植松三十里のレビュー一覧

  • リタとマッサン

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    テレビの朝ドラを見ていたので、興味を持って手に取りました。
    テレビの内容はあれこれエピソードが加えられていたけど、こちらの方がシンプルでそれでいて夫婦の絆がしっかり伝わってくるいい作品だった。
    ドラマの中では省略されていた若かりし頃のスコットランドでの出会いや、リタさんがどうして日本に行こうと思ったかが丁寧に書かれていたのも良かった。すっと作品に入れた感じ。
    ウィスキー作りについても活字で読むほうがわかりやすかった。ウィスキーの味はわからないけど、とても繊細で年月のかかるもので、マッサンの思い入れにも共感できたよ。
    マッサンの描かれ方もドラマではちょっと軽い感じだったけど、小説の中のマッサンは

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    2015年05月11日
  • リタとマッサン

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    テレビはまだ始まったばかりだけれど、二人の出会いやテレビの内容との多少の違いを知ることが面白かった。実際のマッサンはテレビのそれよりもう少し落ち着いた思慮深い人だと感じた。また、リタがマッサンと結婚することを決めた背景などテレビでは詳しく知ることのできないことがわかったことは面白い。この二人の夫婦愛の物語は涙なしでは読めなかった。スコットランドに行ってみたいと思った。二人がアメリカ人に会って話をした時スコットランド訛りのリタの英語よりマッサンの英語の方が通じたというところが意外で驚いた。

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    2014年11月27日
  • リタとマッサン

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    ネタバレ

    前回読んだ「リタの鐘が鳴る」は伝記だったがこの作品は小説。
    リタとマッサンが二人で力を合わせて日本で初めての国産ウイスキーをつくるためにがんばる様子が描かれている。

    リタとマッサン、全然ケンカにならないんだなー。マッサンもリタを日本に連れてきた手前絶対に幸せにしないと、という気持ちがあったんだと思う。

    伝記やドラマにはあまり出てこなかったリタの妹の存在も大きく扱われている。
    日本では最初は好意的に受け入れられていたが戦争のせいで苦労することになる。
    リタ、早く逝ってしまい残念。

    それと、リタとマッサンの子どもが見たかった。

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    2014年11月10日
  • リタとマッサン

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    日本ウィスキーの父・竹鶴政孝とその妻リタの愛の物語をリタ目線から。

    実在の人物を描いていますが、歴史文学ではなくフィクションなので、史実通りの話を知りたい方にはオススメしません。でも、小説としては素晴らしいと思います。
    特にリタ目線のお話なので、女性の憧れの夫婦像がそこにはあります。二人の愛に心が温まりました。

    恋愛小説がお好きな方は是非お手に取ってみてください。

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    2014年10月10日
  • 大奥秘聞 綱吉おとし胤

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    徳川綱吉の時代の大奥を巡る色々な話。生類憐みの令や元禄文化など華やかで時代を象徴するキーワードも盛りだくさん。
    この時代の女性は、ある種のしたたかさがあり、たくましい。

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    2013年09月23日
  • 咸臨丸、サンフランシスコにて

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    英雄視されているような歴史の主役達をなぞるような小説とは違い、まさにその時代に翻弄されながら生きた、名を留めない人達を描くことで、その時代の肉感を持って感じることができた。

    咸臨丸の話など、いろんな本、小説などでもよく語られていて何となく、歴史的にも近いところだし、資料とかは普通にたくさん残っているんだろうなんて思っていたが、たった一人の執念ともいうべき思いが無ければ今も分からないまま歴史の中に埋もれていたかもしれないという話に驚いた。
    歴史に名を残すような人物達の陰には多くの無くてはならない仕事を成し遂げた人達がいるんだということをあらためて実感させられる。

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    2012年12月26日
  • 万事オーライ 別府温泉を日本一にした男

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    何度も浮き沈みしながら、新しいことをやってみようとする、主人公の力強さ、それを支え、共に成し遂げて行く人達の姿が見えてくるようでした。

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    2025年11月03日
  • 鹿鳴館の花は散らず

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    日本赤十字社の設立に尽力し、自ら資金集め、被災者の看護などに当たった鍋島榮子の物語。元々は高級華族の娘で最初の嫁ぎ先は岩倉具視の長男。早くに夫を亡くし、二度目に嫁したのが鍋島の当主。開明的な夫ではあったが、明治の藩閥政治に翻弄される面もあり、外交官の妻として、鹿鳴館での外国人のダンス相手をさせられる。条約改正に向けた努力ではあったが、今考えると全く陳腐な取り組み。その後、夫の知り合いの医師の勧めで看護団を組織し、後にこれが赤十字社となる。控えめだが一本筋の通った生き方で、教科書に出てくるような有名人ではないが、こんな人がいたのかと、知ることができてよかった。

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    2025年08月11日
  • イザベラ・バードと侍ボーイ

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    19世紀の大英帝国の旅行家であるイザベラ・バードの、通訳兼ガイドで同行した伊藤にスポットをあてた歴史小説。
    恥ずかしながらイザベラ・バードの存在は知りませんでしたが、日本人である通訳視点の物語なのでとても分かりやすくあっという間に読むことができました。
    機会があれば、イザベラ・バードがこの旅をベースに本にまとめた「日本奥地紀行」も読んでみたいと思います。

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    2025年07月02日
  • イザベラ・バードと侍ボーイ

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    マンガの不思議の国バードだと絵柄からイトーとバードさんの年齢が近いように錯覚してしまうし、バードさんを若い女性のように思っていたけどそうじゃなかったのね。
    マンガはまだ続いているので、イトーが後々どういうふうになるのか分かって良かった。

    それにしても娯楽がないせいなのか、「珍しいもの」を見るために集まってくる人が怖い…。

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    2025年05月08日
  • 帝国ホテル建築物語

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    ネタバレ

    帝国ホテルというと、自分の結婚式を挙げるときに、「こんな機会はなかなかないから」とウェディング系のイベントに夫と二人で行ったこと(披露宴で出るフルコースが、比較的良心的な価格で食べれる。おいしかった)と、その最後のデザートとして、スタッフの方がずらっと並んで、一皿ずつのデザートにリキュールに火をつけて仕上げをする炎の演出があって、高そうなオプションだなと思ったこと、数年後、友人が帝国ホテルで披露宴をするのに参列したら、その演出があって驚いたこと……なんかを思い出すのだけれど、建物への印象があんまり残っていない。

    私が行ったことのある帝国ホテルはもちろん当時のライト館ではなく、印象も違うものな

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    2025年05月05日
  • 会津の義 幕末の藩主松平容保

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    読書会の課題なので読んだが、個人の感想や会話の部分が感動を盛り上げているけど、これは全部フィクションだよね、と思いなおして、史実らしいところ(文献に残っていそうなところ)だけで読むと、あまり感動はない。

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    2024年11月12日
  • 咸臨丸、サンフランシスコにて

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    本は2部構成で、第一部は実際に咸臨丸に乗ってサンフランシスコにわたり、帰ってきた吉松などの水夫のものがたりで、第二部はそんな水夫たちの航海やサンフランシスコでの生活を出版しようと奔走した文倉平次郎のものがたり
    どちらも情熱をもった日本人のものがたりであり、維新後から第一次世界大戦のはじめに至るまでの日本の航海技術などの状況を物語っている。

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    2024年09月10日
  • 猫と漱石と悪妻

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    悪妻という言葉はあっても悪夫という言葉はありません。良妻賢母はいても良夫賢父はいないように、すべて男目線だからなのでしょう。

    ちなみに悪妻の特徴はというと、
    権力欲が強い
    嫉妬深い
    自己主張が強い
    夫に従順でない
    だそうです。(ノ-""-)ノ~┻━┻”

    一方…夏目漱石の妻、鏡子が悪妻と呼ばれる理由をみると、
    朝寝坊で起きられない
    夫に口答えする
    漱石の死後、家や物を売り散財したこと
    などがあげられるようです。

    確かに散財のイメージは大きいですが、
    そんなことを言うなら
    妻や子どもに暴力を振るった漱石の方が、よっぽど悪夫(あえていう)でしょう。

    それに、鏡子なくして漱

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    2024年08月11日
  • イザベラ・バードと侍ボーイ

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    イザベラ・バードの「日本奥地紀行」を日本人ガイド伊藤(伊東)鶴吉の視点も併せて読みやすく書き下したもの。
    バードの生い立ちや来歴、鶴吉の行く末や父親の最期も語られる。

    原書に沿いながらも、バードや鶴吉の人柄や関係は和らげられているのだろう。

    周囲の(日本人の)忠告を無視して大雨で増水した川を敢えて船で渡ろうとしたり、一つ先の宿場に足を伸ばそうとしてろくな宿に泊まれず閉口する辺りは、よく言えば冒険心に富んだ、悪く言えば自尊心の強いわがままな英国婦人そのもの。

    原書は未読だが、さらに分量もあり辛辣(率直)な内容と想像する。

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    2024年05月10日
  • イザベラ・バードと侍ボーイ

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    旅行記としては興味深く、先が気になってどんどん読み進めた。話は面白かったが、イザベラバードの高慢ぶりが鼻について人物には共感して出来なかった。鶴吉も頑ななところかあったんだな。人と人とがわかりあうのは難しい。

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    2024年05月06日
  • ひとり白虎 会津から長州へ

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    そもそも百姓よりも侍の方が上等だなんていうのは勘違いだ。違うのは努力するやつと、しないやつということだけだ。
    会津に違和感を覚えたのは、死を美化しすぎる点だ。軍の備えは必要だが、死を美化して戦争に突き進むのではなく、これからは武力を背景にして、話し合いで争いを解決すべきだ

    主人公は飯沼貞吉といい、白虎士中2番隊に属し、その中の一番若い隊士だ。生き残りであるが故に、苦しみ悩んだことが綴られている

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    2024年05月07日
  • イザベラ・バードと侍ボーイ

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    『ふしぎの国のバード』より
    史実に近い感じの小説。
    ふたりの視点から交互に語られる。

    イトー、バードさん、それぞれの
    過去がわかるパートがいい。

    イトーは幼い頃に死に別れた父との思い出。
    父親がわりとして気負う気持ちから
    母や妹たちにきつく当たってしまったり。

    バードさんは妹と過ごした日々。
    自分が抱えた病との戦い。
    女性冒険家として受ける苦難。

    異文化、ジェンダー、ジェネレーション
    いろいろなギャップを
    旅の中でぶつかりあいながら
    擦り合わせていく。

    旅を終えた後のふたりが
    少し描かれているのも嬉しかったです!

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    2024年04月14日
  • イザベラ・バードと侍ボーイ

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    以前から興味のあったイザベラ・バード。『日本奥地紀行』にはなかなかハードルが高かったところへ、読みやすそうな植松三十里の本書が刊行された。明治初期でも、歩きやすい大きい街道が整備されていたにもかかわらず、誰も歩かないような山道を行きたがるバード。通訳のイトーや馬子らが気の毒になる。山奥なので、ノミやシラミだらけの不潔な宿や、宿の中まで押しかけてくる好奇心丸出しの村人たち。自分も腰痛持ちのくせに、懲りないバードには驚き。
    途中から、紙の地図に丸をつけながら読んだら、とても理解が深まり、楽しさが増した。
    『ふしぎの国のバード』(マンガ)を注文したので、読むのが楽しみ。

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    2024年04月06日
  • イザベラ・バードと侍ボーイ

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    漫画を途中で辞めちゃってたから、最後までが分かってよかった。
    イトーの気持ちはよく分かる。
    バードさんの書いたやつも読んでみたい。

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    2024年03月09日