アーシュラ・K.ル=グウィンのレビュー一覧

  • こわれた腕環 ゲド戦記2
    1巻でゲド中心の物語を読んでいると、中盤まで「ゲドは?」と思いながら読んでしまう。それはこの本がどういう話なのかを最初に書いていないからこそ起こるのだが、主人公や舞台は毎度変わるのだと思った方がいいのかもしれない。
    中盤、ゲドが姿を現れてから物語は一気に加速。1巻で<影>に打ち勝ったゲドが、闇を切り...続きを読む
  • こわれた腕環 ゲド戦記2
    1人の少女の成長の物語として、エッセンスが凝縮されているような感じ。初期の傲慢な子供っぽさから、視野が広がって自分の立場を考え始め、好奇心のまま冒険して、大人の悪意を知って、自分の力を超えた本能的に敬うべき存在に出会う。そして迷いながらこれまでの行いを省み、新たな世界へ踏み出す。
    精神的に、こんなふ...続きを読む
  • 影との戦い ゲド戦記1
    それほど長い話ではないのに世界観が壮大で、描写が細かくない分、想像力の入る余地なら大きく楽しい。さすが読み継がれていくファンタジー。
  • こわれた腕環 ゲド戦記2
    墓所の大巫女アルハが、ゲドをきっかけにテナーとしての人生を取り戻す物語。闇の中で安逸に暮らす事よりも、未知である外の世界で生きることを選んだ。
    ファンタジー世界の物語なんだけれど、闇からの心の解放など、現実の世界にも通じることがテーマになっていて、奪われた時間を思って泣くテナーのシーンでは、私も足を...続きを読む
  • 影との戦い ゲド戦記1
    夏読55冊目。
    #ゲド戦記 シリーズ1作目。
    15歳の少年ゲドが、ロークの学院で禁じられた魔法を使い、影を呼び出してしまう。
    そして影を探す旅に…
    まだまだ青臭く、初々しいゲド
  • こわれた腕環 ゲド戦記2
    夏読56冊目。
    #ゲド戦記 シリーズ2作目。
    アチュアンの大巫女アルハとゲドとの出会い。
    迷宮を命懸けで探索するアルハたちには、ワクワクした
  • さいはての島へ ゲド戦記3
    夏読57冊目。
    #ゲド戦記 シリーズ3作目。
    この本が、映画の大筋となっている。
    アレンは相変わらず不安げだけど、成長が楽しみ
  • アースシーの風 ゲド戦記6
    “長く、白い帆を白鳥の翼のように膨らませて、その船、天翔丸はよろい岩を抜け、静かな夏の湾を滑るように、ゴンド港目指してやってきた。”
    清水真砂子さんによる美しい翻訳にいざなわれて、冒頭から懐かしいアースシーの世界に浸ることができる。
    しかし、帰還 -ゲド戦記最後の書-」から10年経って著された「ドラ...続きを読む
  • さいはての島へ ゲド戦記3
    読み終えて、涙が溢れて来ました。
    こんな気持ちにさせてくれる本に出会えて感謝です。
    これから帰還を読みます。
  • ドラゴンフライ ゲド戦記5 アースシーの五つの物語
    「私たちは揺るがない確かなもの、遠い昔からある真実、変わることのない単純さを、ファンタジーの領域に求める。ー
    するとそこに多額の金が注ぎ込まれる。模倣と矮小化された“商品化されたファンタジー”は、かわいく安全なものとなり、ステレオタイプ化されてガッポガッポと金を儲けていく。ー
    私たちは長い間、現実と...続きを読む
  • アースシーの風 ゲド戦記6
    読み終えて、テナーとゲドがこれから歩いていく森のことを思った。テハヌー、レバンネン、セセラク、アイリアン、ハンノキ、皆のことを思い、ほっと溜め息と涙がこぼれた。『ゲド戦記』この物語には、この世で最悪の悪(レイプなど)との闘い、この世でこの自分で成せる最善を成そうとする人々、強く"fierce" に生...続きを読む
  • こわれた腕環 ゲド戦記2
    闇にいるアルハと闇を知るゲド。光にたじろぎ自責にかられ何度も闇へ戻ろうと一人になろうとするアルハと、アルハの内なる灯を見つめ手を広げて待つゲド。マインドコントロールから自ら脱する物語とも読める。
    [闇の奴隷として、なじみある場所で、囚われた、けれど安穏な暮らしを続けるか、それとも、たとえ困難でも自由...続きを読む
  • 影との戦い ゲド戦記1
    【本の内容】
    ヤギ飼いの少年ハイタカは、偉大な師オジオンに才能を認められ、魔法学校ローク学院に入学する。やがて、並はずれた自分の才能に気付き得意になったハイタカは、ライバルに自分の有能さを知らしめようと禁止されている魔法に手をだし、自ら心の闇「影」をも呼び出してしまう。
    <第1巻影との戦い>からはじ...続きを読む
  • こわれた腕環 ゲド戦記2
     特殊な風習で縛られている環境の中で、自分はテナーかアルハかどちらかを迷っている様子に共感した。
     自分が自由になるのか、奴隷のようでいるのかを選んでも、自分を愛してくれた人を裏切った罪悪感の苦しんでいる様子が、自由の大変さを表していた。
  • こわれた腕環 ゲド戦記2
    異常な環境も慣れてしまえばそれが普通だと思い込み、
    迷い込んできた普通のものを異物だと思い込んでしまう
    風習とか宗教とかの怖さを思い出した。
    縛られていた人が自由を得ると選択する恐怖を感じるのか、と読みながらびっくりしたけど、そりゃそうか、選択できる自由があるって素晴らしいんだなと改めて思った。

    ...続きを読む
  • こわれた腕環 ゲド戦記2
    1は自分の内なる影との戦いだったけど、2は影や死の世界と繋がる真っ暗な地下の迷宮で、他者を闇から救う物語。今回の舞台である、名を持たぬ者(?)の墓がとにかく暗い!描写で暗闇がありありと表現されている!恐ろしい姿のモンスターは全く現れないのだけれど、こわい。

    人間の慣れとは恐ろしいもので、ひどい環境...続きを読む
  • 影との戦い ゲド戦記1
    久々にファンタジーの世界に浸れた
    魔法ものだったの全く知らず、戦争物かと思い敬遠していた自分に早く読めと言いたい

    一人の青年の物語として構成されているけど、読み方を変えるとそれは私たちにも反映されるし、投影できますね
  • こわれた腕環 ゲド戦記2
    とても面白かった。第一巻・「影との戦い」の時は傲慢だったゲドが「こわれた腕輪」では人に寄り添い、優しく、ミステリアスな青年になっていて、成長を感じた。闇と葛藤するテナーと「テナー」の心を尊重するゲド。この二人の冒険譚は心を温かくさせてくれる。
  • アースシーの風 ゲド戦記6
    テハヌーがハンノキの猫のことを話す様子が、女の子の役割語でないのが良い。少年のような話し方と思ってしまうがかわいいのだ。
  • こわれた腕環 ゲド戦記2
    第二部 アチュアンの墓所(日本タイトル: こわれた腕輪)での主人公はテナー(アルハ)という少女。
    8歳で、アチュアンの墓所に連れてこられてここのの大巫女として、生涯名も無き者の生贄のようにここを守るものになっていた。15歳になるまでの辛く孤独な生活がかさ語られていく。
    罪人が送られてくると、残忍な処...続きを読む