内館牧子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ「義理と演技」のパートIIらしいのでそれも読みます。
男女のキョリ、違い、恋愛、結婚、ここに全て書かれてる!
姉妹の確執やお互いコンプレックス抱き合うのもリアル
以下引用
「必ずお姉ちゃんより幸せになってみせる。私はお姉ちゃんの幸せを何一つ邪魔しなかったのに、もっとすごい幸せを手にしたというのが一番の復讐になるのよね」
月子「私の背骨は家庭であり家族なの。そこに責任を取ることで初めて私がすべてに安らげる。私が私でいられる」
月子、航一離婚
航一「女房なんてつくづく沢山だよ。「私が私じゃなくなる」「何のために生きてるの」だのってね。そんなこと、男だって同じだっていうのにうっとうしいこと叫ぶなって -
Posted by ブクログ
4.5
最初はコメディーだと思って読み始めたので、だいぶ本格的な源氏物語が出てきて良い衝撃を受けた。
源氏物語がどんな話かは知らない私でも、現代風の言葉でわかりやすく書かれている、本作は読みやすかった。源氏物語では脇役にあたる弘徽殿女御にフォーカスして話は展開される。私は本を読むとき、いつも主人公やその周辺の人物ばかり注力してみてしまうので、脇役のことが気に入り、本まで書き上げてしまう作者は面白いなぁと思った。1000年以上も前に書かれた源氏物語が今も現代に伝わっているなんて本当に凄いことだと思う。文学の素晴らしさを改めて感じる1冊でした。 -
Posted by ブクログ
勝手に垣谷美雨さんの「定年オヤジ改造計画」を想像して手にした本書でしたが全然違ってた!
定年後の人生を面白おかしく笑って読めるかと思いきや、定年後のジェットコースター人生を切実に感じながら読むこととなった。
何がどん底で何が幸せかは人によって違うのだろうけど。
ただひとつ、定年してもやっぱり人生は自分との闘いなのだなぁと…
現役の頃とはまた違った自分との闘いがそこにはあるのだなぁと…
何をどう選択するか、自分の気持ちとどう折り合いをつけるのか。
そして旦那さんの定年後の生き方により人生が変わってくる妻もまた闘いなのだ。
思い出と戦っても勝てない、「勝負」とは「今」と戦うこと!と羅漢は言うけれ -
Posted by ブクログ
ネタバレ思い出は強い。過去になればなるほど美化され、現実が辛くなると逃避の行先になる。今を生きる人は思い出に浸らない。「若いといいね、なんでもできる」「今のうちにやりたいことやっときな」歳を取れば責任を負い、自由がなくなる。そういうのは言い訳で、歳を取っても挑戦してやりたいことを実現する人はいる。一握りだけど存在する。多くがそういう人を目指して、なれずに自身に失望し過去にすがる。
今を楽しむ、全力で過ごす、周囲の制限などもろともせず進む。歳をとると違うのは残されてる時間とこれまで積み重ねた経験で、それ以外はなんとかなる。
そういう直視したくない事実を突きつけられる小説。人によっては現実を受け止めるきっ -
Posted by ブクログ
著者は四歳からの大の相撲ファンで、女性初の横綱審議委員になった。
当時、角界の体質は古い、男女平等から改革せよと声が上がった。そんな声から伝統文化、国技である相撲を守る必要を感じた。
東北大学に入学して相撲道の学問的裏付けを相撲史から3年間みっちり勉強した。
本書は、彼女が大学で学んだ相撲史を基に、大相撲の面白さや不思議さが簡潔に書かれている。
・土俵の聖域についての詳細・懸賞の裏話・くやしかったら強くなれの格差社会(給料や衣装など)・まわしの裏話・朝青龍や白鴎との裏話などなど
好きじゃなきゃ書けない、大相撲の奥行きや摩訶不思議にあっぱれ!