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Posted by ブクログ
正直なところ私は源氏物語は全く詳しくなく、ほぼ何も知らない状態から読んだ。
しかしとても読みやすく、面白く、サクサク読むことができた。
内容的には最近流行りの異世界転生ものっぽい感じがあり、物語序盤で主人公が手にするあらすじ本が言わば未来視のチートアイテムのような感じもある。
(とか言っておきながら、実は私自身は異世界転生ものは読んだことがないのを詫びたい)
そう書くと転生先でやりたい放題かと想像するが、作者自身のあとがきで記載の通り、しっかりと弘徽殿女御を中心とした源氏物語の世界に沿って話は進んでいく。
物語の中では主人公や弘徽殿女御周辺の人物の心理描写を中心として描かれており、現代の便利さなど一ミリもない平安時代の世の中でも、人の愛や嫉妬、母の強さなどは変わらないのだろうなと想像させる。
神の子とされるほどの美しさ、上品さ、人を惹きつける魅力を放つ光源氏も本作の中では性欲モンスターとして描写が強く、読んでいて呆れるというか、本当に「お前なぁ・・・」という気持ちに何度もさせられた。
私自身男性であるが、光源氏のように下半身に主導権を握られたくないものである。
ラストに向けた描写は大筋は想像通りだったものの、前向きな終幕となりすっきりした気持ちで読み終えることができた。
一番最後に衝撃だったのは、作者紹介欄に記載のあった作者の生まれ年。
1948年と書いてあり、本日時点で御年75歳。
あまりにも現代的な文で読みやすく、作者は30代かそうでなくとも40代くらいだと思っていたので、想像を遥かに超えていた驚きで読後感が吹っ飛んでしまった。
タイトルもプラダを着た悪魔をもじったのだろうと初見からわかっていたが、この映画も公開は2006年で全く想像がつかない。
作中にスマートフォンというワードも出てくるが、この本のリリースは2012年5月であり、当時のスマートフォンはiPhone 4Sの世代。
作中後半に出てくることを加味しても、執筆中はもう少し前のはずなのでiPhone4世代だと考えられる。
まさにスマホ黎明期でスマートフォンを持っている人のほうが圧倒的に少なかった時期。
そんな時代から当たり前のように作中にスマートフォンというワードが登場するあたり、作者の若さに本当に驚かされた。
最後にもしかしたらこの投稿を読んでいるかもしれないこの本を貸してくださった方へ。
4年も本借りっぱでごめんなさい。明日返します。
Posted by ブクログ
痺れる程にかっこよく、ウーマンオブザイヤーだったら大賞クラスの弘徽殿の女御がメインのストーリー。
源氏物語は、7年位講座に通っていたので元々興味がありました。
「十二単を着た悪魔」は本家とはかなり違う視点で書かれていましたが、最初から最後まで楽しく読ませていただきました。
ちなみに本家の弘徽殿の女御といえば、ヒール度100%の悪の帝王という感じです。
内館牧子さんはそのイメージを全て覆し女御の知られざる?魅力を存分に引き出す方法として、現代の感覚と発想を持つ女性として女御を登場させました。
とりわけ印象的だったのは彼女の言葉でしょうか。
とにかく何でもズバッとハッキリ言ってのけてしまうのです。
今の時代では好ましいかもしれませんが、平安時代では完全にNGです。
周りに控えている人々は完全に引いてまい、帝ですら
恐れていました。
どこまでも強くて厳しい物言いなのですが、言葉の底には、世のために…という確かな思いがありました。
光は気付いていたのだと思われます。
人間離れした鋭すぎる感性を持つ人物だったので。
そしてもう一人の主人公の雷。
雷は元々現代の人なのですが、なぜか源氏物語の世界へトリップしてしまったのです。
26年という長い年月を女御の側で過ごし、女御と他の様々な人物たちと喜怒哀楽を共有してきました。
その中で心の機微というものを捉えられる人間に成長したのだろうと思われます。
どんな時でも誠実に丁寧に向き合うという事は、相手の本当の思いに触れられる第1歩なのでしょう。
今一度、本家の女御を見直してみようと思い立ち、昔の資料を発掘中です。
当時読んでた本も出てきましたけど、それは又次の機会に。
私の部屋はすっかり散らかってしまいましたが大満足な読書体験でした。
(足の踏み場はありますよ…一応歩けますので…)
最後に女御の決めゼリフ。
「能力は形にして示すものだ」
やっぱり痺れます。
題名がピンとこない。
源氏物語に題材をとった作品は多いが、脇役悪役憎まれ役の弘徽殿女御をヒロインに仕立てた着眼点が素晴らしい。更にこのヒロインのキャラクター作りが実にいい。兄弟愛 親子愛 男女愛 権力愛と今も昔も変わらない愛情の描き方もすっと頭に入ってくる。(当時の人としてはあまりにも現代風の思考形態になっているような気がするが)
ただ題名がピンとこない。作者は随分なこだわりがあるようだが。
良かった
終わり良ければ全てよし。最後、主人公がスッキリとした気持ちで終わったので、良かったです。男前なこきでんの女御がとてもカッコ良かった。素晴らしい。
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