二木真希子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
(――お兄ちゃんは,どうしているだろう)
胸の底がぎゅっと痛んで,鼻の奥が熱くなった。……いますぐ会いたい。
カミサマにお願いすれば助けられるはずなのに,チキサを助けにいかない自分を,アスラは,心の中で責めつづけていた。
でも,チキサの傷を見てしまった瞬間から,アスラはカミサマがこわくなっていた。たとえ自分たちが生きるためでも,カミサマにすがって人を殺すのは……いやだった。
それに,人を殺すことを願ってしまったら,カミサマを信じる清らかな思いが,穢れてしまうような気がした。
けれど,カミサマを招く力を使わなければ,アスラは,ただの十二歳の少女にすぎない。なにもできずに,運命が自分たち