結城浩のレビュー一覧
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ネタバレ素数をどうやってみつけるかについて、1から100まで整数を並べ、「エラトステネスのふるい」という方法を使ってじっくり解説がすすめられました。素数は特別な数ですが、それをみつける方法にもいろいろあって、古人の工夫によりさまざまな見つけ方があるのがおもしろいです。
オイラー(←名前はよくきいたことがある)は
2次式:n^2 + n + 41で非常に多くの素数を作り出すことができる、といったようです。
「全ての」ではなく、「非常に多くの」というところが素数の奥深さなんでしょう。実際、上記式で計算をすすめたときに素数ではなく合成数になってしまう場合もあります。
あとは数あてマジック。それぞれ数字がかかれた5枚のカードから、自分の思い浮かべた数字だけが書かれているカードを残すと、何を思い浮かべたのかがわかる、というのがとてもおもしろいです。
やっぱり数学はむずかしくなければおもしろい。そう思わせてくれるこの本はすごい。1日で読めたし。 -
Posted by ブクログ
HeartbleedやCCS Injection,そしてつい先日のbash脆弱性など,暗号からはやや遠いものを含めても,今年はソフトウェアのセキュリティインシデントが目立つ年だと思う.
この本を手にとったきっかけは,そのような出来事の目立つ年だったからである.不測の事態に対して,まずは基礎的な「暗号技術」について学び直そうと思った次第だ.
読み進めるに連れて,断片化されていた大学の知識が,暗号の歴史や論理的必然性を伴って整理されていくのを感じた.
「何故,この時,このような秘匿の技術が必要なのか?」
「この技術によって何が保証され,そして何が不足しているのか?」
等といった疑問が順番に解説するストーリーのお陰で,名前だけの記憶だった技術にも理解が深まったと思う. -
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数学ガールシリーズ第5弾。
今回は、衝撃的な生涯を送ったエヴァレスト・ガロアが発見した代数方程式に関する理論がメインテーマ。そう言えば、ぼくも中学、高校の頃に、5次以上の方程式にはなぜ解の公式がないのだろうと疑問に思った事があったが、結局受験勉強が終わると、そう言う事は忘れてしまい、じっくりその問題に取り組む時間を作るなどと言う事はしなかった。
大学生の頃、度々代数方程式関係の本などに目を留めたり、ガロアに関する本など買った事もあるが、まじめに読み通す事はせずに、まだ実家に積ん読状態になっている。本書に出会って、改めて学生時代の疑問が解決出来た様な気がする。そもそも問題自体もきちんと把握してなかった事もわかり、それも含めて二次方程式や解の公式を違った視点から眺められた事が良かった。
今回もいきなり「あみだくじ」から始まって、ガロア理論とどうつながって行くのだろうと疑問に思ったが、同時になんとなく後の展開へのつながりについてわくわくする気持ちがわいてくる。数学ガールシリーズはこの「ワクワク感」が魅力の一つ。
体と群の二つの塔をたてる時は、またもや数学の別世界のつながりを体験出来た。コンパスと定規を用いた作図問題も、今まで知っているつもりだった事が、代数方程式との組み合わせでより深い意味にたどり着く事が出来た様にも感じた。
ユーリが言った、「解の公式がいままでと違って見える」という台詞が特に印象的。 -
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萌えるのが恐くて今まで我慢してきたが、とあるビブリオバトルで紹介されるのを聞いて、ついパンドラの箱を開けてしまった。
これはいかん、忘れていた萌えの要素がある。ツンデレのミルカさんのセリフにいちいち反応してしまう。
そういうお楽しみ要素とは別に、数学部分も分かりやすい。不完全性定理は、その数学以外への意義、影響はいろいろ読んでいたが、数学の部分は全然分からず、岩波の有名な本で挫折していた。
しかし何とこの萌え萌えライトノベルで、挫折ポイントを越えられた。もちろん、証明は不十分。表現定理が所与の定理になっているが、それでも全体像がわかったので、再び岩波の証明に挑戦する勇気が持てた。
結城さんの、分かりやすく説明する技術は凄い。頭の中で切り替えが必要な所を丁寧に押さえているから、新しい概念に入りやすいのだと思う。 -
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数学ガールシリーズ第4作。
今回は更に新キャラクターが加わり、物語の方もますます充実。双倉博士の娘、赤毛のリサ。実際、今回の物語には欠かせないキャラクターではないだろうか。しかし...、主人公がますます羨ましい。
学生時代は、さほど計算機関係に興味があったわけではなかったので、アルゴリズムや確率の話は興味の対象ではなかった。ただ、大学卒業時のゼミの一つで、確率論の講読があったので自分でも勉強しようと確率論の教科書を買った。コルモゴロフの教科書で、いきなり公理から始まる。後に、経験的事実との関連も簡潔に述べられてはいたが、もちろん数学科ではない自分の中ではうまくリンクせず、理解にはほど遠いなんだかよくわからない事だったのだけは覚えている。
この本では「例示は理解の試金石」をキーワードに、学生時代にどうしても腑に落ちなかった内容が、もう一歩踏み込めた事を感じさせてくれた。さらに、アルゴリズムの具体的なステップ数の計算や、さいころがコインに変わるインディケーターの話を通じて、確率と連立方程式、オーダー評価がアルゴリズムと密接に関係し合っている面白さを知る事が出来た。これをもとに、もう一度コルモゴロフの確率論を読めば、理解が深まりそうな気がするのだが...。
主人公の「ぼくはばかか...」と言うくだりや、テトラちゃんが発表の内容になんでも詰め込もうとする気持ちは、自分でも経験があり共感の連続だった。
数学ガールシリーズの面白い所は、学校での勉強で個別に学習する分野が、互いに関連し合う現場を具体的に描き出してくれる所にあると思う。読み物としても楽しめるし、少し高度かもしれないが、中学生や高校生にはぜひ読んで欲しい一冊だ。 -
Posted by ブクログ
頭がほぐれる.気持ちが沸騰する.面白い.
数学で「あっ!わかった!」ってなる感覚を連続で追体験する感じ.
全体的には,数学8割にラノベ2割といった成分構成かな.
数学の解説を,登場人物同士の会話で展開してて,しかも登場人物には
ちゃんと思考のクセが設定されてるので,多方面の視点を自然に提供出来ていて,ただ単にハーレムラノベにしたいから(たぶん美)少女をそろえたわけじゃないんだぞ,という感じする.
シリーズ5作目なのを知らずに初めて読んだけど,全く問題なかった.
ぶっちゃけ,ガロアの第一論文をまんま解説しにかかる最終章はちょっと寝室読書では追いつけなかったけど,非常に楽しめた.
シリーズの他の作品も読むか~. -
Posted by ブクログ
数学ガールシリーズ第2弾。
今回は、ミルカさんとテトラちゃんに加えていとこのユーリが登場。ピアノのエイエイや主人公の母親がまた面白く、物語としても非常に楽しく読む事が出来た。
テーマはフェルマーと最終定理というミレニアム問題にもなっていた問題。こんなものを高校生や中学生が扱うんかい! と、半信半疑で読み進めた。確かに最終的な証明は出来ないとは言え、ぼくのような一般人にとってはかなり面白いと思う所まで導いてもらったのと、もう少し理解を深めたいという気持ちになる内容だった。
本書で印象に残ったのは、素数指数表現によるベクトル空間への架け橋だろうか。数論と幾何がこんなつながりをするんだと言う事に感動した。
整数とか剰余に関しては、学生時代はあまり面白い物だとは思わなかったが、本書を読んでみて、別世界との関わりでの面白さとその内容の豊富さが分かった気がする。これも何度も読み返したい一冊である。