火坂雅志のレビュー一覧

  • 美食探偵

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    ミステリー感は少なく、どちらかというと時代小説っぽい。実在の名立たる政治家たちも登場し、明治時代の空気を感じるには良いかもしれない。

    「美食」と題に付いているも、思ったほど美食感は少ない。もっと当時の料理紹介が欲しかったし、美食と事件の関わりもあるものだと期待していた。

    本編よりも、解説に書かれた紹介文の方が、村井弦斎という人物への興味を高めてくれた。

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    2014年02月06日
  • 軍師の門 上

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    吉川版を読んだ後なので数々の食い違いが見られる。吉川版では官兵衛と半蔵は秀吉配下に入ったのち知り合っているが、こちらは官兵衛が随分前にわざわざ半蔵に会いに行ってる。また吉川版では有岡城に乗り込んだ時は、官兵衛はまだ小寺氏の家来だが、こちらは小寺氏とは縁を切って秀吉の使者という立場だ。どちらが史実かは判断し難い。

    吉川版は登場人物がカッコ良く書かれ過ぎてる感があるが、本書は人物表現にはリアリティがある。官兵衛も勿論魅力はあるが、秀吉って面白い!と今更ながら感じいってしまった。作者が秀吉よりなのかと思う。

    力のあるものは慕われるけど嫌われる。小寺城内での黒田親子もそうだが、本書全体にその主張が

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    2014年01月29日
  • 軍師の門 上

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    豊臣秀吉に仕えた二兵衛と称される竹中半兵衛と黒田官兵衛。信長の野望をやっていて配下に加わるとうれしくなる二人を主人公にした話。上巻は、秀吉の中国攻めの途中で半兵衛が死ぬまで。

    黒田官兵衛が大河ドラマの主人公ということもあって読んでみました。

    オリジナルキャラとして遊女が1人出てくるぐらいで、展開としては変に脚色していないのがいい。
    全体としてあっさりしていて、胸熱くなるようなシーンも特別ないんだけど、逆に読みやすい。

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    2014年01月10日
  • 墨染の鎧(下)

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    自身の先見の明と行動力によって大名まで上り詰めたが、その栄達と引き換えに慧眼を失い、滅亡する・・・。
    やはり天下を語る器ではなく、有能ではあっても一官僚に過ぎなかったということか。
    安国寺恵瓊については読む前の印象を軽く上塗りした感じだったかな。
    家康についてどう見ていたのかには語られないのが残念。
    吉川広家、小早川秀秋らの人物観も前半と同じ人物とは思えない単純さで、関ヶ原までの導線が平坦過ぎる気もした。

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    2013年12月04日
  • 墨染の鎧(上)

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    信長~秀吉までの時代を毛利側からの視点で描いているのは新鮮だが、割とあっさりした印象で、のめりこんで読むという感じでは無かった。

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    2013年12月04日
  • 業政駈ける

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    全一巻。
    天地人の作者が描く、
    珍しい長野業政もの。

    武田に屈しなかった小豪族、長野業政を
    民を愛する熱い漢として描く今作。
    後の剣聖・上泉秀綱らと共に
    反骨を貫いた姿に胸が躍る。

    気持ちがいい物語だけど、
    肝心の武田戦がそれほど盛り上がらず、
    後半は若干尻すぼみになっちゃった印象を受けた。

    おもしろかったし、まとまってたけど
    もうちょい演出してほしかったかも。

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    2013年11月25日
  • 軍師の門 上

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    来年の大河に向けてお勉強のため読みました
    主役がジャ〇ーズということで微妙ですが
    ドラマ楽しみにしてます

    官兵衛のお椀兜をかぶる姿が見てみたい(笑)

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    2013年09月23日
  • 骨董屋征次郎手控

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    強力な敵役、がいるという意味でストーリーに重みを出している点がこれまで読んできた火坂作品の中でいいかもしれません。

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    2013年09月09日
  • 羊羹合戦

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    内容(「BOOK」データベースより)
    秀吉の“紅羊羹”を超える羊羹を作れ―。直江兼続より、翌年行われる関白主催の花見の会での上杉家の羊羹作りを任された庄九郎。練り羊羹を味わったこともなかった庄九郎による、越後ならではの羊羹を求めての戦いが始まった(「羊羹合戦」)。国学者・荷田春満が忠臣蔵の一件に関わっていたという、「桂籠」。亡き父親の想いを胸に、藩主の命による黒鯛釣りに士道を尽くす男を描く「釣って候」など、さまざまな趣向を凝らした全八篇。2009年NHK大河ドラマ原作となった「天地人」原作者の、他の長編の原点ともいえる作品も収録された、珠玉の時代小説集。

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    2013年08月13日
  • 軍師の門 下

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    毛利攻めから、秀吉の時代を経て、関ヶ原までのストーリー。関ヶ原までのストーリーが少し面白さをそいでいる。本当は江戸初期ごろまでやって、天下を取ろうと策略をめぐらすあたりまでやってほしかった。

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    2013年06月29日
  • 軍師の門 下

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    いや、面白かったのであっという間でしたよ。上下巻で3時間。最近の歴史小説のライトノベル化についてとやかくいう気も無いし、司馬遼太郎や藤沢周平と比べるのは酷だし、これはこれで力作です。しつこいけど『のぼうの城』みたいなラノベそのものの小説と比べれば、よっぽど上等だし中高生の頃に読んでたら好きな小説になっていたと思う。

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    2013年06月28日
  • 軍師の門 上

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    のぼうの城ほど軽くないですが、軽くて読みやすい歴史小説。何も考えずに大河ドラマの予習として読むには最適。

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    2013年06月28日
  • 軍師の門 上

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    上巻は、竹中半兵衛から黒田官兵衛ともに発展の時代。読んでいてすごくすがすがしい。ストーリーは黒田官兵衛中心だが、冷静な竹中半兵衛に対し、熱い黒田官兵衛といったとこか。読みやすいこの著者の文章に、前にも書いた勢いで、すごく楽しく読める。

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    2013年06月10日
  • 天地人 下 人の巻

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    上・中と読んで、下巻を読むのを、と言うか、下巻の存在を忘れてました・・・。
    とても読みやすいですが、なんとなく、内容が薄い気がします・・・。

    関が原は仕方がないとしても、大阪の陣も、さらっと終わってしまい
    ました。伏線の割には、真田幸村との絡みもそれほど盛り上がらなかったし・・・。
    主人公が、何故、「愛」と言う言葉を貫こうとしたのか、細工は流々でしたのに、仕上げはとっても分かりにくかった。
    実物がそのくらい複雑な行動をしていて史実に従うと主題と結び付けにくくなるのでしょうが・・・。キャラは立っているので、決してこの作品がつまらないわけではないですが・・・。

    また別の作品に期待しようと思いま

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    2012年11月11日
  • 真田三代 下

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    真田昌幸⇒真田幸村

    ほうっ・・・。
    物語後半になればなるほど面白かった。
    昌幸と信幸・幸村兄弟の生きる道。
    徳川家康の重臣・本多忠勝の娘を娶った信幸と、
    石田三成の盟友・大谷吉継の娘を娶った幸村。
    関ヶ原の合戦では兄弟が戦場にて合間見える形となる。

    耐えて、耐えて。
    でも譲れない一点では心を曲げず、命を懸けたいくさをする。
    戦場での戦いもさることながら、政治での戦いも重要。
    弱小勢力ながら、二度も徳川の大軍を退けた
    上田合戦のところは、小気味良い、という感じでした。

    読み終えてすぐ書いてるから、なんか熱いな(笑)

    ”いかなる難攻不落の巨城でも、それを守っているのは人である。
    人の和が崩

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    2013年07月26日
  • 真田三代 上

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    真田幸隆⇒真田昌幸

    上杉、武田、北条といった大勢力の狭間で
    必死に土地と人と名前を守った小土豪。
    上杉・武田が衰退したと思ったら、織田、徳川の台頭。
    知恵を絞り、人の心を利用して生き残った。

    兄弟関係が、なんだか好きです。
    兄・真田幸隆 と 弟・矢沢頼綱
    兄・真田信綱 と 弟・真田昌幸
    兄・真田信之 と 弟・真田幸村
    兄弟には、仲良くいて欲しい。

    最近、忙しくて本を読んでいる暇がない・・・。

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    2013年07月26日
  • 黒衣の宰相

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    ネタバレ

    徳川家康の右腕となり、黒衣の宰相と呼ばれた金地院崇伝の物語である。崇伝は京都の名刹、瑞竜山南禅寺の禅僧であった。崇伝は武門有数の名家に生まれた。室町幕府で四職と呼ばれた名門、赤松、一色、京極、山名のうち、一色の血を引いている。しかし、室町幕府の衰退に伴い、名門一色氏も昔の力を失った。崇伝の父、一色秀勝は、室町幕府の最後の将軍、足利義昭に仕えていたが、義昭が織田信長と対立し、京を追われて室町幕府は滅び、崇伝の父、秀勝もまた、京から逃亡した。崇伝は、当時5歳であり、南禅寺に入ったのはこの時である。

    いかに名家であっても、過去の権威にすがっていては、厳しい戦国の世を生き抜くことは出来ない。崇伝の青

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    2012年10月20日
  • 謙信びいき

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    タイトルは謙信びいきなのにいきなり直江兼続。謙信の話題は期待するほどにはない。どちらかというとマイナーな者の方が多い。歴史の裏舞台で自らに与えられた仕事をしっかりこなした男たちを紹介している。著者は新潟の人。国境の長いトンネルを抜けても雪国はなかった。そこには目もくらむような快晴の蒼空、太陽の恵みをいっぱいに受けた明るい世界が広がっていた。一時は雪国のハンディを背負っていることに理不尽な思いを抱いたこともあったが、今は、雪は決して負の面ばかりではないことを悟ったという。長い冬が終わり、春が訪れると山からは清冽な水が流れ出し、日本一の米、そして酒を育むことができる。これもすべて雪の恩恵。雪国に住

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    2012年08月15日
  • 墨染の鎧(下)

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    著者の作品は歴史上のいわば脇役的な人物や、組織の№2的人物を主人公とする作品が多いことが私好みで多く読んできた。
    本書も安国寺恵瓊という歴史上マイナー人物を主人公としたもので、毛利家における微妙な立場を的確に描きつつ、織田軍中国戦略を、受側の毛利家の視点で描いたものは読んだことがなかったので、新鮮であった。
    個人的な嗜好で注文をつけるとすれば、最後のクライマックスである関ヶ原実戦での主人公の軍団内駆け引きや足掻き、また、敗戦後逃亡して捕らわれるまでの葛藤などを著者流の人物描写を持ってもう少し物語濃く入れて欲しかった。(上下巻共通レビュー)

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    2012年07月24日
  • 墨染の鎧(上)

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    著者の作品は歴史上のいわば脇役的な人物や、組織の№2的人物を主人公とする作品が多いことが私好みで多く読んできた。
    本書も安国寺恵瓊という歴史上マイナー人物を主人公としたもので、毛利家における微妙な立場を的確に描きつつ、織田軍中国戦略を、受側の毛利家の視点で描いたものは読んだことがなかったので、新鮮であった。
    個人的な嗜好で注文をつけるとすれば、最後のクライマックスである関ヶ原実戦での主人公の軍団内駆け引きや足掻き、また、敗戦後逃亡して捕らわれるまでの葛藤などを著者流の人物描写を持ってもう少し物語濃く入れて欲しかった。(上下巻共通レビュー)

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    2012年07月24日