アーシュラ・K.ル=グウィンのレビュー一覧
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外伝と言いつつ、6冊目「アースシーの風」につながってます。
ひとつひとつの小さな短編にも、著者が全力で立ち向かってるのがよくわかります。これぞファンタジー。Posted by ブクログ -
が、それだけでは十分ではなかった、正義と真実とでは。正義と真実との先にまだ何か、隙間とも、空白とも、深淵ともいうべきものがあった。
ゲド戦記4巻目。
相変わらず完成度が高いわ~。児童書というより哲学書に近い。
地に足をつける。
女の生きかた。
距離があってこそ愛することができる肉親。
偉大な人物...続きを読むPosted by ブクログ -
ゲド戦記最終作。
アスーシー全体の成り立ちや竜と人間の関係性等
1つ1つの謎が解き明かされていく。
常に物語の中心にあったはずのハード語圏が
そういう場所だったのかと、気づかされた時に
やられたなーと思った。
この話のあと、人は人として生きていくのか
すごく気になるところ。Posted by ブクログ -
今は、多分、この巻が一番好きだな。誰も彼も弱くなっていて。弱りきっていて、寄り添ったり、そっと見守ったりしている。力とか男とか女とか不条理だとか恋だとか愛だとか・・・・呆れるほど盛りだくさん。「子どもであるということ」まで描いてる。読む側にも準備ってものが要ります。Posted by ブクログ
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こっちでもドラゴンフライになってるんですねぇ。
この、”物語が終わった”巻がものすごいです、ホントに…!Posted by ブクログ -
1巻の影との戦いから数年。舞台はアチュラン、アルハ(テナー)が登場。
『自由とは何か』を問われたような作品だった。
5歳から大巫女として働き続け、外界とは遮断された村。付き合う人は巫女か付き人ぐらい。彼女の仕事も暗闇の冒険。
そこにケドが侵入者として現れる。
アルハはゲドを殺さず話をする。そして出...続きを読むPosted by ブクログ -
ついに超大作ファンタジー小説を読み始めた。
2023年の自分の誕生日にセット買いし、今年こそはと2024年から読み始める。
ジブリ映画のゲド戦記は何度か見たが、やはり原作を読みたい気持ちになり手に取った。
訳本だが、すごい。ファンタジーで想像し辛いかと思いきや、ゲドの心象からカラスノエンドウとの友...続きを読むPosted by ブクログ -
ル・グウィンが16年もたっているのに続編を出す決心をした理由を、映画ゲド戦記の宣伝用冊子「ゲドを読む」の中で文化人類学者の中沢新一さんは、こんなふうに語っています。
『当時のフェミニズムは、男性が持っている力の領域に女性が参与して、その力を自分たちに取り入れていくという考えが広がっていました。そこで...続きを読むPosted by ブクログ -
68歳の老人が読んだ所感
冒険活劇としてはおもしろかったが、「生と死」の問題としての深読みはできなかった。
「日本人が、結局死んでも生きても同じこと、いつ死んでもかまわないとか、金をもうけようが勉強しようが何しようが意味がないから死にたいというような、本当に無におそわれて死にたいと言っているような人...続きを読むPosted by ブクログ -
68歳の老人が読んだ所感
昨日の1巻に続けて、この2巻目も1日で読んでしまった!想像して映像化していくのが楽しい。
地下の迷宮を脱出するシーンはインディージョーンズの最後の聖戦の聖杯のシーン(ペトラ遺跡)がダブってしまったし、エレス・アクべの腕輪の話は天空の城ラピュタのシータのペンダントの話とダブっ...続きを読むPosted by ブクログ -
68歳の老人が読んだ所感
現実を忘れて、ファンタンジーの世界に感情移入するのはなかなか大変です。むずかしいのは事前に自分が作者の世界に同調する必要があることです。たとえて言えば、おもしろいであろうと期待して映画館に見に行く感じ、途中で期待外れとわかっても、お金を払ってまで見に来たからには最後まで見る...続きを読むPosted by ブクログ -
再読本。
若い頃はもっとありありと、映画を観るようにアチュアンの迷宮での出来事をドキドキしながら読んだけれど、年老いて、想像力が衰え、イメージも面倒になってきたのを実感。それでも充分の読み応えと、刺さる言葉の数々。自由は不安と責任を伴う。
自ら決めること。ゲドの宿命に応じた生き方も、今なら納得。
こ...続きを読むPosted by ブクログ -
スタジオジブリによって映画化された作品。
とても面白い。 個人的にはゲドが少し老いていて残念だったが、読みやすかった。
ラストシーンは時間が経つのも忘れて没頭してしまった。
映画の内容とは異なるシーンも多々あるため既に映画を見たという人も楽しめる。
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ゲド戦記は他のファンタジーとは違い、テンポが軽くなく読むのは少し大変だが、その分「性別」や「正義」、「生と死」という深く、実際の生活や社会の通じる内容もありとても面白かった。
最終的に全員がいい形で終わったことによんでいる自分まで満足したような気持ちになった。Posted by ブクログ -
話の中で出て来る男女の差のようなものが、女性の作者ならではだと思った。
テナーの、2巻とはまた少し違う葛藤が描かれていて印象的だった。Posted by ブクログ -
若かったころは教わる側だったゲドが、大賢人となり、次の若者に教えなどを説いてることで、ゲドの成長と偉大さが感じられた。
これまでとは少し違った生と死というテーマに、考えさせられる内容もあり、これまでよりより一層深いテーマだった。Posted by ブクログ -
ファンタジーだと思っていたら、真の名前を知る必要があったり、土地が細かく最初に開いたページで驚かされた。お話の中だとわかっていながら、妙にリアルで引き込まれた。
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ぐっと大人向けの話に変わったなという印象。
テナーとコバとの葛藤はまさに自分自身がどこかで抱えているものだったので読んでいてしんどかった。
フェミニズムと自分自身が何者であるのかの葛藤、彼女と彼女の周りに生きる人々とのズレに考えさせられるというか、時に怒りを覚えて頁をめくるのがかなり時間がかかって...続きを読むPosted by ブクログ -
これまでの冒険活劇とはまた打って変わって、2人の途方もない旅のように見せかけて生と死・それに立ち向かう人の内面的なお話。
一巻では傲慢でどこか勢いのあったゲドが、大賢人となり若い頃自分が疑問に思っていた筈のことを説く立場になっていたのは、歳を取り様々なことを知ることは臆病になる訳ではないんだなと言う...続きを読むPosted by ブクログ -
第一巻の魔法の世界を期待して読み始めたら!
全然違う!
なんだこの閉鎖的過ぎる世界は!
というかゲドはどこ!
となったけどちゃんと最後まで楽しく読めました。
とにかく最初からテナーの思考回路というか、価値観の描き方が凄く良い。確かにそう思うよな、私も行った方がいいと思う….とまるで自分がテナーと...続きを読むPosted by ブクログ