まぁ何だかんだ言って夏っぽい作品だし、同名のジェットコースターがあるくらいスペクタクルっぽいし…ということで、世間の夏休みに便乗して自分も航海に出た。

    主人公イシュメールが、宿屋が満室だったため先客で銛手(もりうち)のクィークェグと

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    2022年07月31日
  • 白鯨 中

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    捕鯨にさほど興味がない人には結構しんどい中巻。腹一杯のところに容赦なく詰め込まれる鯨知識の数々。読み進めるコツは多少わからなくても我慢して進めること、巻頭の船の解説図をよく見返すこと、そして何より蘊蓄の内容よりもメルヴィルの語り口に着目すること。そうすれば知らぬ間に沼(舞台は海だけど)にはまり込んでいる。

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    2022年07月30日
  • 書記バートルビー/漂流船

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    バートルビーは、主人公の心の広さや葛藤が細やかに描かれており、感情移入ができます。結果のところバートルビーがなぜ頑なのかはわからないままではあるが、読み手の感情を揺さぶる人物であることは間違いなく、作者の意図にまんまとかかってしまいます。
    漂流船は、なんだか方向感がない展開でめんどくさくなって読み飛ばしました。ミステリーだったんですね。展開次第ではもっと魅力的な作品になりそうな題材ですが話の筋に関係ない部分が多く注意散漫になってしまいました。

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    2022年03月13日
  • 白鯨 (上)

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    昔から有名な文学作品の1冊ですがどちらかと言うと翻訳が分かりづらく意味不明な部分も結構あるが船乗りの勇猛果敢な物語と言う感じです。またキリスト教的な考え方と物語のストーリーが交差していて、味わい深く一度は文学作品として読んでみると良いでしょう。

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    2021年02月09日
  • 白鯨 下

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    鯨のことを知ることはできた。
    その他には人種や宗教に関する尊重というのか受け入れというのか。
    しかし全体としてこの小説と言えばいいのか語りと言うのかをどう捉えたらいいものか分かりかねている。

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    2020年11月21日
  • 白鯨 上

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    序盤以外は語り手が定まらず、視点がふわふわと漂って海の上に浮かんでいるように感じる。その頃には物語も海の上で、うまい具合に誘導されていると感じた。聖書や歴史からの引用や比喩がふんだんで、わかりにくいことも多いが、それがかえって丁寧に読ませる。もっと冒険物語かと思ったが、人間の内面を掘り下げたり哲学的なところもある。モービィ・ディックはまだ姿を現さないが、その伝説が好奇心をそそる。さらにエイハブ船長の未来が気になる。それにしても、長い長い序章である。

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    2020年04月29日
  • 白鯨 下

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    ようやく読み終わりました。いやー、長かった…
    …というか、これ、名作なんですかね??正直よく分かりません。もちろん、背景には宗教的な含意があったり、また、白鯨はまさに「白人」の集合的象徴であり、船の乗組員たちは「アメリカ合衆国」の縮図的象徴である等、色々な解釈があり得、深読みができるようですが、体裁的にはまさに大作の「奇書」。何なんでしょうね、これは…

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    2019年10月20日
  • 白鯨 上

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    上巻のみの感想を記すとすると,これはかなり難易度の高い小説。

    比喩表現がふんだんに盛り込まれており,その情景を詳細に現しているが,想像が追いつくかは読者に依る。

    まだ出航して間もない段階なので,これからの展開に期待したい。

    抹香鯨←マッコウクジラってこう書くんやね。漢字の勉強にもなりました。笑

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    2018年07月14日
  • 白鯨 下

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    ネタバレ

    クジラが好きになるような方向性はないとは思うけど、クジラの柄のついた手ぬぐいとか見たら、買おうかしらと思ってしまう。

    クジラ、船、捕鯨の知識、幾人かの登場人物についてピックアップしたエピソード。
    話があっちこっち飛んで、「このトークいる〜?」っていうのも多かったけど、全体的には楽しめた。

    エイハブvsモービィ・ディック。ひたすら白鯨を追う。
    ボートに乗って銛で突いてって、大きな鯨にそれでいいの?って。命がけ。
    戦いの時は壮大な迫力ある映像が浮かぶ。



    最後に悲惨な生き残りの戦いはなく(捕鯨において、生き残った者同士が食べる事件が実際にあった)最後は語り手一人イシュメールのみだったから丸

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    2018年06月15日
  • ビリー・バッド

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    國分功一郎の『中動態の世界』において、中動態の概念の事例として用いられていたことから興味を覚えた。中動態~の中であらすじは語られてしまっていたので、淡々と読み進めた感じだったが、國分の主張と含めて、人間の意志と決断、そして責任についてあたらためて考えるようになった。なにげにメルヴィルは初めてだったので、巻末のメルヴィル評が、一番集中できたところだった。最近注意が散漫。

    18.3.14

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    2018年03月14日
  • 白鯨 (下)

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    ネタバレ

    非常に読みづらかった。ほとんどが本筋と直接関係がない鯨や捕鯨についての薀蓄となっており肝心の白鯨との対決は最後のわずか三章のみ。
    どこかでこの作品が世界文学の名作の1つに挙げられている理由が、文字通り世界規模のスケールで物語が展開しているからだという評を見たことがあるが、たしかに多数の人種と国、地域にまたがる話であった。だが、せっかく主人公と冒頭で仲良くなったクィークェグも、中盤以降は出番がほとんどない。伏線というわけではないのか?ただエイハブ船長が終始信頼を寄せていた(と思われる)のは、銛手や拝火教徒たちといった「異教徒」たちであった。少なくとも彼らは書かれた内容において白人と同等に扱われて

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    2017年08月15日
  • 白鯨 (下)

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    銛手のカッコ良さが際立つ。
    危険を背に生きる姿は現代で言うところの
    戦闘機乗りのようだ。
    また、異戦士としての魅力もある。
    侍、忍者、インディアン。
    独自の世界観、倫理感。良いです。
    本として内容の伝わりづらさがあるので
    挿絵が少しでもあると良いのだが。
    マッコウ鯨、セミクジラの姿かたちを
    文章で読んでもまったく伝わらない。
    wikiの併読を推奨。絵で見た方が分かりやすい。

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    2016年06月26日
  • 白鯨 下

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    白鯨が姿を現し、エイハブ船長以下乗組員と壮絶な格闘シーンがこれでもかと言うほど続くものと期待していた私にとっては正直物足りないクライマックスでした。前置きが長すぎて、肩透かしにあった感じ。巻末の解説の物語学的構造にはびっくり。テキストとしてそれ程の魅力を内包しているのだろうか、私にはこのような読解はまったく大げさ過ぎるような気がしました。

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    2015年01月31日
  • 白鯨 中

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    メルヴィル氏は、まことに博覧強記にして饒舌であります。鯨と捕鯨に関する多くの知識を読者に伝えてくれます。ですから、モービィ・ディックの姿はまだ見えないのであります。

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    2015年01月17日