結城浩のレビュー一覧
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数学ガールシリーズ第4作。
今回は更に新キャラクターが加わり、物語の方もますます充実。双倉博士の娘、赤毛のリサ。実際、今回の物語には欠かせないキャラクターではないだろうか。しかし...、主人公がますます羨ましい。
学生時代は、さほど計算機関係に興味があったわけではなかったので、アルゴリズムや確率の話は興味の対象ではなかった。ただ、大学卒業時のゼミの一つで、確率論の講読があったので自分でも勉強しようと確率論の教科書を買った。コルモゴロフの教科書で、いきなり公理から始まる。後に、経験的事実との関連も簡潔に述べられてはいたが、もちろん数学科ではない自分の中ではうまくリンクせず、理解にはほど遠いなん -
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頭がほぐれる.気持ちが沸騰する.面白い.
数学で「あっ!わかった!」ってなる感覚を連続で追体験する感じ.
全体的には,数学8割にラノベ2割といった成分構成かな.
数学の解説を,登場人物同士の会話で展開してて,しかも登場人物には
ちゃんと思考のクセが設定されてるので,多方面の視点を自然に提供出来ていて,ただ単にハーレムラノベにしたいから(たぶん美)少女をそろえたわけじゃないんだぞ,という感じする.
シリーズ5作目なのを知らずに初めて読んだけど,全く問題なかった.
ぶっちゃけ,ガロアの第一論文をまんま解説しにかかる最終章はちょっと寝室読書では追いつけなかったけど,非常に楽しめた.
シリーズの -
Posted by ブクログ
数学ガールシリーズ第2弾。
今回は、ミルカさんとテトラちゃんに加えていとこのユーリが登場。ピアノのエイエイや主人公の母親がまた面白く、物語としても非常に楽しく読む事が出来た。
テーマはフェルマーと最終定理というミレニアム問題にもなっていた問題。こんなものを高校生や中学生が扱うんかい! と、半信半疑で読み進めた。確かに最終的な証明は出来ないとは言え、ぼくのような一般人にとってはかなり面白いと思う所まで導いてもらったのと、もう少し理解を深めたいという気持ちになる内容だった。
本書で印象に残ったのは、素数指数表現によるベクトル空間への架け橋だろうか。数論と幾何がこんなつながりをするんだと言う事に感動 -
Posted by ブクログ
プログラミングの入門書を多数執筆されている著者による,数学の文章を書くときに気をつけることをまとめた本.
著者のいいたいことはただひとつ
「読者のことを考える」
これは数学に限らずHPでも説明書でもパワーポイントでも,ほとんどすべての書き事にとってもっとも大切なことだと,改めて思いました.
粒度を揃える/語尾を揃える/語句を統一する/二重否定を避ける/順序,階層は一方通行に/メタ情報与える/適切な例示を/問いと答えの呼応
などなど
正に「神は細部に宿る」という丁寧さです.
著者の本,『数学ガール』にもでてくる次の言葉も大変によいなと感じ入るところです.
「例示は理解の試金石」