内館牧子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
80歳間近のばぁさんの生き様がカッコよくキラキラと書かれていて、いつまでも若くいたいと思わずにはいられない私だけど、歳をとるのも悪くないなと思わせてくれる1冊でした。
すでに外見などで手を抜きがちな毎日ですが、主人公ハナのように偽善かもしれないけど、お洒落をして自分を鼓舞しながら堂々とした生き方で年齢を重ねていけたら素敵だなと思いました。
イライラする日や落ち込む日も沢山あって、心がすり減ったりもする。
全てを許すまではいかずとも、昔よりは確かに許容範囲が広くなったような気がします。年齢を重ねれば感じ方も違ってくるだろうし、仏にはなれないけれど相手のことをもう少し今より思いやれるよう、私自 -
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すぐ死ぬんだからを読んで内館さんの作品が好きになり
今回で2冊目。
70歳の主人公ということで
自分にとってはまだ先の話だけど
女性の生き方、女性の立場、自分の人生、人生の岐路、子育てのために自分のやりたいことを我慢するのか、旦那の駐在などなど
自分がこれまで考えてきたこと、直面してきたことが詰まっていて
楽しく読み進めながらも
考えさせられるポイントがたくさん。
今、中国に暮らしていて
周りの女性の多くが
男性に頼らずに生きていくことの大切さや
男性がいなくても食べていけるだけの安定した仕事を持つことの大切さをよく話していて。
そういう部分も感じながら読んだ一冊。
内館さんの作品、 -
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源氏物語にワープしてしまった若者といえば、光源氏の関係者の頭中将か、源氏付き人の惟光の近辺にいる人にするのか、と想像するのは平凡。陰陽師を持ってきた作者の発想は、ヒロインが弘徽殿女御であるからなるほどと思う。
なにしろ弘徽殿女御は超オカルトチックに、政的の恋人に憑りついて殺人までするのだから、陰陽師という現代から見るといかがわしくも怪しい職業なのでさもありなんと、一応は源氏物語を知っているのでわくわくする。
その若者「雷」君はトリップする前に現代社会では、大学卒業したけれど受けた全社落ち、フリーターになってしまい、行き場を探している青年というわけで、古文の文芸の世界で何を得るのかが興深い。 -
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ネタバレそこそこ、それなりに仲良し夫婦の日々のお話なのかと読んでいましたが、ん?んん??と展開があり、なかなか楽しく読ませてもらえました。
私自身、もう人生の半分にさしかかっており、悩み多き日々を過ごしてますが、読後、私は元気をもらえました!
あと、普通に家族仲が良く、支えあえる環境に羨ましさも感じました。
追記
現実に、父親の隠し子騒動があり、この本を思い出しました。(母は既に他界しています)
隠し子に罪はない、それは分かっているけれど、母の気持ちを思うと、我が家の過去の日々を思うと到底許される気にはならない。
いろんな立場の気持ちに共感できました、ほんとにこんなふうに思うんですね、リアルでした -
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ポルカドット、パラッツオパンツなど、知らないファッション用語ググりながら読みました。ハナの服装を詳しく表記しているので頭の中でハナが生き生きと動いていました。
主人公の強烈な内面がかかれており、この本は年寄りくさい人間を嗤いながら読むのだろうか、いやいや逆にそんな人間をバカにして若作りする人(ハナ)を痛い人だとわらいたいのか、初めはわかりませんでした。
ただのエッセイのような本だと思っていたら途中からの急展開で人生をじっくり考えさせられました。
私の母は嫁いできた田舎で、お洒落を楽しめずにつまらないと言っています。スカートを履いているだけで何処かにお出かけ?と聞かれてしまう。年をとると尚更周 -
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ネタバレ60代の多くは心と体のギャップに気づかない。60代は間違いなく「転倒注意年齢」 内館牧子「女盛りは不満盛り」、2020.2発行。①著者と愛猫カミラの日々がとてもいい話でした。秋田には忠犬だけでなく村人を救った忠猫もいたそうです。猫はやるときにはやるそうです(^-^) ②北の湖理事長に「どうしたら人気回復が」と聞くと、間髪を入れずに「いい相撲を取ることです」。座布団投げは観客からの「懸賞」。③今回、将棋熱がここまで高まったのは、天才棋士の強さだけにではなく、全棋士に漂う抑制の美、言葉の美に心打たれたこともあるのではないだろうか。