内館牧子のレビュー一覧
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試し読み
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Posted by ブクログ
「人がこの世にいるのはは期限付きだな。わかっていたけど本当に期限内だけみんなと一緒にいられるんだな」と、母を亡くして英太は思う。
で、あれほどやらないと言ってた終活に目覚める。
だがそれは、気になってたことにケリを付ける終活だった。
そしてそれは寝た子を起こしてしまう。
弘田も日出子も礼子も、英太の終活で叩き起こされた高齢者だった。
でもそれは他人軸ではなく自分軸の、思い残したことにケリを付ける終活で、皆それぞれ満足できるものだった。(ただ日出子と礼子のそれは、英太にとって冷や汗ものだったのだが)
内館牧子も運命をうすうす感じながらこれを書き、やりたいことをやり尽くした人生だったと思う。 -
Posted by ブクログ
文字がでかい。そこからして「終わった人」向きか?
テンポよく話が進み、読みが進んだ。主人公のようなエリートじゃないけど、同じような思考をしていて「自分も残念なオヤジだな」と思った。
定年退職したら自分は何をしにどこへ行くのか?この主人公のように「仕事をしたい」と強く思うことはなくても、社会と繋がるための一つの選択は仕事だと思う。間違いなく何も起こらないのはわかっていても、若い女の子がいれば小綺麗にしようと思うだろう。そういう気持ちさえなくなったら、それこそ「終わった人」。
自分にはこの主人公のような故郷はない。向かう場所を自分で作らないといけないのだろうな。 -
Posted by ブクログ
78歳の婆さんが主人公なんだけど、なかなか痛快で面白かった。こんな風に老いるのはいいねって思った。婆さんのモノローグが突っ込みキレキレでめちゃくちゃ面白い。夫とも仲良くて隠居して悠々自適な生活から始まり、この話はどこへいくんだ?って思ったけど、途中で夫が死んで妾やその息子が登場してから話は俄然面白くなる。
そこで主人公は他人は他人、別の心臓を持った人間、って境地に達するんだけど、これは俺も共感できる。自分の人生は自分で決めるしかない。
ただね、この婆さんなんだかんだと恵まれてんのよ。働かなくても生きていける住まいがあり、近所には訪ねてきてくれる息子や娘、孫に囲まれててね。その対比としてひと