植松三十里のレビュー一覧
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内助の功という言葉がありますが、文豪の妻という他人にはわからない立場であるが故の苦労は相当なものだったと考えられます。悪妻との定評?のある鏡子さんですが、これを読むと、良妻という一般的な見方が、漱石との夫婦関係には全く意味を成さないものであることがわかります。
少し前にテレビでドラマ化されていたのを見て、良かったので興味を惹かれて小説でも読んでみましたが、原作どおりだったことがわかりました。
癇癪持ちで妻子に暴力を奮うという、今だったらDVに相当する仕打ちも、幼少期の心の傷や、仕事や創作活動のプレッシャーが原因だと理解し、漱石が気持ち良く過ごせるように気を配る姿は、誰にも真似のできることではあ -
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二宮金次郎(二宮尊徳)の幼少期からの一生を描いた小説。
貧乏時代から勤勉と努力が、苦労苦労の背景から、実を結ぶ物語が、読みやすい小説として紹介されている。
冒頭より、まるで映画を見るような感覚で、読み進めることができた。
「節約」について、二宮金次郎のそれは、個人の為にあるのではなく万民のためにあるものだという点において、現代の個人主義的な「節約」とは大きく違うものだ。
また、「節約」の方法論は、単なるケチなのではなくて、喜びや快感を伴うものとなっていて、読んでいて非常に爽快だった。
物語は、タイトルの通り、幼年期〜青年期・壮年期に重点が置かれていて、晩年についてはやや端折っ手いるように -
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三菱創業者の孫娘であり外交官夫人でもあった沢田美喜は、戦後、米国兵士と日本人女性の間に生まれた子どもたちを引き取り育てるため、エリザベス・サンダース・ホームを設立した。資金繰りや世間の偏見など様々な困難を乗り越え、1600人もの子どもたちを社会へ送り出した。
印象的だったのはタイトルの「つないだ手」の意味の重なり。
途中までは「つないだ手」はホームの子ども達の手だと思っていました。でも、それだけではありませんでした。
夫とつないだ手と、子どもたちとつないだ手——同じ言葉でも、その意味は異なる。
夫とつないだ手は「見送る愛」。ついていけない場所へ向かう人を静かに見守る、受容と祈 -
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「どこかにビューーン!」というJR東日本がやっているサービスをご存じでしょうか。
新幹線の空いている座席がランダムに割り当てられ、指定された駅まで格安で行けるサービスです。
今回私は郡山が目的地になり、初めてこの地に行くことになりました。しかし目的地だったわけではなかったため、何か楽しみを作るためにこの土地について書かれた本でも読もうかと思い、手に取ったのがこの書籍になります。
猪苗代湖の膨大な水を郡山に供給するための一大国家プロジェクトである安積疎水について書かれた小説なのですですが、話の内容もよくできていて、熱いシーンでは熱い気持ちになり、感動するシーンではウルッとさせてくれるとても良い本 -
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公家の娘が岩倉具視の息子に嫁いで、彼の死後、さらに岩倉の勧めで、佐賀藩士出身で外交官の鍋島直大の後添えとして嫁ぎ、彼の外交生活を支え、のちの日本の赤十字の立ち上げの中心人物となる鍋島榮子(ながこ)。
彼女の周りにいる人たちが、皇族、公家をはじめ、歴史上の重要人物ばかりで驚きました。
そういう生活の中で、あの時代、女性が声を上げるというのは、相当な覚悟を持って行わなければならなかっただろうな、と感じます。
鍋島榮子という人物は知らなかったので、こういう人があの時代、どれだけの功績を残したか、どんな苦労があっただろうか、と知れることは、よかったと思います。
こうした奉仕の精神、なかなか持てる人はい