二木真希子のレビュー一覧

  • 精霊の木

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    ネタバレ

     上橋菜穂子のデビュー作。なんの前情報もなく手にとり、他の作品同様ファンタジーだろうと思っていたら、SFだったので驚いた。とはいえ、雰囲気はかなりファンタジーっぽいけれど。
     純粋に面白いか面白くないかでいうと、詰め込みすぎて読み疲れる感じがあったのだけど、歴史を改ざんする政府や、滅ぼされた先住民・ロシュナールに対する視線に、この作者らしい鋭さを感じた。先住異星人を技術レベルでABCに分けて、勝てそうだったら滅ぼしちゃえ! みたいな方策をとるほど、地球人が愚かで傲慢だとは思いたくないけど。
     あと、上橋さんは親と子について書かせたらホントぐっとくることを書いてくれるよなあ。(引用参照)闇の守り

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    2012年11月25日
  • 守り人シリーズ電子版 6.神の守り人  下  帰還編

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    上下巻の下巻です。
    相変わらず深いです。児童書と呼んで良いのだろうか?
    本作を読んだ子供たちがどういう風に感じるのか
    一度、聞いてみたいような気もします。

    守り人シリーズを読んでて毎回思うのだけど、
    食べ物が超おいしそうに感じる。
    何か匂ってくる感じ。

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    2012年08月31日
  • 守り人シリーズ電子版 11.守り人短編集 流れ行く者

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    バルサ、タンダの幼少期の物語。
    短編集ではあるけれど、シリーズ全体を思い出すシーンも。
    あんなに強いバルサも色んな経験をたくさんして大きくなったんだな、と感じた。

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    2012年06月07日
  • 守り人シリーズ電子版 3.夢の守り人

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    ネタバレ

    異世界の人の夢を食べる花に囚われてしまったタンダの姪っ子カヤ。そして同じ様に眠り続ける一の妃。
    カヤを救うために魂のみとなって花の世界に入ったタンダは、騙されて化け物となり、自分の体が傷つくのも構わず、リー・トゥ・ルエン<木霊の想い人>の歌い手ユグノを襲い続ける。

    今回もおもしろかったけど、前作2つの方が良かった。
    気まぐれなユグノがどうしても好きになれないのと、花の世界観がいまいちつかみきれなかった。
    チャグムとの再会は嬉しかったけど、一気に賢く理知溢れる性格になってしまっていてちょっとさみしい。
    でも、シュガとチャグムのやり取りや王宮の描写はかなり面白かったし、タンダの性格やトロガイ師の

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    2012年03月07日
  • 精霊の木

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    この頃『守り人』シリーズで大分色々なところで見かける方のデビュー作だそうです。
    ファンタジーだろうと思って読み始めたら違うのでちょっとびっくりしました。

    細かいSF的観点からの突っ込みは色々したいところですがこの作品の語りたい部分はきっとそんなところではないだろうと思うので。地球外知的生命体との接触はもう少し慎重になされるだろう、と思うのですがそれも又置いておいて。確かに自分もこの頃かじった程度ですがアフリカ史を読み、いかに歴史と言うものが征服者の立場によって語られているかと言うことを実感したのでこの作者の懸念には共感します。アメリカ先住民だってそうですよね。まあ今では野蛮人、劣等民像と

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    2011年07月22日
  • 精霊の木

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    守り人の原点~環境破壊で地球に住めなくなった人類は,さまざまな星へ移住した。少年ヤマノシンの住むナイラ星も人類が移り住んでから二百年を迎えようとしていた。ところが,シンの従妹リシアが突然,滅びたと伝えられるナイラ星の民「ロシュナール」の<時の夢見師>の力にめざめてしまう。彼らには滅び去った精霊と共に生きる「ロシュナール」に血が入っていたのだ。ロシュナールは意図的に人類によって滅ぼされたのだが,時を超える術を持っていたのだ~血の系統を遡る。西部劇で駅馬車を襲うインディアンが悪者で,ガンマンが正義の味方であった時代は過ぎた。アボリジニーに対する仕打ちも冷静に公正な立場で振り返らねばならない

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    2011年04月19日
  • 守り人シリーズ電子版 8.天と地の守り人 第一部

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    「大の大人が雁首ならべて、動かせないでいる運命を、わずか十六のあんたが、なんで、ぜんぶ背負いこまねばならない?」

    背負いこんでしまう人が、主人公になるんだよね、物語でも、人生でも。
    自分の人生なのに、自分は脇役で、誰か主役の人が作るストーリーに振り回されているように感じてしまう…。
    いつまでたっても主体的になれず、受け身で逃げ腰で…。
    そんな自分を、今度こそ辞めたいので、バルサとチャグムの旅の続きに戻ります~

    「わたしが背負っているのは、重荷じゃなくて…夢だから。」
    チャグムのこの台詞、鼻がツーンとしまさた( ; ^ ; )

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    2011年03月21日
  • 精霊の木

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    上橋さんの「デビュー作」
    SFですよ! でも、やっぱりテイストはファンタジーでした。
    面白かったです。
    でも、今の作品に比べるとやっぱりいろんな意味で稚拙かな~
    世界観は面白い。
    でも、もうひとつ、ロシュナール人と精霊との関係がわかりづらく、
    そもそも「精霊」がどういうものかさっぱりわやだった^^;

    しかし、上橋ファンなら一読の価値はありかな。

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    2010年09月02日
  • 精霊の木

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    上橋さんの1番最初の作品。

    これが原点なんだなーと思う作品でした。

    SF要素もあり面白かったです。

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    2010年06月23日
  • 精霊の木

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    デビュー作です。
    なので文章が拙いです。もうほんとーに拙いのです(笑)。
    言葉の選び方もですし、文章のまとめ方とか、話の運びとか、ああ~若いな~て感じ(^_^;。
    でも「このテーマが書きたい」という意思は感じます。ちょっとてんこ盛り過ぎるけど。
    後書きに、この原稿を持ち込んで読んでもらった編集の人に「プロならこのネタで何作か書くよ」といわれたそうですが、まさにその通り。上手いこというなこの人!と見知らぬ編集者に感心してみたり。

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    2010年04月25日
  • 精霊の木

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    守り人シリーズの基になった作品。
    長かったけど、まあまあよかったかな。
    「死が悲しいのは、みんなと別れるからだ。そのとき、おれが大好きなこの世の全てと別れて、二度と会えなくなるからだ。空しいからじゃない。・・・」

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    2009年12月14日
  • 精霊の木

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    上橋さんのデビュー作との事です。
    文体やセリフがやはり現在と比べると、稚拙な感は否めませんが、根底に流れる、上橋さんの原点は伝わってきます。

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    2009年11月29日
  • 精霊の木

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    短い物語の中にいろんなものが詰め込まれた物語でした。
    物語の展開や文章は勢いのまま書かれた感じでしたが、物語の設定は面白く、
    この設定だけでもっと長編のものができそうな感じでした。
    満足度は★★★☆☆。
    作者の原石がいっぱい詰まった物語でした。

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    2009年11月22日
  • 守り人シリーズ電子版 9.天と地の守り人 第二部

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    追っ手に追われながら、新ヨゴ王国を救うために旅するチャグムとバルサ。チャグムの決断と「ホイ」の、最後への伏線が良かった。

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    2010年01月22日
  • 守り人シリーズ電子版 9.天と地の守り人 第二部

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     ずっと心の底に押しかくしていたものが、暗い、その底の闇から頭をもたげていた。それを見てはいけないと、思いつづけてきたのに。
     チャグムは、ふるえながら息を吸いこんだ。
     自分が選んだ道はまちがっていない――これが北の大陸のためにはもっともよい道なのだと思いたかった。けれど、ほんとうは……心の底では、そうなのだろうか、という迷いがある。自分がこの道を選んだために、もうすでに何人もの人の命をうばってしまった。これから先は、もっと多くの人が死ぬことになる……。
     同盟が成功したら、自分は、カンバルやロタの兵士たちを、新ヨゴへみちびいていくことになるのだから。
    (異国の兵たちに、新ヨゴ皇国のために戦

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    2009年10月04日
  • 守り人シリーズ電子版 8.天と地の守り人 第一部

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    (……ずいぶん、大人になったんだなぁ。)
     頭の中ではわかっていたつもりでも、実感できていなかった歳月の長さが、あの便りを読んでいるうちに、くっきりと心にせまってきた。
     十一歳のチャグムを、ふいに背負いこんでしまったあのときは、命を守ることだけを考えればよかった。
     だが、十六になったチャグムをとりまいているのは、複雑で巨大な、国と国とのかけひきの渦だ。それに……、
    (チャグムは、そのことをちゃんと知っている。自分がどんな道を歩いているのか、わかって歩いている。)
     チャグムはもう、為政者となる道から逃げようとはしていない。皇太子になるのがいやで、宮の暮らしがいやで、いっしょに旅をしたいとい

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    2009年10月04日
  • 守り人シリーズ電子版 3.夢の守り人

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    シリーズの中では、わたしはあまり好きではないほうかもしれない…何故だろう。ただ、トロガイ師のエピソードだったか、幻想的な雰囲気が好きだった。ほかと比べて、あまり「わくわく」するシーンが少なかったからかな、という気もする…。

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    2009年10月04日
  • 守り人シリーズ電子版 6.神の守り人  下  帰還編

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    「だけど,まあ,あんたが,この娘を見殺しにできなかった気持ちは,わからないでもない。あんたも,孤児だったわけだしさ。似たような境遇の子を,ほっておけなかったわけだろう?あまいよねぇ,あんた。一見こわもてだけど,そういうところはさ……。」
     アスラは,その言葉を聞いて,はっとした。ジグロという養い親がいたことは聞いていたから,そうではないかと思っていたけれど,やはりバルサも孤児だったのだ。
     あまいといわれて,バルサは肩をすくめた、
    「たしかにね。――でも,他人をあっさり見捨てるやつは,自分も他人からあっさり見捨てられるからね」
     カイナがにやっとわらった。
    「名言だね。」
    (本文p102-10

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    2009年10月04日
  • 守り人シリーズ電子版 5.神の守り人  上  来訪編

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    (――お兄ちゃんは,どうしているだろう)
     胸の底がぎゅっと痛んで,鼻の奥が熱くなった。……いますぐ会いたい。
     カミサマにお願いすれば助けられるはずなのに,チキサを助けにいかない自分を,アスラは,心の中で責めつづけていた。
     でも,チキサの傷を見てしまった瞬間から,アスラはカミサマがこわくなっていた。たとえ自分たちが生きるためでも,カミサマにすがって人を殺すのは……いやだった。
     それに,人を殺すことを願ってしまったら,カミサマを信じる清らかな思いが,穢れてしまうような気がした。
     けれど,カミサマを招く力を使わなければ,アスラは,ただの十二歳の少女にすぎない。なにもできずに,運命が自分たち

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    2009年10月04日
  • 守り人シリーズ電子版 6.神の守り人  下  帰還編

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    守り人シリーズ4作目下巻。このシリーズが持つ力と深さに、本当に感服しました。単にハッピーエンドではなくて、でもすごい。アスラのこの後も気になります。児童書と一言で言ってしまうのはもったいなさ過ぎる!

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    2009年10月04日