アーシュラ・K.ル=グウィンのレビュー一覧
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人の心の弱さ、人と人の関係ができるまでの危うさ、これとは対照的に「揺るがないもの」の予感・・・読むことで時間を旅させてくれる巻。Posted by ブクログ
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ゲド戦記の4作目。最初の3作から十数年の間を空けて執筆、出版されたものらしい。それなのに、作品の世界では時の流れをあまり感じさせず、「さいはての島へ」のすぐ続きへとなっている。
これまで、「はてみ丸」とともに多くの航海に出て、様々な島や街へと移動し続けていたゲドが、彼の故郷であるゴントというひ...続きを読むPosted by ブクログ -
異世界ファンタジー。魔法使いや竜の存在する、アースシーという架空の世界を舞台に生きた伝説の大賢人・ゲドの生涯を綴った壮大な叙事詩。
第一巻では、飛びぬけた魔法の才をもって生まれたゲドの少年時代、若さゆえに犯した過ちとその償い、自分自身の影との長い戦いについて描かれています。
以後、巻を重ねな...続きを読むPosted by ブクログ -
読む力が落ちてきていて、物語の情景をありありと描けなくなっているのを感じる。
ちょっと無理をしながら、時にこの人誰だっけと諦めながら読み進めた。
失うことは得ること。
裏と表の存在。世界は均衡。
愛おしい日常。そばにいる大切な人。
そんなメッセージを受け取った。読めてよかった。Posted by ブクログ -
一巻を若かりし頃に読んで、これもしばらくしてから読んで、今、人生を一周した初老の女性のものがたりを同世代の視点で読む。読書はいつ読むかも大事で、面白いなあと思う。
大賢人だった過去をもつおじさんのゲドも愛おしい。
テルーの傷も、己と重なる。
続きも楽しみ。Posted by ブクログ -
歳をとり、描写をおりありと思い描くことがかつてのようにできなくなった、面倒がるようになったことを感じる。それでもなお、ぼんやりとしたイメージで捉えつつも、最後まで読まずにいられないアレンとゲドの冒険と戦いの記録。
古びることのない警句に問いただされる気分に幾度もなった。
次巻も楽しみ。Posted by ブクログ -
ハリーポッターの児童書みたいなかんじ。自分の中の負の面を影という形で表すのは、より存在を強調させ、わたしたちにも認識させる。ただ、私達がより快適にと世界を変えることは悪いとこではない。Posted by ブクログ
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第5巻の『外伝』を除いて、これが最終巻とのことだが、やはり蛇足のような印象は否めない。第3巻までで物語を閉じたほうが自然であったろう。Posted by ブクログ
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年代順に並ぶ短編集
まえがきにある作者の物語へのスタンスが面白い
アーキペラゴへ行き、収集してきた話を書きつけているという
実際書いている感覚はそんな感じなのかなと想像してみるも、アースシー解説の記述の詳細さにくらくらするPosted by ブクログ -
3巻から18年を経て刊行されたという4巻
この年月があったから書けたんだろうなぁという内容
1巻のゲド、2巻のテナー、3巻のレバンネンと、ティーンエイジャーを中心に据えてきたのとはガラリと変わり、魔法を失ったゲドと、農園の後家となったテナーの話
3巻の終わりにあったように、ゲドのこの先は誰も知らない...続きを読むPosted by ブクログ -
ここまでで1番難解
よくこれを下敷きに映画を作ったなと感心してしまう
大賢人になっているゲドと若きアレンの掛け合いは禅問答のようになることもしばしば
ゲドの人となりが前2巻で分かっているから、ゲドの振舞いに理解が及ぶけど、その前提がなければアレン共々不安の坩堝
映画は前提無しのテルーありのオリジ...続きを読むPosted by ブクログ -
面白かった〜!最後にふさわしい感じだった。ゲド戦記シリーズなんだけど、ゲドはもうクモを倒すのに力を使い果たしたからただのおじいさんで、今回こそ本当になんの活躍もないどころかほぼ話にも出てこなくてそれが悲しい。でも良い感じに完結してくれて満足感。テハヌーはようやく竜になり、レバンネンは最高の伴侶を見つ...続きを読むPosted by ブクログ
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今回も面白かった!テルー=テハヌー=竜の子、だったのねー!っていうのはゲド戦記の映画が台無しにしてくれたけど。今までの作品でも、ゲドやテナーが闇と闘う話で、人の心の闇に触れることが多かったけど、今回は根深い現代にもある闇な感じがしたな。魔法は男にしか使えないもので、女は下に見られていて。テルーが強姦...続きを読むPosted by ブクログ
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外伝の位置らしい短編集。
「ドラゴンフライ」はいよいよ最終巻へ、という感じがしてわくわくした。
「湿地で」もとてもよかったな。
大賢人のゲドの話、安心する。
4巻から急に「男と女」の色が濃くなってきて、そこだけは戸惑う。これを児童書の位置にしておくのはきついのでは。
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岩波少年文庫70周年のタイミングで再読。ジブリのゲド公開ぶりだから、何年ぶり再読なのかな。改めて読むとゲドという青年は鼻持ちならない。圧倒的な才能に気がついてしまった少年は大人たちの忠告も気が付かず、痛い目に何度もあう。時には命を引き換えにして、生き延びたこともある。手柄をたてることもある。失敗と挫...続きを読むPosted by ブクログ
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世界三大ファンタジーと言われるであろうこの名作を、些細なことで楽しめない自分が悔しい。
高校生の時に出会った時は、ほんの数ページ目で挫折。(「もろきこと女の魔法の如し」「邪なること女の魔法の如し」という文に腹が立ってやめてしまった。)
大学生の時に再チャレンジも、学院には女性の立ち入りすら憚られる...続きを読むPosted by ブクログ -
世界の均衡は狂い、ゲドとアレンが事件の解決に活躍する。
魔法の世界の神であるゲドと、現実の世界の王子であるアレン。この対比はよく考えるべきだろう。常に、世界の均衡について語り続けてきたこのシリーズ。恐れられていたことがいよいよ現実になったと言うことだ。
人は、いかに生きるべきか。現代社会の文明に依存...続きを読むPosted by ブクログ -
ゲド戦記の世界に広がりを持たせるような短編5篇。
オジオンの過去を知れる地の骨が一番のお気に入り。
4から、「男と女」の問題に対しての言及が多いと感じる。Posted by ブクログ -
一巻より読みやすく、面白かった。
暗く閉ざされた世界に生きてきた少女にとって、島々を渡り歩いて数々の冒険をしてきたゲドとの出会いは、大きな衝撃だったと思う。
「自由は与えられるものではなく、選択するもの。そして、その選択は、必ずしも容易なものではなく、重い荷物を負うようなものだ」
テナーはゲド...続きを読むPosted by ブクログ -
なんだろう、、生き方とか、考え方とか、
たくさんのことを教えてもらった気がする。
時間置いてまた読み返したい一冊。Posted by ブクログ