二木真希子のレビュー一覧

  • 精霊の木

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    守人シリーズでもおなじみの筆者のデビュー作。未来の宇宙開発の中で滅ぼされた民族。その子孫に超能力が目覚めたことで民族の過去が明らかになる。筆者が着想を得たという、老人と少女の会話のシーンは、物語の中核となるたけでなく、その後の作品の世界観や設定にも繋がったかと思うと何度も読んでしまう

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    2018年05月20日
  • 守り人シリーズ電子版 3.夢の守り人

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    先の精霊の守り人で登場した大呪術師トロガイの秘密がこの巻で明かされます。52年前のトロガイの娘時代に遡り、何故呪術師となったのかが語られるのですが…
    バルサがユグノという素晴らしく声の良い歌い手と出会った頃、トロガイの弟子であるタンダの姪、カヤが突然眠りから覚めなくなります。カヤの眠り続ける原因を探るタンダは、花番の罠に引っ掛かり、恐ろしい化け者の体にされてしまいます。バルサはタンダを救うべく花守りと死闘を繰り広げます。
    夢の世界は誰でも心地よく、覚めないで欲しいと思うけれど、いつまでもその世界にいるわけにはいかない。人生の先を見てしまい空しさに囚われてしまうと魂は、時に抜け出して異世界を彷徨

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    2017年07月08日
  • 守り人シリーズ電子版 炎路を行く者

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    ヒュウゴが何故、祖国を滅ぼした敵国の軍に入ったのか。
    そして同じく15くらいの頃のバルサがどうだったのか。
    切ないけれど、考えさせられるし力づけられるし、微笑ましいところもあるし、素敵な話でした。

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    2017年06月09日
  • 守り人シリーズ電子版 11.守り人短編集 流れ行く者

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    ◆王の奸計により父を殺された少女バルサと、暗殺者の魔の手から親友の娘バルサを救ったがゆえに反逆者の汚名を着ることになったジグロ。ふたりは故国を捨て、酒場や隊商の用心棒をしながら執拗な追っ手をかわし流れ歩く。その時々に出会った人々もまた、それぞれの過去を抱えて流れ行く者たちであった。
     地に足のついた里の暮らしと、そこからはみだしてしまった者の悲しみを描く「浮き籾」
     バルサがラフラ〈賭事師〉の老女と出会い、その生き様を目にする「ラフラ〈賭事師〉」
     護衛士暮らしの中でバルサが初めて命のやりとりをする「流れ行く者」
     幼いタンダの思いに心温まる「寒のふるまい」
    の四編を収録。

     バルサが、そし

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    2016年12月13日
  • 守り人シリーズ電子版 10.天と地の守り人 第三部

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    あー。終わってしまった…

    精霊の…からの壮大な物語。
    チャグムがグングンと成長する姿と、バルサが慎重にしかし確実に、人生に対する考え方を変えられていく姿。
    これからも、会えなくても共鳴しあっていくんだろうな。

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    2016年09月16日
  • 守り人シリーズ電子版 6.神の守り人  下  帰還編

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    じっくり読もうと思いつつも、いつも一気読みしてしまう。
    大きな力を持った時、どう考えどう振る舞うか。

    児童書にしておくのは勿体無い。
    もっと大人の目にも触れ手に取りやすい棚に置いておいて欲しい。

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    2016年07月03日
  • 精霊の木

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    ネタバレ

    児童文学作家としてのデビュー作。舞台は近未来。
    架空のナイル星に住む15歳の少年・シンと、従妹のリシアが、「ロシュナール」という迫害を受け続けた先住民の謎に迫るファンタジー大作。ヒットラーじゃないけど、人間の卑劣さ、醜さを描いた課題作でもあるように思えた。なので、児童文学とは言え、問題意識のある作品だと思う。

    それにしても、上橋さんがこのような、横文字を使った作品を書いていたとは新鮮である。
    個人的には、やっぱ「守り人シリーズ」のような大自然が目の前に広がるような世界観が上橋作品の中では好きかな。

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    2016年01月18日
  • 守り人シリーズ電子版 5.神の守り人  上  来訪編

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    ネタバレ

    シリーズの途中なので評価が難しい。
    面白かった。それは間違いない。
    何が正しいのか、何を求めているのか、アスラが自分自身に問いかけた時、本当を言うと、自分なら、自分だけでは戻れないのではないかな、と思った。ことに、激情に絡めとられてしまったら。
    「悪に堕ちる」という意味では、スターウォーズのダースベイダーが、なぜ、暗黒面に堕ちてしまったのか、実は、まだ腑に落ちていない。それほどの強い理由(暗黒面に堕ちなければ、本当にパドメは救えなかっただろうか?)は、どこにあったのだろうかと。
    アスラの場合は、その逆で、あれほど貶められ、蔑まれて育ってきながら、どうして帰還することができたのだろう?

    何か見

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    2016年01月09日
  • 精霊の木

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    設定が近未来的なせいか、デビュー作だからか、なんとなく薄っぺらい印象。
    児童文学なためかひらがな表記が多く、読み進めるのに難儀しました。

    環境破壊が進み、住むことの適わなくなった地球から離れた人類が辿り着いたナイラ星が舞台。
    彼らは先住民を「野蛮」と蔑んで迫害し、資源を独占する。そして自分たちのユートピアを築きあげたのだった。もちろんそんな歴史は、政府の思惑により何重にも包まれたオブラートで美化されている。
    環境破壊、強奪、実力支配、黒歴史には蓋を。
    ファンタジーでありながら、現代社会の歪を写しとっている筆致はさすが上橋さんと言える。

    ぜひ大人向けに、漢字を増やして文庫化してほしいものです

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    2015年12月11日
  • 守り人シリーズ電子版 9.天と地の守り人 第二部

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    11月-11。3.5点。
    最終章直前。チャグムとバルサ、戦争回避のために奔走。
    ナユグ(異界)の異変や、裏切りなどなど。
    とにかく、次作でラスト。楽しみだ。

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    2014年11月18日
  • 守り人シリーズ電子版 3.夢の守り人

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    11月-1。3.5点。
    第一妃と、タンダの姪が眠ったまま目覚めない。
    チャグムも同じ状況へ。タンダが魂呼ばいをするが、
    花の世界へ閉じ込められてしまう。
    バルサ・トロガイたちの必死の救出劇。
    面白い。トロガイの若き日からの物語。

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    2014年11月06日
  • 守り人シリーズ電子版 8.天と地の守り人 第一部

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    守り人シリーズ8作目です。

    このシリーズを読み始めてから、ずっと違和感というか、変な感覚を感じていました。
    それを、私は“感情面をあまり深く描いていないから”だと思っていたのですが、今作の井辻朱美さんの解説を読んで、『あぁ、こういうことだ!』と納得しました。

    この作品は“一つの場面の中で、語りの視点が外部のカメラになったり、つぎつぎに複数の人物の内面のつぶやきになっていったりするだけでなく、視線の行った先がふいにズームアップされたり、ものを見つめる視界が急収縮したりするように思えるのだ。”

    そう。まさにこれ。
    この作品を読んでて感情移入をすることがあまりないので、正直、チャグムとバルサが

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    2013年11月01日
  • 守り人シリーズ電子版 3.夢の守り人

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    守り人シリーズ3作目です。
    最近、守り人シリーズばかり読み進めているのは、友人がドサッと10冊まとめて貸してくれているからです(笑)

    今作では、トロガイの過去が明らかになります。
    そして、バルサがどれだけタンダのことを大切に想ってるのかも、直接的に描かれています。

    ただ、相変わらず感情移入は出来ずに読み終えてしまいました(^_^;)
    でも、チャグムとの再会は嬉しかったし、ラストもバルサとタンダの間に流れる空気が穏やかで、ほっこりしました。

    ユグノは最後まで好きになれませんでしたが…。

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    2013年10月25日
  • 守り人シリーズ電子版 3.夢の守り人

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    精霊・闇・夢、と3冊目。
    これが一番面白かった。

    チャグムが出てくる話が好きだなー。
    頑張っている男の子はかわいい。

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    2013年10月22日
  • 守り人シリーズ電子版 6.神の守り人  下  帰還編

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    今までで1番、絶望感があるというか、どうしようもない感じがして、少し苦しかった。無垢なアスラに巣食うものが強大過ぎて。ラストもちょっと悲しい。今までのような、読後感すっきり!がなくて、それはそれでいいんだろうけど、この物語はすっきり終わって欲しかったなぁ。

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    2013年05月06日
  • 守り人シリーズ電子版 3.夢の守り人

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    前作が好きすぎて、少し引きずったまま読んでしまったかも。なかなか「花の夢」の世界に馴染めず、のってくるのに時間がかかってしまった。でも、こういう幻想的な世界は好きだなぁ。夢ってまだまだ謎があって神秘的な感じがあるけど、そういうのがうまく文章になっていて良かった。チャグムはいつまでも子どもでいてほしかったのに、少したくましく、大人になっていたのが、何となく寂しい。

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    2013年05月01日
  • 守り人シリーズ電子版 8.天と地の守り人 第一部

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    あっという間に読めた。夜、寝たくなくなるほど面白かった。

    バルサ、チャグム、タンダ、シュガ、ヒュウゴ、それぞれがそれぞれの背景があり、各人が思い通りにならない世界を背負って、生きている。

    でも一生懸命、自分の信念に従って行動していく。

    ナユグの世界(異世界)はたまに出てくるけど、それほど出てこない。

    サグの世界(現実の世界)は、今、国取り合戦中。
    ナユグの世界は、天変地異が起きている模様で、暖かい川が北の方までながれてきて、今まで海ではなかった箇所が海になっていたりする。

    ナユグが見えるアスラ、タンダに助けられたコチャが、異変に察知して警笛を鳴らしている

    ナグルに暖か

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    2013年02月10日
  • 精霊の木

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    遥かな未来
    地球に住めなくなった人間が移民船で宇宙を旅し
    新たに人の住める星々を見つけた
    しかし、移住出来そうな環境の星にはどこにも
    人と同じように進化を遂げた文明があり
    その先住民との共生を余儀なくされる

    主人公たちの住む星も、そういった先住民の住まう星だったが
    地球人が移住して環境の変化した星に
    何故か適応できず、やがて先住民は滅亡してしまう

    …そう、人々は知らされていた———





    あとがきにもあったけれど
    これだけで三冊くらいは別ジャンルの本を書けそうな
    濃厚な作品だった

    SF、ファンタジー、そして歴史モノ

    主人公の従妹が不思議な能力に目覚めることで物語は始まるのだが

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    2013年01月24日
  • 精霊の木

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    上橋菜穂子のデビュー作品アイデア詰め込み過ぎな気もしたけど、面白い世界が描かれていて、メッセージ性もしっかり。

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    2012年12月14日
  • 守り人シリーズ電子版 9.天と地の守り人 第二部

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    カンバルである。カンバルではへたれな王と世間知らずな「王の槍」がタルシュがしかけた情報戦にひっかかりピンチ。だが、バルサとチャグムの必死の説得で翻意。カンバル王はロタ王国との同盟を結ぶ。
    エンディングでは、チャグムをカンバル騎馬軍を連れてロタ王国へ向かう。バルサは新ヨゴに危機を知らせに行く。ナユグが北の大地で春を迎えたため新ヨゴとカンバルでは気温が高くなり、雪解けによる水害の恐れがあるという。それでチャグムが行くと目立つのでバルサが行くということになった。
    カンバル編は「王の槍」の中の裏切り者(タルシュとの内通者)があの人物だった!? という意外さと、カンバル王の予想以上のへたれっぷりが際だっ

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    2018年10月15日