アーシュラ・K.ル=グウィンのレビュー一覧

  • アースシーの風 ゲド戦記6

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    読む力が落ちてきていて、物語の情景をありありと描けなくなっているのを感じる。
    ちょっと無理をしながら、時にこの人誰だっけと諦めながら読み進めた。
    失うことは得ること。
    裏と表の存在。世界は均衡。
    愛おしい日常。そばにいる大切な人。
    そんなメッセージを受け取った。読めてよかった。

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    2024年02月17日
  • 帰還 ゲド戦記4

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    一巻を若かりし頃に読んで、これもしばらくしてから読んで、今、人生を一周した初老の女性のものがたりを同世代の視点で読む。読書はいつ読むかも大事で、面白いなあと思う。
    大賢人だった過去をもつおじさんのゲドも愛おしい。
    テルーの傷も、己と重なる。
    続きも楽しみ。

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    2023年11月22日
  • さいはての島へ ゲド戦記3

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    歳をとり、描写をおりありと思い描くことがかつてのようにできなくなった、面倒がるようになったことを感じる。それでもなお、ぼんやりとしたイメージで捉えつつも、最後まで読まずにいられないアレンとゲドの冒険と戦いの記録。
    古びることのない警句に問いただされる気分に幾度もなった。
    次巻も楽しみ。

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    2023年10月25日
  • 影との戦い ゲド戦記1

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    ハリーポッターの児童書みたいなかんじ。自分の中の負の面を影という形で表すのは、より存在を強調させ、わたしたちにも認識させる。ただ、私達がより快適にと世界を変えることは悪いとこではない。

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    2023年07月20日
  • アースシーの風 ゲド戦記6

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    第5巻の『外伝』を除いて、これが最終巻とのことだが、やはり蛇足のような印象は否めない。第3巻までで物語を閉じたほうが自然であったろう。

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    2023年01月19日
  • ドラゴンフライ ゲド戦記5 アースシーの五つの物語

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    年代順に並ぶ短編集
    まえがきにある作者の物語へのスタンスが面白い
    アーキペラゴへ行き、収集してきた話を書きつけているという
    実際書いている感覚はそんな感じなのかなと想像してみるも、アースシー解説の記述の詳細さにくらくらする

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    2022年03月20日
  • 帰還 ゲド戦記4

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    ネタバレ

    3巻から18年を経て刊行されたという4巻
    この年月があったから書けたんだろうなぁという内容
    1巻のゲド、2巻のテナー、3巻のレバンネンと、ティーンエイジャーを中心に据えてきたのとはガラリと変わり、魔法を失ったゲドと、農園の後家となったテナーの話
    3巻の終わりにあったように、ゲドのこの先は誰も知らないめでたしめでたしっていうのも綺麗だけど、たぶん作者が年齢を重ねる中で、めでたしめでたしの先に思いを馳せるようになっていったんだろうなと
    男女の間の超えられない差が語られる箇所が多く、女性が書いてるんだなと実感

    テルーの存在はいささか突飛

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    2022年03月12日
  • さいはての島へ ゲド戦記3

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    ネタバレ

    ここまでで1番難解
    よくこれを下敷きに映画を作ったなと感心してしまう

    大賢人になっているゲドと若きアレンの掛け合いは禅問答のようになることもしばしば
    ゲドの人となりが前2巻で分かっているから、ゲドの振舞いに理解が及ぶけど、その前提がなければアレン共々不安の坩堝

    映画は前提無しのテルーありのオリジナル要素ありありで、あれは難しいわ

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    2022年03月07日
  • アースシーの風 ゲド戦記6

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    ネタバレ

    面白かった〜!最後にふさわしい感じだった。ゲド戦記シリーズなんだけど、ゲドはもうクモを倒すのに力を使い果たしたからただのおじいさんで、今回こそ本当になんの活躍もないどころかほぼ話にも出てこなくてそれが悲しい。でも良い感じに完結してくれて満足感。テハヌーはようやく竜になり、レバンネンは最高の伴侶を見つけ、アイリアンも出てきたし、割と大集合な感じ。人と竜は昔ひとつであったが、それぞれ求めるものが異なり、やがて分かれていった。魔法使いという人と竜の中間的な力を持つ者が現れ、死から逃れたいと願い、石垣を作ってしまった。そこでは亡くなった人の魂は浄化されず、永遠に感情もなく彷徨い続けてしまう。
    石垣は壊

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    2021年08月28日
  • 帰還 ゲド戦記4

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    ネタバレ

    今回も面白かった!テルー=テハヌー=竜の子、だったのねー!っていうのはゲド戦記の映画が台無しにしてくれたけど。今までの作品でも、ゲドやテナーが闇と闘う話で、人の心の闇に触れることが多かったけど、今回は根深い現代にもある闇な感じがしたな。魔法は男にしか使えないもので、女は下に見られていて。テルーが強姦され火の中に入れられたりと恐ろしい目にあったことだったり、テナーが自我に目覚めて男とは?女とは?自分の人生や役割とは?ってなるところだったり。大人向けフィクションだと思います。ゲドはついに魔法の力を失って、普通の男として生き、テナーと夫婦になり幸せを見出していきました。

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    2021年06月28日
  • ドラゴンフライ ゲド戦記5 アースシーの五つの物語

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    外伝の位置らしい短編集。

    「ドラゴンフライ」はいよいよ最終巻へ、という感じがしてわくわくした。
    「湿地で」もとてもよかったな。
    大賢人のゲドの話、安心する。

    4巻から急に「男と女」の色が濃くなってきて、そこだけは戸惑う。これを児童書の位置にしておくのはきついのでは。

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    2021年01月01日
  • 影との戦い ゲド戦記1

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    岩波少年文庫70周年のタイミングで再読。ジブリのゲド公開ぶりだから、何年ぶり再読なのかな。改めて読むとゲドという青年は鼻持ちならない。圧倒的な才能に気がついてしまった少年は大人たちの忠告も気が付かず、痛い目に何度もあう。時には命を引き換えにして、生き延びたこともある。手柄をたてることもある。失敗と挫折を繰り返し、彼が呼び出してしまったものとケリをつけるまでが1巻だが、オジオンや長の辛抱強さや偉大さに気がつかされる年になってしまったようだ。

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    2020年10月18日
  • さいはての島へ ゲド戦記3

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    世界の均衡は狂い、ゲドとアレンが事件の解決に活躍する。
    魔法の世界の神であるゲドと、現実の世界の王子であるアレン。この対比はよく考えるべきだろう。常に、世界の均衡について語り続けてきたこのシリーズ。恐れられていたことがいよいよ現実になったと言うことだ。
    人は、いかに生きるべきか。現代社会の文明に依存する姿に警鐘鳴らすかのような、自然との共存を訴えるような部分もある。

    一番重要だと思われるのは、本作は、人生は、闇を超えることで豊かになると言うことだろう。反脆弱性ともいえる人生観はリアルで、自分の生き方を見直す気になる。

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    2020年08月19日
  • ドラゴンフライ ゲド戦記5 アースシーの五つの物語

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    ゲド戦記の世界に広がりを持たせるような短編5篇。
    オジオンの過去を知れる地の骨が一番のお気に入り。

    4から、「男と女」の問題に対しての言及が多いと感じる。

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    2020年01月21日
  • こわれた腕環 ゲド戦記2

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    一巻より読みやすく、面白かった。

    暗く閉ざされた世界に生きてきた少女にとって、島々を渡り歩いて数々の冒険をしてきたゲドとの出会いは、大きな衝撃だったと思う。

    「自由は与えられるものではなく、選択するもの。そして、その選択は、必ずしも容易なものではなく、重い荷物を負うようなものだ」

    テナーはゲドと共に暗い世界を抜け出して、外の光のある方へと進む勇気を出した。
    外の世界のことを何も知らないテナーが、これからどんな風に大人になっていくのか…
    3巻以降で、成長した彼女に会うのが楽しみ。

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    2018年07月01日
  • 帰還 ゲド戦記4

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    なんだろう、、生き方とか、考え方とか、
    たくさんのことを教えてもらった気がする。

    時間置いてまた読み返したい一冊。

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    2017年05月04日
  • さいはての島へ ゲド戦記3

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    ゲドがアレンと出会い、船旅で教える1つ1つが本当に深い。
    何をするにしても全体の均衡に関わってくる。その均衡を保つにはどうしたらいいのか、私たちは学ばなければならない、、、。
    なんて、本当に児童文学なの?(笑)
    アレンとともにゲドからたくさんのことを学ばせてもらいました。

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    2016年09月18日
  • アースシーの風 ゲド戦記6

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    最後まで読んでようやく面白さがわかったのと、やっと解放される喜びと。

    ゲド戦記は、ファンタジーだからといって特別ワクワクするわけでもないし、魔法使いが出てくるからといって勇敢で立派なわけでもない。
    でもこれは現実社会にも通ずるところであって、人間は愚かなんだということを痛烈に伝えているように感じた。そしてそれでも生きていくんだということも。
    多くの人が哲学書のようだというのも納得です。

    最終巻はいままでの登場人物たちがロークへ集結していくまでの過程が面白かったものの、これも毎度のことだが、肝心の盛りあがるべきところでは妙にあっさりした展開に不完全燃焼。
    でもいつもこんな感じだったから、きっ

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    2015年01月27日
  • アースシーの風 ゲド戦記6

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    ゲド戦記の最後の作品。
    死とは、永遠の命とは何なのか、レバンネンやテナー、ハンノキらはさぐっていきます。アーキペラゴの人々は、死後、石垣のむこうで永遠に生き続け、カルカド帝国の人は、生まれ変わることによって永遠に生き続けるという、テナーが感じた生死観の違いのなぞも、竜と人間の関係があかされ、解かれていきました。

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    2013年09月03日
  • 帰還 ゲド戦記4

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    やっとここまできた~!という達成感。まだあと2冊残ってるけど。

    今作はテナーが語り手となったテルーのお話。
    未亡人となったテナーと、親に焼き殺されかけた少女テルーの元に
    魔法の力を失ったゲドが竜に乗り現れ、共に生活をはじめます。
    オジオンが亡くなり、ゲドが力を失ったことにより引き起こる禍がテナーとテルーにのしかかります。

    これまでゲド戦記を読んできてずっと感じていたのが、物語の世界観は壮大だけど、暗くて抑揚がないということ。
    ここはそんなに細かくなくていいなと思う部分で淡々と語り続けたり
    逆に、ここはもっと書いてほしい!って部分が妙にあっさりしていたりして...。
    日本語に訳してあるのに言

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    2015年01月27日