植松三十里のレビュー一覧
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明治11年、1人のイギリス人旅行作家が日本人青年を通訳にし、日本を記録する旅に出た。
明治維新を経て、日本は欧州列強の仲間入りを果たそうと必死だった。
国の形、人々の風俗や生活、身なり、そして言葉を変え、近代国家を目指して奔走した。
しかし、たった10年で、人々の生活はそう簡単に変わらない。
地方の貧しい姿を日本の恥と捉え、その姿を世界に晒してほしくないと願う通訳と、貧しい姿が恥ではなく、それを見下す人がいることが恥だと諭した旅行作家……。
彼女が本を通して世界に訴えかけたかったことは何だったのか?
『日本奥地紀行』では描かれない2人の旅の物語 -
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ライト館の建築から明治村へ移築されるまでに、これほど多くの人が関わり、長い年月を要したことに驚きました。
日本人の技術の高さ、ライトの強い拘り、凄まじい労力の結晶を是非私もこの目で見てみたいし、諦めずに明治村への移築を実現してくれた方々に感謝をせずにいられません。
もし最後までライトが指揮をとり完全なるライト館ができていたらと思うと悔しいですが、膨れ上がった総工費がとんでもなく莫大で、むしろよくもっと早くに解雇されなかったなと、、、。
いくつもの困難を乗り越えながらもライト館が建築されたことも、それを明治村に移築されたことも、長い年月の中で途方に暮れて誰がいつ投げ出してもおかしくないのに実現に -
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とても読みやすくてグイグイと引き込まれて読み終わってしまいました。和紙が水を吸うように、どんどんとページが進んでしまうのです。
己の無知さを晒してしまうけれど、イザベラ・バードという紀行作家の事を今まで知らずにいました。
私は、実写映画化もされている人気漫画「ゴールデンカムイ」が大好きで、本書も、裏表紙のあらすじを目にして一も二もなく手にしました。
幕末から明治初期にかけての時代背景や人々の暮らしが、より鮮明に私の中で浮き彫りになりました。
イザベラ・バードの通訳として雇われたイトー。横浜から日本海側に向かい、新潟から北上して函館へ上陸。さらに海と山それぞれのアイヌコタンを訪れ、人々の素の生 -
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『帝国ホテル建築物語』
帝国ホテル2代目本館の建築前、建築中、そして取り壊し、移設の物語です。また、同時に、それを支えた多くの人たちの物語でもあります。
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【建築費】
設計・施工費は当初130万円でした。しかし、最終的な設計・施工費は900万円となりました。 調達は、増資および銀行からの借り入れでした。いかに資金繰りが大変であったのか?がわかります。
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【施工年月】
1916年に帝国ホテルと設計者;フランク・ロイド・ライト氏で契約が締結されます。着工は1919年です。3年の月日が経過したのは、周辺用地の買収に時間を要したためです。そして、オープニングは1 -
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またもや素敵な作品に出会ってしまった。
「帝国ホテル」にまつわる知られざる熱く壮大な物語。
ホテル支配人、建築家、石工や瓦職人たち、焼き物師など、この建物に一体どれだけの人の想いが詰まっているんだろう…。
長い年月をかけて完成した建築なので、去る者もいれば、意志を受け継ぐ者もいる。
完成までの苦難の道のりを知ると、その重みを感じるし、奇跡にも思える偉業に心を動かされずにいられない。
世界の多くの人を魅了したこれまでにない美しいホテル、感動をもたらした名建築。
ついに完成したときは、もう感無量!!
濃い読書時間を堪能しました。
現在は、愛知県の博物館「明治村」に「帝国ホテル中央玄関」のみ様 -
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とても読みやすい本でした。
大河ドラマの どうする家康 を見て
家康の子供で秀吉の養子になった 後の結城秀康は
どんな人だったんだろう?
と思って読みました。男性の作家の時代物は読みにくいものが多いですが
これは女性の作家さんの書いたもののせいなのか
とても読みやすく 一気に読みました。
結城秀康が34歳の若さで亡くなったのは知りませんでした。
その後継が出来が悪く 秀忠の命で九州に流刑になり 石高を大きく削られる。
ただ 他の子供たちが 松江 津山 前橋 明石などに 松平家をたてた。
せっかく結城秀康が頑張ったのに
と思ったけど 後継以外の子供たちがしっかりしていてホッ -
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帝国ホテルのライト館を設計したのはフランク・ロイド・ライトだが、この物語の主人公は支配人の林愛作であり、ライトの助手の遠藤新になる。
ライトをこの2つの核から少し離れて置く事により、彼を一種の神格化或いは天使の様な存在(随分アクの強い天使だが)としたのが、この物語をより面白くさせている要因の1つだと思う。
辰野金吾や伊東忠太、アントニン・レーモンドがバイプレーヤーで出てくるのも楽しいが、プロローグとエピローグに後日譚であるライト館の明治村への移転で谷口吉郎と名鉄社長の土川元夫が尽力するのも感慨深い。
有名無名問わず、キャスティングの妙が光る。無駄な登場人物がいない。何故か「悲の器」に通じ